レビューメディア「ジグソー」

刃渡り24センチの牛刀こそが 本当の万能包丁だと思います

モチモノ登録250個目は、キリ番に相応しい菊一文字の牛刀を選びました。

菊一文字は、もともと鎌倉時代初期の刀工である菊一文字則宗、及び則宗によって製作された日本刀の銘ですが、作刀が禁じられた明治以降に諸刃物の製造に移りました。

京都三条通京極の中ほどにお店を構えて100年を越える老舗中の老舗です。

 

 

更新: 2016/04/28
サイズ

刃渡り24センチ これほど使いやすいサイズはありません

刃渡り24センチの牛刀と呼ばれる洋包丁です。

1980年の開店当時に1本購入した後に、菊一文字本店に研ぎに出した際に、予備としてもう一本買いました。

刃渡り24センチ。

永年に渡る使用に伴う研ぎ作業で、多少目減りしているのは間違いありませんが、

実測で全長37センチ。 重さ180gでした。

柄は黒檀本杢。 鋼に孔を打ち柄を金属ピンで固定する構造ですので、抜けの心配はありません。

この刃渡り24センチが肝です。

よくご家庭で使われている文化包丁の刃渡りは17センチ前後だと思います。

通常の用途でなら17センチで十分だと、私も思います。

 

でも、食パンを使うサンドイッチには24センチが必要なんです。

業務で使う食パンのサイズは、市販のそれより少しだけ大きめで130x140mm程です。

このサイズの食パンを薄く切り分けるには17センチの文化包丁では無理があります。

家庭向けに売られているパン切り包丁も、刃渡りは200ミリを超えているでしょ。

特に焼きたてのフカフカ食パンを切り分ける時に、包丁を押し付けてはダメなんです。

包丁の重みを活かしながら、とにかく前後に揺らしながら切り分けるんです。

この作業は文化包丁には無理があります。 ほとんど前後に動かす余地がありません。

 

刃先は尖っておりますので、大きな刃物ながら、小さなレモンを切り分けることも容易です。

 

牛刀って、ホントに万能なんです。

更新: 2016/04/28
クオリティ感

錆びますよ

鋼ですので、いい加減な使い方では錆びてしまいます。

黒檀の木製柄も、湿らせている状態で放置すると、滑ります。

研がないと切れなくなります。

 

でも、サビは落とせます。

柄が滑ったら、タワシで汚れを落としてから、良く乾かすと清潔に戻ります。

砥石を使ってお手入れするのは、私の場合は年に一度〜二度程度です。

モンブランのセラミックを使った砥石ホルダーを使って角度を固定しつつ

まず荒研ぎ。 後に目の細かい砥石で仕上げ作業を行っております。

(セラミックホルダーの使用法は、次の研ぎ作業の際に撮影してレビュー製作します)

本来は片刃なんですが、主用途がサンドイッチなんで、自分で勝手に両刃仕様に変更してます。

 

道具は自分が使いやすいようにアレンジしつつ、大切に手入れするのが良いと習いました。

道具を飾っちゃダメです。

 

普段は、簡単な包丁研ぎも使いますし、

あ!キレが悪いと感じた時には、ブッチャースティックで荒砥ぎしてます。

大雑把にね。

 

職人さんが玉鋼を熱して、打って、冷やして、研いで仕上げてくださる日本の包丁は良いです。

しなります。 

切れます。 そして長持ちします。

まだまだ使えます。

更新: 2016/04/28

サンドイッチ

ステンレスパレットと辛子バターを用意し、大きめの乾いたまな板を用意し、

美味しい食パンと、きゅうり、レタス、ロースハム、玉ねぎにトマト。

ふきんも2枚程あれば。

 

料理って、サンドイッチに限らず段取り、速度が大事です。

 

実は、実家でもサンドイッチを作ろうとしたことがあるんですが、食材を揃えても

段取りが悪いと上手く出来ません。 場所が狭いと上手く仕上がりません。

 

なにより包丁が小さいと、絶対に綺麗なサンドイッチが出来ないことを再確認しました。

刃渡り24センチが大事なんよね〜。

ずいぶん昔にアップロードした「ハウツーメイクサンドイッチ」動画がありましたんで

参考にして下さい。 倍速で再生されております。

 

2本だけ挿す爪楊枝も大事なコツのひとつ。 ぜひ動画をご覧下さいね。

 

こちらは3枚の薄焼きトーストで作るクラブハウスサンドイッチ。

耳を落とす時は前後に動かしながら切り分けますが、サンドイッチ自体を3つに切り分けるときには

ある程度までは動かしながら刃を入れ、ココぞという時には 一気に落としこむんです。

この辺りは経験・練習が必要なゾーンです。

でもきっと誰でも出来ます。 私が出来るんですから。

 

 

  • 購入金額

    20,000円

  • 購入日

    1980年03月頃

  • 購入場所

    京都 菊一文字

17人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (10)

  • タコシーさん

    2016/04/28

    菊一文字のお店は高校の修学旅行で訪問した記憶があります  たぶん..
    昔過ぎて「菊一文字」という言葉しか覚えていないのですが...

    ちょっと坂道沿いのお店だったかな...違うかもしれませんが
    刀鍛冶だったが明治以降、包丁に特化したと聞きました
  • フェレンギさん

    2016/04/28

    タコシーさんの記憶はほぼほぼ正しいです。
    菊一文字本店は、東西方向のアーケード内にあり、すこし西に進むと左(南)方向に坂です。
    それが新京極と呼ばれるアーケードで、四条通まで続きます。 修学旅行生のゆくところ。
    因みに新京極と並行するように一本西側のアーケードは、寺町京極といいます。

    京都の中心に位置する繁華街ですが、その実、ビルの裏側、ビルに囲まれたところに巨大な墓地、大きな寺が散在するんですよ。

    少しわかりにくいかもしれませんが、写真右側の太い道が河原町通
    左側にある2本の道(屋根が白いアーケード)が2本の京極通り。
    建築中の更地も見えますが、小さなボツボツが並ぶのは墓地でございます。
    写真の中央部分に見える墓地は、私がお参りにゆくところです。
  • hidechanさん

    2016/04/28

    レビューお疲れ様です。
    菊一文字則宗
    といえば 燃えよ剣 の沖田総司なイメージがありましたが、
    今回調べてみたら、司馬遼太郎先生の創作だったみたいですね^^

    しかし、肉を切る時の切れ味が半端ないですね!

    ステンレスの我が家の包丁には出せない切れ方でした。
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