以前プレミアムレビューで、Windowsながら3G対応のSIMフリースロットを持つタブレット、CLiDE9を使わせていただきました。
あれからほぼ1年、軽装で仕事に出かける際などに活用していたのですが、筐体の強度のなさが災いしたのか液晶画面の傷みなど、はっきり言ってしまえば動いてはいるもののガタガタという状態になってしまいました。
コンディションという意味では他に使えるタブレットはいくらでもあるのですが、やはりタブレットはSIMスロットがあって初めて意味があるということを、CLiDE9やNexus7で学んでしまいましたので、今更インテルはいってるタブレットなどを引っ張り出してこようという気にもなりません。
そこでSIMスロット装備の格安Windowsタブレットがあればそのうち買おうと思っていたところで、同等のAndroidタブレットと比べても格安という水準で出て来たのが、このWDP-083-2G32G-BT-LTEです。
主な仕様は箱の裏面に記載されています。
プリインストールOSはWindows 10で、出荷状態でWindows 10のPCというのは今回が初めてです。まあ、厳密に言えばSurface Pro 3が修理から戻ってきた時点でWindows 10になってしまっていましたが、修理前の出荷OSはWindows 8.1 Proでしたので。
CPUは格安タブレットではお馴染みのAtom 3735FでeMMCは32GBです。液晶画面は8インチで解像度は1,280×800と、CLiDE9よりはワンランク大きさも解像度も落ちます。無線LANはIEEE802.11 b/g/n対応ですが、2.4GHz帯のみの対応です。IEEE802.11a互換の5GHz帯では使えません。
microSDカードスロットは公式には32GBのmicroSDHCまでのサポートとなっていますが、CLiDE9で使っていたTranscend製のmicroSDXC 64GBは無事認識して内容も読み出せましたので、実際にはmicroSDXCでも問題なく使えるものと思います。
主な添付品は
・AC-USB充電アダプター
・USB A-microBケーブル
・USB microB-A OTGケーブル
・保証書
・SIMスロット用オープンピン
程度と至ってシンプルです。
プリインストールアプリは皆無といって良く、セキュリティーソフトの体験版すら入っていません。まあ、eMMCが32GBしかありませんので、下手に余計なものが入っているよりはこの方がずっと好印象ではありますが…。
とりあえず本体の姿を拝んでおきましょう。
大きさは8インチのタブレットとしてごく標準的なものでしょう。デザイン等はこの端末に求める要素ではないと思いますし、特に気にしない方向です。
SIMフリーはメリットだが完成度は…
さて、このタブレットはSIMフリーであることが最大の長所となります。
くたびれたCLiDE9の代替品として購入したものですので、SIMもそのままCLiDE9から流用しました。本機はMicroSIM、CLiDE9は標準SIMですが、CLiDE9には元々変換アダプター経由でMicroSIMを使っていましたのでそのまま流用がききます。
ただ、SIMを装着しても本体表示は「SIMが見つかりません」となってしまい、IIJ mio 高速モバイル/D向けのAPNの設定が保存できないのです。装着を見直したりしても変化ありません。
困ってWeb上で情報を漁っていたところ、EPSON Directのタブレット用向けに提供されているAPN設定ツールが本機にも流用出来るということで、これを立ち上げてみたところ、勝手にmoperaに繋ぎに行こうとして失敗していることが判明しました。結局、
1.SIMをスロットに装着
2.APN設定ツールでIIJ mio 高速モバイル/Dの情報を設定
3.Windows側でAPN情報の保存
という手順を経て、ようやく接続が可能になりました。
決して速度が出る訳では無い自室でのテストサイトを利用した速度はこんな感じになりました。
特にUSENでの6Mbps越えというのは、CLiDE9では過去に見られたことが無い数値であり、この辺りにLTE対応の恩恵は表れているようです。
内蔵eMMCの詳細情報はわかりませんでしたので、速度だけ掲載しておきます。
特に速いという訳ではありませんが、まあ許容範囲ではあるというところです。なお、デバイスマネージャー等でもこのeMMCの型番は不明でした。
Web上で本機の情報を調べていると、初期不良の多さやサポート体制が貧弱などというネガティブな情報が多くなっています。実際にサポートの対応などは実例として上がっているものを読むとお世辞にも良いとはいえません。
とはいえ、WindowsタブレットでLTE対応SIMフリーというのはそれだけでも貴重ですし、価格も内容を考えれば充分に安いといえる水準です。いわゆる中華タブでもSIMフリーでこれより安いものは滅多に見かけませんし、多くを期待しなければ充分に納得出来る製品ではないかと思います。
今回はNTT-Xストアのセールの都合上、純正のBluetoothキーボード付きカバーをセットで購入して利用していますので、そちらのレビューも掲載しております。合わせてご覧いただければと思います。
これ以降は不定期的に気付いた点があれば追記していきます。
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購入金額
12,800円
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購入日
2016年05月15日
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購入場所
NTT-Xストア
アラクレさん
2016/05/17
こいつはなかなかにサポートがクソですな(笑)
ただこの値段でLTEが使えるWindows10タブレットっていうのが非常に強いですね。
参考になりました!
jive9821さん
2016/05/17
ある意味露骨な不良はストレートに返品、そうでなければ我慢出来るという度量がある方には格安で良い端末ではないかと思います。何といってもWindows系でLTE SIMフリーという条件でここまで安い製品は他にありませんからね。
個人的には値段が値段なので、とりあえずWindowsとSIMが使えていれば文句無いかという割り切りで買っています。