2013年作品。137分。英語題 “The Tale of Princess Kaguya”
あらすじぃ……は、必要ないですね。(^_^;)
ご存知竹取物語、いわゆるかぐや姫のお話です。
「アルプスの少女ハイジ」や「赤毛のアン」などで海外を舞台・原作にした物語で見事な作品を作って以降、「となりのトトロ」以降は日本回帰を図っている高畑勲・宮崎駿の両氏ですが、ここにきて竹取物語を題材とし、その日本回帰主義もここに極まれり、といった感じです。
とはいえ、簡単なお話なら日本人は誰でも知っていそうですが、実際に竹取物語を読破している人なんてのは少ないでしょうから(私も当然読んでいません)、原作にどれだけ忠実かは分かりませんが、細かいストーリーを初めて知ることになるのではないでしょうか。
再度書きますがどれだけ高畑氏のインプットが入っているのかは知るよしもありませんが…
描写も、CG全盛の現代にありながら、鉛筆で描いた線そのままで描かれたようになっており、こちらもお話の時代設定と均整がとれているように思います。
こんな話、全編CGで作ったら違和感ありすぎですよね。
またその描写線も、荒々しいシーンでは荒々しい線と描写になり、非常に効果的だと思います。
氏の年齢とその寡作ぶりを考えると、次作があるのか難しいところですが、こういう日本の宝のような監督が、改めて日本に目を向けて作品を作り続けてくれることを素直にうれしく思います。
自分も最近、日本古来の物の魅力にあらためて気づかされているのでなおさらでした。
しかし……東映動画時代から、作品が締め切りに間に合わなくて公開を先延ばししたりTV番組を1週飛ばしていたりした高畑・宮崎両氏ですが、「大丈夫なんかなぁ~?」と思っていた通りに本作も公開が延期になってしまいましたね。(^_^;)
本来だと宮崎氏の「風立ちぬ」と同時公開の予定でしたもんね。
ま、作品を観れば、時間がかかるのも当然なのは分かります。
プロデューサーという立場の時には「公開日は絶対守らなくてはいけない!」という姿勢でありながら、監督になると公開日を延期させてしまうという、そんな自分に正直なパクさん(高畑氏のあだ名)が大好きです。
さて声の出演は、朝倉あき、高良健吾、地井武男、宮本信子、高畑淳子、立川志の輔、伊集院光、宇崎竜童、中村七之助、橋爪功、朝丘雪路、仲代達也、三宅裕司などです。
海外版でも、クロエ・グレース・モレッツ、ジェームズ・カーン、ルーシー・リュー、ボー・ブリッジズ、オリバー・プラット、ジョージ・シーゲルなど、豪華な顔ぶれになっています。
是非一度。
2016年4月鑑賞
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購入金額
7,344円
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購入日
2016年04月03日
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購入場所
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