先日それなりに期待して買った結果、とても常用できる音質ではないと一度は投げ出したJAPAEAR JE-333S。しかし、元々決して安い品ではありませんし、このまま放置しておくのも何か勿体ない気がしていました。
勿論売却してしまうという手もあるのですが、コレクションの一環となる品を簡単に手放すというのもコレクターの精神に反します。まあ、これはあくまでお題目でしかないのですが。
世間での評判はそれほど悪いものではなく、何とかして使う手段があるだろうと考え、イヤーピースの入れ替えも色々と試してみましたが、しっくりとくる組み合わせは見つけ出せませんでした。ただ、最後に試したfinal製イヤフォン用のBタイプイヤーチップは、JE-333最大の難点であるかなり刺激的な高音がある程度まろやかになってくれる傾向がありました。
そこで考えたのが、このイヤーチップと比べてさらに中低域に厚みを足すようなイヤーチップが用意できれば、派手なドンシャリイヤフォンとして、キャラクターを確立することが出来るのではないかということでした。
そうなると第一候補となるのは同じfinal用の別タイプということで、finalの説明によると最も低域の量が多く密閉度が高いというEタイプを入手してみました。
今回は5サイズが1ペアずつ入っているというパッケージを買ってみました。私の耳に適合するのはSサイズ(2番目に小さいもの)となりそうですが、一応他の近いサイズを試すことが出来るよう、このパッケージを選択しています。
写真で上に移っている青い方が今回購入したEタイプ、下の茶色が今まで使っていたBタイプとなります。実は形状も構造も結構違っていることが判りますね。
ちなみにEタイプは、以前掲載したYAMAHA EPH-M100の標準添付品と構造が酷似しています。
JE-333にはこれが良い
それでは早速JE-333に装着してみましょう。
JE-333は結構ノズルが太く、軸部分の素材が硬めであるEタイプの装着には結構苦労します。まあ、これくらいでないと密閉度が悪くなるのでしょうけど…。
この状態でAstell&Kern AK100IIと組み合わせてみましょう。
すると、finalらしく低域方向の厚みが一気に増します。狙った通り、極端なハイ上がりからドンシャリというべきバランスへと変化しました。
しかもBタイプでも見られた傾向ですが、高域の量はある程度残りつつも刺さる感覚が大幅に軽減されます。それでいて開放的な音場は残っていますので、かなり個性的な音ではありますが聴いていられる程度には落ち着いてくれるようになりました。
どのみちHi-Fiサウンドとは無縁ですが、アコースティックギターなどは少し乾いた感じながらタッチが明瞭でソロでの演奏が映えるような音となりますし、ライブ音源がかなり良い雰囲気で鳴るようになります。ライブアルバムに収録された音というよりは、会場でPAを通して聴いているというイメージの音です。
お世辞にも高音質だとは思いませんが、個性の一つとして受け入れることは出来る音へと変化したのが、この組み合わせの最大の収穫です。JE-333を使うのであれば、Complyでバランスを整える代わりにちょっとつまらない音に仕立てるか、このfinal Eタイプを使って強烈な個性を楽しむか、いずれかが正解ではないかと思います。
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購入金額
900円
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購入日
2017年03月04日
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購入場所
eイヤホン
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