いつかPatek Philippeの時計を手にしたいと思っていました。
どんな絵画にも彫刻にも見劣りしないPatekの美しさを初めて目にして以来、この重みを体感できる日を待ち望んできました。いや、ちょっと気負って言えば、追い求めてきたと言ったほうが妥当かもしれません。
自分でも驚くほど憧れて、ようやくこの時計を手に入れました。憧れていたものを手に入れるときの気持ちは、なかなか言葉にしがたいものがあります。複雑、だとか圧倒的、だというよりも、あまりに呆気ない、そんな気持ちになりました。
そんなことより、この最上級の時計を身に着けているあいだ、そのあいだだけ味わうことのできる「感覚」こそが素晴らしいのです。どこまでも精緻な技術をうちに秘めた、なめらかな重さ。世界中で、この芸術品を組み立てることができるのはほんの一握りの職人たちだけです。彼らが生み出した、あまりに洗練され完成されたこのモノを身に着けていると、安堵とも緊張とも言えない不思議な「感覚」になってきます。
この「感覚」を味わいたくて、どこへ行くにも腕に巻いてしまいます。もっと大事にしたくて、こんなにあちこちに連れ出したくはないのですが。堂々としているような、少しだけ気後れするような気持ちを噛みしめながら、今日も巻いてきてしまいました。
よく造られたものや、職人仕事の良さがわかる人がいたら、ついこの時計を見せて自慢してしまいます。さすがに見事な説得力で、自慢すると皆さん、しばらくしげしげと眺めて言葉を失いウットリとしながら「きれいですねえ」と嘆息されます。それを聞くたびに、内心で「見た目の綺麗さはもちろん、内部構造の美しさもわかってくれないかな」なんて思うのですが、それはさすがに贅沢すぎるのかも知れません。でも、そんな「贅沢すぎる」気持ちこそ、この時計には似つかわしい。単に贅沢なだけではない、まさに腕時計の王様です。
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購入金額
0円
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購入日
2016年04月09日
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購入場所
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