レビューメディア「ジグソー」

まさか自分で色彩値を測る時がくるなんて...

色彩値を測定するための測定器です。

 

コニカミノルタ カラーリーダー CR-20


2020年の東京オリンピック開催と関係あるのか無いのか、最近は観光地のみならず割と普通の市などでも屋外広告条例や景観条例などが厳しくなってきています。私は仕事で屋外の広告物などを扱うこともあり、役所への提出書類や提案資料などに色彩値(主にマンセル値)を明記する機会が多くなりました。

今までは市販のマーキングフイルムや日本塗料工業会の色見本帳などから現物の近似値を割り出すなどして色彩値を表記していましたが、無駄に手間と時間がかかるので勤務先の会社にお願いして専用の計測器を買ってもらいました。

 


CR-20は色彩値専用の測定器で、シンプルで簡単操作が売りのエントリー機です。エントリー機とはいえ40万円近くするので私にとってはかなりの高額な測定器と言えます^_^;

 

測定対象は反射色専用で、透過色などは測れませんが、粉や液状のサンプルも直接測れるよう測定部の先端に保護ガラスが付いています。

 

測定部の試料面開口部(最内側の円)は保護ガラス付き

 

背面側に電源スイッチとUSB端子などがあり、

 

側面に計測ボタンがあります。

 

前面には液晶パネルと各種ボタンが配置されています。

 

単三乾電池4本(付属)で動作します。

 

三脚などに固定することもできます。



使い方は簡単ですが、電源を入れるたびに「白色校正」という儀式をしないと先に進めないのが少し面倒です。白色校正をしたら後はサンプルの色を直接測ればすぐに結果が液晶画面に表示されます。色彩の形式はL*a*b*、L*C*h、Yxy、XYZ、マンセル(D65)、WI(CIE/ASTM E 313-96)、Tint(CIE/ASTM E 313-96)、YI(ASTM E313-96)の8種類です。

 

白色校正をする際に使用するキャップ

 

本体を乗せて白色校正中(完了は音でお知らせ)


私が主に知りたい(測りたい)のはマンセル値ですが、フォトショップなどで色を再現する時はL*a*b*色空間などが役立つかも知れません。

 

測定シーン(天板の色を測っています)

 

マンセル値を表示(上下ボタンで色彩形式を変更)


まだテスト段階なのですが、軽く測ってみたところドンピシャではないものの、そこそこ近い数値が出ていると思います。参考にした色見本に記された値より若干彩度が低めに出ているようなのですが、個人的には多少低めに出てくれた方が助かります(苦笑)まぁ、反射色の実測値なのでこんなものでしよう。

 

そこそこ近い数値が出ていると思います。

 



機能としては、色ムラなどを考慮して複数箇所を測定し、そこから平均値を割り出す「Average」ボタンや測定データを最大1000件保存できる機能などがあり、PC(Windowsのみ)やプリンタと接続すればデータを取り出すことができます。

 

USBでPCやプリンターに接続できます。

 

いくつか色を測る程度ならPCへの接続は不要なのですが、デフォルトの設定では本体メモリへの計測値保存や自動電源OFF機能などがオフになっており、これらをオンにするにはPCアプリで行う必要があるため、一度は接続して設定を変更しないとならない(PCがない場合は設定できない)というところが何ともダメダメな仕様です^_^;

 

PC用ソフト(本体に内蔵)の起動画面

 

まずは、本体側の設定を変更することが出来ます。

 

変更することで、表示されるメニュー項目が増えました。

 

PCから遠隔操作で測定することも可能

 

本体のデータを読み込んだりデータ管理もできます。


また、キャリングケースも付属していて良いのですが、白色校正するためのパーツが別体なので脱着はもちろん、収納もちょっと面倒ですね。白色校正は必須内容なので出来れば通常付けるキャップに内蔵するとか、本体に内蔵するとか、もう少し使い勝手が良い仕組みだと良かったです。

 

この辺りは抜かりない感じですが、、、

 

白色校正用のキャップの存在が鬱陶しい...^_^;

更新: 2017/10/02
総評

便利だけど使いやすいとは言えない

握りやすさとか、ボタンの押しやすさ、押し間違いなどへの配慮は多少されていると思いますが、そもそもサイズ的にちょっとゴツいですし、デザインも洗練されておらず、一眼レフカメラのような道具としての美しさや堅牢さ、使いやすさは皆無です。その辺りはあくまでも少量生産のマニアックな測定機器として割り切るしかなさそうですね^_^;

 

使い勝手が良いとは言い難い微妙なサイズ感...

 

実際の測定値については、多少の誤差をふまえて全面的に信用するしかありませんが、校正証明書(4年間有効)なども付いており、提出書類にも使用機器名や校正証明番号を明記できるので、従来よりも信ぴょう性の高い資料が作成できるようになります。その分余計な仕事も増えそうですが、まぁ良しとしましょう^_^;

 

校正証明書には勤務先の会社名も入っています。


高い買い物なので壊さないよう大事に使いたいと思います。

  • 購入金額

    408,240円

  • 購入日

    2017年09月25日

  • 購入場所

    某代理店

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