レビューメディア「ジグソー」

抜群のコストパフォーマンス

我が家のオーディオ機器は基本的に古い製品が多く、ACケーブルを交換できるような製品はそもそもありませんでした。

 

しかし、最近になってLUXMAN DA-100やFOSTEX HP-A8などのヘッドフォンアンプ内蔵USB DAC、さらにはフォノイコライザーのPhasemation EA-200など、ACインレットを装備した機器が徐々に増えてきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしながら、いずれも標準添付のケーブルはそれほど質の良いものには見えません。今まではそれでも「これがこの機器本来の音なんだろう」とあまり深くは考えていなかったのですが、先日導入した電源タップ、AIRBOW ABPT/EVO/4.27Vが思った以上の音質面での変化を生じたことで、電源周りを見直してみようと思い立ちました。特にEA-200はレコードの音質を直接左右しますからね。

 

 

 

 

 

まず考えたのは、先日保守部品扱いから単品販売用に「昇格」を果たした、LUXMAN JPA-10000を導入することでした。丁度先日東京インターナショナルオーディオショウに行きましたので、そのついでに買ってくれば6千円台で買える販売店がありますからね。

 

EA-200は基本的なクオリティーは価格帯を考えれば非常に良いと思うのですが、まとまりすぎてゆとりに欠ける傾向があります。その点、JPA-10000は使った機器を何となくラックスマン的な音にしてしまうと評判ですので、適度なキャラクターが付加されるのではないかと考えたのです。

 

しかし、折角久しぶりに都内のオーディオ店を覗くのであれば、中古品も見ていこうと思い、ダイナミックオーディオ トレードセンターの中古アクセサリーを見に行ったところ、極めて手ごろな価格が魅力だったこの製品が目にとまり、取り敢えず試してみることにしたのです。

更新: 2017/10/07
音質

まるで別物の音に変貌

元値から見て、妙に値落ちが激しいこの製品ですが、それには理由があります。

 

 

 

 

買うときに店員の方から注意されたのですが、この製品は規格上「125V 7A」という耐圧であり、アンプには使えないということなのだそうです。もっとも、我々庶民が買える程度のアンプであれば、7Aで十分な気もしますが…。

 

私の場合は最初からUSB DACかフォノイコライザーでしか使わない予定でしたので、そのように説明すると、それなら全く問題なしとのことでした。

 

 

 

 

古い製品であり、私自身良く理解していないのですが、この製品の型番「6N-P4010」は、このケーブル部分の型番と見るのが正解のようです。それに長さを表す「/2m」という表記がついたものが、完成品のACケーブルとなっているようです。

 

なお、ACROTECというブランドは、現在は株式会社アクロジャパンが所有していますが、かつては日本鉱業、後のジャパンエナジーのブランドで、高純度銅の生産では最先端を行くブランドでした。6N銅の製品化も非常に早かった記憶があります。

 

6N-P4010は6N銅採用の電源ケーブルとしては最廉価品だったようですが、それでも1mで1万円クラスですから、そこそこの値段ではあります。

 

 

 

 

 

 

 

プラグ部分は特に凝ったものではなく、ごく普通のものです。この辺りはいかにも廉価製品ですね。

 

 

まずはEA-200の前に、HP-A8で簡単にチェックしてみました。HP-A8は購入時に付いていた、汎用のPC等で使われるケーブルと思われるもので使っていたものです。

 

すると驚いたのが、HP-A8の音がまるで別物に変わったということです。低域の深みは格段に増しますし、音場空間の密度も増します。高域はやや派手な感じはありますが、それはそれでアクセントとなって悪くはありません。一瞬EA-200に回すのはやめて、このままHP-A8で使おうかと思ったほどです。

 

しかし、ここで気を取り直してEA-200に繋ぎ替えます。そして「Shape Of My Heart / Sting」を聴いてみましたが…。

 

低域の沈み込みがぐっと深くなったのも印象的ですが、それ以上にバックのアコースティックギターの音色が、明らかに存在感を増しました。いろいろな面での表現力が増していて、よく言われる「今まで気付かなかった音に気付いた」という感覚なのです。この価格でここまでの向上があるとは全く予想していませんでした。まとまりが良い分、何か優等生的で味がなかったEA-200の音が、生々しく音楽を鳴らしてくれるようになります。

 

という訳で、電源ケーブルのグレードアップは予想を超える効果をもたらしてくれました。さすがに10万以下のオーディオ機器に3万円クラスのケーブルはオーバースペックだと思いますが、1万円以下であればやってみる価値は感じられます。良い機会なので、今後もそこそこ安い物を見つけたら、HP-A8やDA-100で使ってみたいと思います。

  • 購入金額

    2,700円

  • 購入日

    2017年10月01日

  • 購入場所

    ダイナミックオーディオ トレードセンター

15人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • harmankardonさん

    2017/10/08

    同じ価格なら,電源ケーブルのほうがRCAケーブルの交換より効きますね.
  • jive9821さん

    2017/10/08

    > harmankardon さん

    つい最近までACインレットを備えた機器を使っていなかっただけに、電源周りを見直すという視点が抜けていました。これ程明確に変わるのであれば、数種類を使い分ける楽しさも追求出来そうですね。

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