GeForce GT635とかいう中途半端な型番のチップを搭載したビデオカード。元々組み込み向けの型番で自作向けには流れない代物なのだが、ツクモでZOTACの組み込み向けカードが数種類唐突に販売されていた。
これはその中でも一番高いGT635のVRAM2GBモデル…高いと言っても2980円税別のモデル。他にも同GT635の1GBモデル(400円安い)やGT620、GT405といったバルクカードが置いてあった。
一応アスク扱いで1か月の保障つき。付属品はディスクのみ。
画面出力もいかにもローエンドなD-Sub/DVI/HDMI。
で、このGT635って何者だという訳だがそもそもこの辺のローエンドGeForceは訳が分からない状態になっていて、たとえば近い型番を持つGT630はFermiコアを搭載した旧型とKeplarコアを搭載した新型が同じ型番で混在してるわそれのリネームがGT730だわOEM向けの別スペックがあるわ。
コイツはGPUZや公式スペック表を見るとGK208コアを使用した967MHz動作。GT630(Keplar)&GT730は900MHzなのでクロックアップ版となるが、当然同じコアの上位GT640よりは低い値。
メモリ回りはDDR3でGT630と同等。尚GT730にはGDDR5版がありそちらの方が性能が結構アップしているようなので、GT635の僅かなクロックアップでは歯がたたない。
おおざっぱに言えばGT630(Keplar)=GT730(DDR3)<GT635(OEM)<GT730(GDDR5)。同じ型番でFermi版とKeplar版が混在しているGT630と違って確実にKeplarというメリットはあるがGT730も同じこと。今回のように格安で流れ出なければあえて選ぶものじゃあない。というかヘタしたらインテルHDに追い付かれるようなこのクラスのグラボをあえて選ぶようなげふんげふん
ちなみに3Dmark06のスコアはこんな感じ。CPUはXeon E3-1285L v4/OSはWin10 64bit。
計測環境・OSがバラバラなので参考だが一応他と比較(一応全てクアッドコアのSandy以降のCPUなのでGPU系のスコアにはさほど影響がないはず…)。
HD4670には勝てるがGT240には負ける程度。別PCでとったFF14ベンチではGT240(GDDR5搭載)に勝っていたので恐らくメモリ回りの遅さで得意不得意が出ているのかもしれない。また3Dmark06は設計が古いベンチなので最近のベンチならもう少し有利になるだろう。
まあGT710のレビューの時にも書いたがこいつらは全部A10の内蔵グラフィックに負けるレベルだ。
一方最近の設計らしく低発熱で静か。HDDの動作音にかき消されるレベルのクーラーで回転数もゆるゆるだが、ベンチ後も手で触れる程度の発熱。
数年前のロープロサイズでこういう小さいクーラーだと高音が激しいイメージがあったのでこの静かさはステキ。GT210とか無駄にうるさかったなあ…
尚消費電力は今回のXeonE3 v4(Broadwell i7相当)環境でidle 30W/OCCTGPU 55W。オンボグラフィックで24W程度の環境なのでアイドルは数Wの範囲、負荷をかけても僅か+15Wと電源に対する負荷はかなり小さい。
新品3000円ならアリだが出番は少ない
カード本体はOEM向けということで実にシンプルでコスト重視な形状。どこぞのイケメンGT710とは別のローエンドらしいお姿。
ただファンの「Don't Touch」はちょっと好き。ちなみに店頭に並んでいたこのバルクカードシリーズは見る限りすべて同じ形状のクーラー・基盤だった。
今となっては確かに寂しいが、HD4670~GT240・9600GTクラスの3D性能を出すのでひと昔前のネトゲなら十分にプレイできる。サブPCとしてこの辺の性能…もしくはそれ以下の古いPCを残しているならつけてやるのも悪くない。きっと静かになるし発熱も減る(ただ恐らくUEFIなのでそれらと相性が出る世代のPCは注意)。あとどうせ大した性能がいらないから2580円の1GB版で十分だ。
というかHD4670を買った頃は「性能はネトゲができれば十分なのだけどうるさい高回転ファンのロ小型グラボをひきたくなかった」という理由で2スロクーラーのHD4670にしたというのもあったので、当時これを入手していたらメッチャ喜んでいただろう。
あとこれ、ロープロ基盤なのだが残念ながらロープロブラケットが無い。ロープロ対応ならCore2時代のスリムPCとかの延命に役立ちそうだったのだが…
尚自分が倍以上の金額を出したイケメンGT710は同じコアでさらにクロックとシェーダーを削ったものなので、「なんでGT635ころがしといてGT710使ってるんだろう」と切ない気分になってしまった。まああっちのがカッコイイから。
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購入金額
2,980円
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購入日
2016年06月05日
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購入場所
TSUKUMO DOSV
jakeさん
2020/03/14
Windows10でオンボードビデオでトラブルが頻発する世代があるようですので、
そういうコンピュータの問題回避にはいいかもしれません。
あとはGPU非内蔵型のCPUを使うときの確認用とかですかね。
まこりんさん
2020/03/14