ブランド名は愛車でもあるアテンザを作っているマツダと同じMAZDAですが、こちらは日本では無くフランスのメーカーとなります。
車と真空管、どちらのMAZDAもゾロアスター教の最高神アフラ・マズダー (Ahura Mazdā) に由来するので、スペルも同じとなっております。
MAZDAブランドの真空管といえば、一時期東芝もGEからのライセンス(こちらはアメリカで生まれたMAZDAがGEに買収されたもの)で同じMAZDAブランドで販売していたことがありますので、さらにややこしくなります…。
蛇足ですが、車のMAZDAは創業者が松田さんなのですが、英語の表記にMATSUDAではなく、アフラ・マズダーのMAZDAを充てています。
ということは、英語読みだと「マズダー」が正解なのかな?
フランスのMAZDAは1921に創立された電球会社で、あまり情報は少ないのですがそれほど多くの真空管を作っていた訳ではないようです。
よく見かけるのはECC82/83と、今回購入した6V6Gあたりでしょうか。
MAZDAのST管の6V6Gはなかなか出回る機会も少なくなっているようで、今回たまたま見つけたのをちょっと高かったのですが購入してみました。
外見は、ガラス管の上部がカーボンスートされたST管で、Marconi製とかなり似た外見です。
ただし、トップマイカとマイカサポートなどの構造はかなり異なりますので、このあたりは後ほど見ていきましょう。
ベースは黒一色で、印刷など一切ありません。
ガラスにMAZDAと6V6Gの印刷がされていますが、この手の印刷はすぐにボロボロになることが多いので、取り扱いには要注意です。
トップマイカは透明でしかも細長いので中の構造がよく見えます。
マイカはガラスには直接接していなく、ロッドに取り付けられたマイカサポートによって保持されている丁寧な作りです。
フィラメントを吊っている金具と、中央のヒーターを繋ぐパーツが特長的です。こういった構造の真空管って初めて見るような気がします。
ゲッターは角形の変わった形で、なにかに似ていると思ったら、スーパーで精肉とかが載っているトレーでしたw
D型や円形、皿形ゲッターはよく見るのですが、この形のゲッターを有している真空管は、私が持っているものでは初めてです。
MAZDAの6V6Gで一番美しいのは、点火したときに中のヒーターが透けて見えること。
ヒーターは筒に入っているのですが、その筒が半透明なんですね。
しかもマイカが透明なのでとても中身がよく見えます。
美しいですね…これだけでも買ってよかった~と思います。
早速Marconi OEMのWestinghouseの6V6Gと交換してみました。
うむ、格好いい…
完全に自己満足の世界ですが。
さて、肝心の音質ですが、まだエージングが進んでいないとはいえ、柔らかい音で一発で気に入りました。
Marconiはどちらかというと低域に迫力がある感じなのですが、MAZDAは上品に振った感じ。
低域はMarconiより弱いのですが、そこはStudio20のバスレフポートに突っ込んでいた低音吸収用のスポンジを除去して対応しました。
MAZDAの6V6Gに交換して感じたのは、整流管との相性がMarconi以上にシビアだな、という点。
今まで気に入って使っていたRCAの5U4Gだと少し軽い感じがして、MullardのCV378に交換してみるとこちらの方が相性が良い感じ。
同じ欧州管ということで性格が合うのかな?
ヴォーカルのカサカサした感じがなくなり、艶のあるしっとり感になりました。
ただ、ドラムとかの跳ねている感じがおとなしくなってしまったので、今はGeneral Electronicsの5U4Gと組み合わせ中。
MarconiのようにRCAで決まり!という感じでは無く、整流管によって一長一短なので悩みますね…
持っている真空管リストを更新しました。
って、あれ、いつの間に60本?!?!
Westinghouseの6V6Gが予備で4本になってしまいました。プッシュプルアンプ作れるな…
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購入金額
0円
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購入日
2016年07月05日
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購入場所
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