プレミアムレビューを仕上げる前に、レビューで使用する本体を紹介しておこうということで、今回はこちらのMacBook Proを紹介します。
実はここ数ヶ月程、そこそこ使えそうな水準の格安なIntel Macの本体を探していました。以前使っていた初代アルミユニボディのMacBook MB466J/Aは割合まともに仕事用のPCとして使っていたのですが、今回は完全にオーディオ関連の用途を見据えたものとなります。
というのも、未だにオーディオの世界ではMacintosh信仰が根強いのです。試聴イベントなどに行けばわかると思うのですが、PCを送り出しで使う場合殆どのメーカーや代理店がMacを使います。現在ドイツでオーディオ総合見本市といえるハイエンドショーが開催されていますが、自社で独自のWindows PCを開発しているPanasonicですら、デモで利用しているのはMacBookなのです。
個人的にはWindows派ということもあり、そこまでMacの優位性を感じたことはありません。そもそもMacなら音が良いというのはMac OSとWindowsの違いに起因するものなのか、Macの本体がハードウェアとして優秀なのかすら説明されていない訳です。
というわけで、同じ本体でMac OSとWindowsがネイティブ動作する、Intel Macを使って検証してみようと思ったわけです。
Windowsをネイティブ動作させるためにはBootcampを使いますので、ストレージが500GB以上で、メインメモリーも16GB以上、可能であればThunderbolt端子装備という条件で格安品を探した結果、見つかったのがこちらのMacBook Pro 13 A1706だったというわけです。まあ、探している途中でMacBook Proを使うプレミアムレビューの告知があったため、出来ればその応募条件も満たせるようにという探し方になりましたが。
この世代でメモリー16GB搭載となると、自動的にCTOモデルとなってしまいます。当時は店頭モデルは8GBだけでした。
昔使っていたMacBookと比べると、タッチパッドの大きさが異様に大きい気がします。冷静にデザイン的に見てもアンバランスな程です。
なお、実はこの個体はバッテリー不良ということで格安販売されていたのですが、バッテリーの膨張が想像以上に深刻で、キーボードの入力がスムーズに出来ない程であり、さすがに我慢できずバッテリー交換に出しました。当初は自分で交換しようと思っていたのですが、この機種ではバッテリーはかなり強固に接着されていて、作業を失敗すると致命的に破損してしまう可能性があったため、諦めて2万円以上払ってApple正規サービスを利用しています。
それでも同等品を普通に買うよりはまだ安価でしたし、結果的に本体の上半分は新品交換されるためリフレッシュサービスのようなものかと無理矢理納得しています。
発売から5年以上経過しているが、体感速度はまだまだ実用的
今回購入した個体の基本スペックは次の通りです。
このデュアルコアのIntel Core i5の詳細は以下の通りです。
Skylake世代の低電圧版となる、Core i5-6267UというCPUです。当時VAIO Zなどハイエンド仕様のモバイルPCで搭載例があるもので、Core i5ながらeDRAMを搭載して当時としては描画性能にもメリットのあったものです。
ストレージは512GBのNVMe SSDですが、これも完全にマザーボード上に直接実装されているというもので交換等はできません。そのため2つのOSを導入することを加味してストレージ容量も500GB以上にこだわったわけです。
一応オンボードSSDの性能も計測しておきました。
Skylake世代と考えればかなり高速なSSDが載っているようです。実際にMac OS MontereyやWindows 10を動かしてみても、十分快適な水準と評して良いと思います。さすがに3Dゲーム等を実用的というのは無理だと思いますが。
Windowsで使う前提の場合、一般的なWindows PCとの大きな違いとなるのはディスプレイの精細さでしょう。MacBook自慢のRetinaディスプレイは13.3インチながら2,560 x 1,600ピクセルという高解像度であり、スケーリングしないと文字を読むのも厳しく感じる程の細かさです。
これはWindows 10のセットアップ中の状況ですが、スケーリングが働いていないため文字が極めて細かく表示されていることがおわかりいただけるかと思います。
Macはコストパフォーマンスを判断しにくい
まず私自身がMB466J/Aを使わなくなって長いので、Mac OSの感覚を取り戻すところから始めなければいけない状況で、Macintoshとしての出来の良し悪しを語れる段階ではありません。
取り敢えず現行のMac OSとWindows 10がきちんと快適に動作している時点で、目的は果たしているわけで満足度は高いといえます。
今回はMac OSとWindowsを同じ本体でネイティブ動作させる(Parallels等の仮想PCは不可)というテーマがあったため、最初から選択肢が限られた状況でした。その中ではプレミアムレビューの要件を満たさない世代ですらさほど格安と呼べるものは多くなく、結果的にはまずまず格安の本体が手に入ったとはいえるでしょう。
もっとも、単にSkylake世代のノートPCとして判断した場合にはお世辞にもコストパフォーマンスが良いとはいえません。当時のプレミアムモバイルノートPCでももう少し安く買えるのでは無いかと思う程です。
Macintoshは必要であればそれしか選択肢がないものであり、Macに対する必要度がそのまま本体への満足度であると考えるしかないようです。
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購入金額
46,500円
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購入日
2022年05月02日
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購入場所
じゃんぱら
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