ビットフェローズが世に放つ・・・・

というか、かつてダーマポイントから発売されていた製品の改良版ゲーミング・キーボード。

薄型のゲーミング・キーボードという時点で割とコアな製品なのだけど、その中でも更に珍しいテンキーレス・モデルとなっている。

なお、見た目は全く普通のミニキーボードで、昨今流行りの光るギミックなどは一切無い。

キーストロークは2.2ミリと薄型キーボードとしては一般的なレベルだが、キーは薄型としては固めで、ゲーム用としての誤入力防止を優先しているようだ。

見た目が見た目なのでゲーム用と言われてもピンと来ない印象だが、全キーがｎキー・ロールオーバーに対応しており、USBフルスピード対応。

また、「ゲーム中に誤入力されると致命傷」になるWindowsキー、全角半角キーの機能停止機構をハードウェアレベルで備えているため、常駐ソフト無しでON／OFFが切り替え可能。

見た目こそ普通だが、中身はきっちりゲーミングしている。

そして、キーボードとしての基本機能について妥協が一切見られない。

特に、キーの安定性には目を見張るものがあり、ぐらついていない製品を探すほうか困難なスペースバーや、明らかに不安定そうな巨大なエンターキーを含め、端押ししようがど真ん中を叩こうが、常にきちんと「真下にストロークし、ぐらつきは皆無」。

筐体の剛性も、その薄さからは想像出来ないほど良好で、打鍵時のたわみや不安定さは微塵も感じさせない。

ミニキーボードではあるが、無理な小型化を避けてキーピッチも自然な配置となっており、キーの重さを除けば、かなり叩きやすい印象を受ける。

ちょっとしたキーピッチの差異が気になる私でも、慣れるまでに要した時間はおよそ15分。

ノートPCに慣れた人なら、殆ど違和感なく叩くことが出来るだろう。

なお、普段使いのキーボードとしての機能というか、明らかにSUN配置狙いの「CTRLとCapsLock切り替え機能」なんてのもハードレベルで実現しており、その配置のほうが叩きやすい人（かつての私がそうだったというか、Aの横にCTRLあったほうが明確にショートカット系使いやすい）なんかには、結構うれしい代物となっている。

また、裏面にも地味ながら重要な拘りが見受けられる。

キーボードの安定性を左右するゴム足の配置は、手前に2つ。

真ん中にも同様の形状をした突起があるが、これは筐体樹脂に一体化している。

あくまで構造上からの予想だが、この真ん中の樹脂突起は、地味に重要な役割を担っているようだ。

これは打鍵時や手を置いたときの中央への荷重を分散するとともに、左右のゴム足が「滑り止め」の役割に専念出来るよう配置されたものと推測され、この予想が正しければ、これが打鍵時の筐体ブレやゴム足外れ防止に役立っていると思われる。

また、キーボードの角度調整機構となる後ろ足は、固すぎず緩すぎない、スムーズな動作。

この部分はキーボードの自立機構を兼ねており、足を引き出した状態だとキーボードを立てて置く事が出来る。

そして、これまた地味ながら便利だと思ったのが、背面ステッカーの機能説明。
普段あまり使わない機能を使おうと思った際、いちいち説明書を引っ張り出したり、ウェブサイトでマニュアルを検索しなくても、ひっくり返すだけで確認出来る。

特殊機能をショートカットキーに頼る構造だけに、こうした配慮は有難いところ。

見た目は単なるミニキーボードだが、商品開発した人たちは「良いものを作ろうという努力をきちんとしている」ことが伺える。