メタルラックに収める必要があり,手元のマザーボードがATXであったため,サイズ的にほぼ必然的にこれを選ぶことになりました.
アイリスオーヤマの横幅55cm×奥行き40cmのメタルラックに載せています.
スペックは以下.
* CPU: Core i5-6500
* M/B: GIGABYTE GA-H170-D3HP (rev. 1.0)
* MEM: CMK16GX4M2A2400C16 8GB × 2
* システムドライブ: Plextor PX-256M6S
* ストレージ: WD30EZRX
* GPU: GTX1060-O6G-9GBPS
* 電源: SSR550RMS
* ケース: SST-GD09B
* OS: Windows 10 Pro FallCreatorsUpdate
正面からは良い
正面から見ると,ヘアライン加工されたフロントパネルが映えるため不満は無いです.ドライブベイに何を入れるかによって見た目が大きく変わるため,見た目に拘りたい方は良いドライブを(pioneerとか)買うべきでしょう.また,前面下部の電源ボタンやUSB IOの周りは全て樹脂製です.電源ボタン,リセットボタンが安っぽいのがかなり残念.
また,ケースの足が手前側は大きくしっかり加工されたオーディオ機器っぽい見た目にもかかわらず,奥側はただのゴム足です.
ケース側面は両側共に吸入口になっているため,ほぼ全面がメッシュ状のフィルターが付いており,外すとファンが丸見えになります.おそらくこの手のケースを横から見るような位置に置く人は居ないかと思いますが,側面からの見た目は良くないです.
頑張ってはいる
説明書が簡易なので,まず入っているネジがどれがどこのネジなのかわかりません.ネジ穴が合うものに適当に使用しました.ケース自体の精度は良く,ネジ穴が合わないとか潰れるとかそういうことは特にありませんでした.
狭いスペースにパーツを押し込めるための工夫が色々とされているようですが,どれもかなり無理して取り付けるような形になります.例えば上の写真は電源の正面にあるSSD用のネジ止め部分ですが,正直言って電源の配線と完全にぶつかる上にフロントパネルのIOの配線・側面ファンともぶつかり,設置できたものでは無いです.結局ここに配置するのは諦めました.
さらにドライブベイの下側に,縦向きにHDDを設置することのできる部分があります.ここはまだ保護用のスポンジ状のものがあり,安心感がありますが,上から及び下からネジ止めかと思いきや,下側はL字の金属パーツを用いてHDDの裏面ネジ穴を使って固定します.この固定方法でほんとに良いのかと心配になる配置です.当方ではこちらにSSDを3.5インチベイへの変換器を使って設置しました.
また組み付け途中の画像を投稿見て頂けると分かるかと思いますが,かなりケーブルの処理に困ります.プラグインで無い場合,最悪電源横へのファンの設置を諦めるべきかも知れません.
DVDドライブを設置する際はほぼ間違いなくCPUクーラーと接触すると思います.当方はCPUクーラーのファンを逆側に設置することで解決しましたが,あまり大きなクーラーを使用するのは難しいかと思います.
また,機能として問題があるわけではありませんが拡張スロットへのアクセスが少し複雑で,いくつかのカバーを外してようやく見えます.しかし上の画像の様に柄の短いドライバーではネジ穴に届かず,外せません.この部分の径が太いドライバーも使用できないため注意が必要です.
グラボの横幅にも注意が必要で,ものによっては6ピンプラグ等を挿すことができない可能性があります.最近のグラボは本体側面から挿すものが多く,パネルと干渉するかも知れません(上記画像ではGTX1060-O6G-9GBPSを使用しています.問題なく収まりました).
かなり文句ばかり付けているような気もしますが,全体としてはこのサイズとしては相当頑張っているという印象です.色々と犠牲になっている部分はありますが,その気になれば3.5インチHDDが二枚乗りますし,SSDはそこらにぶら下げておけば2~3枚はなんとかなるかと思います.最近はM.2 SSDも多いので通常使用の範囲内であれば問題は起きない程度の拡張性があります.ただしメンテナンス性は最悪です.HDD交換のためには本体を開け,中央のバーを外し,ドライブベイを外し,ネジを外す必要があります.電源正面のスペースはケーブルを上手くまとめればかなり空くので,ここにもう一つ何かドライブケージが欲しかったなと思います.フロントパネルのIOが電源ボタン側とUSB・ヘッドフォンジャック側で分かれていることが難しくさせる原因かもしれません.
これ以外ないのでコストは度外視
正直なことを言うとこの値段では高すぎるなという印象ですが,そもそもラックに収めるコンパクトPCをATXで組むこと自体がどうかしているので,コストを重視しても仕方ないでしょう.それならまだmicroATX等に乗り換えてしまったほうがスペース的にも,組み付け的にも良いでしょう.
組み付けが楽しいケース
これまではほとんどタワー型ばかり組んできたので今回初めて横置きの,しかもこのようなキワモノで組みましたがケーブルの取り回しなど自分で工夫が必要な点が多くかなり組み応えがあるケースでした.
奥行き40cm程度で納めようと思うとこのケースしか無いわけですが,そのぶんラックへの収まりもよく見た目もそう悪くないので気に入っています.
まとめ
* ATX対応
* 奥行き40cm未満
* HTPCケース
この条件を満たすものは探した限りではこれくらいしかありませんでした.オーディオ機器等も奥行きが40cmに収まるコンパクトなものは最近多く出てきており,リビング用のPCなどへの採用はあり得るかなと思います.逆に,奥行きに余裕があるならばあえてこれにする必要はないとも思われますので,設置場所との相談が重要です.
組み付けが楽しいケースでしたのでそういった満足感を望まれる方にはそれなりにオススメできるかと思います.
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購入金額
11,664円
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購入日
2017年12月11日
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購入場所
TSUKUMO
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