レビューメディア「ジグソー」

変換ケーブルの有無の音の差を「優劣」でなく「嗜好」で語れるほどのポテンシャル

最近CIEMで音楽を聴くことが多いcybercatは、ケーブル直付け仕様のカナルワークスCW-L11以外はすべて2.5mmバランス仕様ケーブルに換装してある(↓一例)。

基本外ではDAP⇒(2.5mmバランス仕様ケーブル)⇒CIEMのリスニング環境で、常用する2つのDAPのバランス出力はともに2.5mm4極なので

これで全く問題ない。

ただたまには、そのバッテリーの保ちの良さを活かしてすっかりエージング専用機の様相を呈しているみっくみくDAP

で聴きたくなったり、家ではスピーカーかヘッドホンを使うことが多いPC内に溜めた音楽データのリスニングにもCIEMを使いたい場合もある。

そんな時は、2.5mmバランス仕様ケーブル(2.5mm4極バランスプラグ⇔カスタム2ピン)を各CIEMに付属していた3.5mmアンバランスケーブル(3.5mm3極アンバランスプラグ⇔カスタム2ピン)に戻しても良いのだが、2.5mmバランス仕様ケーブルはさすがにケーブル単品で勝負する商品を購入しているため質が高いので、それをCIEM添付のモノに「ダウングレード」する、というのがちょっとキニイラナイのと、そもそも「カスタム2ピン」と言う接続規格は頻回の抜き差しを想定していないので耐久性に不安がある、ということから、ケーブルを替えるのではなくて、2.5mm4極バランスプラグ⇒3.5mm3極アンバランスプラグの変換プラグ

を使っていることが多い。

ただ、上記ミク仕様DAPでバランスケーブルにつないだCIEMをエージングしている間に、PC内部の音源を他のCIEMで聴きたいときには変換プラグがバッティングするので、エージングをやめる必要がある。またそもそもCIEM用のバランスケーブルはポータブルオーディオ用なのでDAPを携帯していることが前提の長さ(120cm程度)で、机の上に置いてあるとはいえ、PC裏のオーディオボード

のイヤホン出力や卓上のディスプレイサイドにおいたスピーカー

のイヤホン出力からだと線長が短く、装着したまま頭を動かせる範囲が限定されてしまう。

そのためもう一つ2.5mm4極バランスプラグ⇒3.5mm3極アンバランスプラグ変換機材を入手することにして、それは一体型のではなく、短いケーブルがついているのが用途にかなっているということに。

そうういったものを探しているうちにフォローしているホームオーディオ・プロ機材向けケーブルメーカー、BriseAudioTwitterアカウントで耳寄りな情報が。

同社はヘッドホン・イヤホンやDAP、ポタアンの仕様に合わせたカスタムケーブルを扱う会社で、ハイエンドケーブルにはMURAKUMO、MASAMUNE、SHINKAI、OSAFUNEといった刀にちなんだ名前が付けられたものが使われるが、スタンダードラインとして「STD001」と呼ばれるケーブルを用いたヘッドホン・イヤホンリケーブルも販売していた。

このときのニュースはスタンダードラインの上のラインとして新開発の「UPG001」を発売するのだが、そのラインアップに2.5mm4極バランスプラグ⇒3.5mm3極アンバランスプラグの変換ケーブルがあるということだった。

標準のケーブル長は10cmでさほどに長くなるわけではないが、デスク上のスピーカーから取る際はこの10cmがあるかないかはかなり決定的な差で、またあまり長くても音質を下げるだけなのでこれを試してみることに。

この変換ケーブルはフジヤエービックとe☆イヤホンの2大イヤホン・ヘッドホン販売店でも取り扱われているのだが、直販の初期ロットは仕様(プラグ形状の他に外被チューブの有無とその色)が自由に選べるということで直販で購入することした。

選択した仕様はこちら!↓↓

うーん、いい感じ!
うーん、いい感じ!
仕様としては必ずしもDAPで使うわけではないので3.5mmアンバランスプラグ側はL字でなくストレート。外被チューブは「あり」にして、12種類の色(一部2色のコンビがあるので12「色」ではない)の中では、これと使う可能性があるのがミクDAPとブルーのアルミバンパー

をつけたiPhone6 Plusなので「青」をチョイス。
iPhone6 Plusでの使用例。色合いが合っててイイかな。
iPhone6 Plusでの使用例。色合いが合っててイイかな。
つくりも立派。特注の2.5mm4極メス端子の方はゴールドコーティングされているが、真鍮削り出しとか。
一つ一つ真鍮削り出しにて制作したという2.5mmバランスジャック側
一つ一つ真鍮削り出しにて制作したという2.5mmバランスジャック側
3.5mmアンバランスプラグの方はBriseAudioの刻印のある収縮チューブがあって強度も確保されていそう。
熱収縮チューブがプロ機材っぽい
熱収縮チューブがプロ機材っぽい
音的には完全にフラットでイーブンな比較が難しい(変換ケーブルをかました場合接点が増え、線長が伸びるので不利な上、本品はバランス⇒アンバランス変換なのでその意味でも音が変わる)が、以前から持つ線長ゼロの変換プラグに比べても上が伸びて気持ちいい!バランス接続と比べるとさすがに芯のある低音などは負けるが、AK120BM+ (Balanced Mod+)

の3.5mmアンバランスアウト⇒本品⇒2.5mmバランスケーブル⇒CIEMと繋いだ場合、高音に関しては2.5mmバランスアウトとは違う方向性でイイ感じ。基本「劣化」の方向性しかないはずの変換ケーブルの有無の音の差を「優劣」でなく「嗜好」で語れるほどのポテンシャルの高さ。

これで、2.5mm4極バランスプラグ⇒3.5mm3極アンバランスプラグ変換機材が2つとなったが、これだけ音が違うと長さの観点だけではなく自席で使うのはこちらだけになりそうだなぁ...
当初は長さの差がキモ、のはずだったンだけれど。
当初は長さの差がキモ、のはずだったンだけれど。
【UPG001CONV仕様】
導体:高機能高純度銅導体
導体構造:Quad Spiral構造
絶縁:特殊高機能樹脂
ケーブル長:10cm(オーダー時長さ変更可能)
ケーブル色:黒
外被チューブ色:水色、青、緑×黄、ピンク、黒、赤、黄、白、オレンジ、緑×黒、緑、青、オレンジ

BriseAudio UPG001CONV4極2.5mmバランス変換ケーブル商品ページ
  • 購入金額

    10,584円

  • 購入日

    2016年09月30日

  • 購入場所

    株式会社ブリスオーディオ直販

21人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • cybercatさん

    2016/11/05

    もひとつフォローしてるイヤホンリケーブルメーカーさんがあのWagnusさんなので、こっちは安いという錯覚がσ(^_^;)

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