USB3.0対応の128GB USBメモリーとしてはかなり安いということで、興味があって試しに一つ買ってみました。
外観は黄色という外装色と質感の低いプラスチックということで、お世辞にも良いものではありません。もう少し高かったら、正直言って買うこと自体を躊躇していたと思います。
右上のシールから、アーキサイトが代理店となっている正規輸入品であることが判ります。
ただ、USB3.0対応のこの類いの商品であれば、普通は速度性能などを多少はアピールするものですが、「高速USB3.0対応」の表記以外何もない辺りに少し嫌な予感を覚えます。
一応保証期間は2年間と表記されているのですが、代理店経由でこの期間保証されるのかは判りません。先日掲載したTeam製のmicroSDHCメモリーのように、本来永久保証となっている品が、日本の正規代理店を経由すると10年保証となってしまうという例もありますし…。
USB3.0の恩恵はほぼなし
それではいつも通りのベンチマークテストです。SDカードメモリー製品などと同様に、Crystal Disk Mark 2種類で計測します。接続先はASUS P6X58D-EオンボードのUSB3.0コントローラーとなります。
▲Crystal Disk Mark Nano Pico Edition
まさかここまで遅いとは思わず、間違ってUSB2.0のポートに挿してしまったかとベンチマークを取り直したりもしたのですが、結果は殆ど変わりません。
まずシーケンシャル速度については、はっきり言ってしまえばUSB3.0の帯域は全く必要ない程度です。USB2.0接続の製品でももう少し速い製品はあるぐらいです。
4Kランダムについては、読み出しの方は合格点といって良い程度の速度は出ていますし、書き込みも速くはありませんが、実用最低限といって良い程度の速度は辛うじて保っているといって良いでしょう。
これが4GB程度の小容量品であれば、これはこれで許せるという程度の速度ではあるのですが、問題はこの製品の容量が128GBであるという点です。
これくらいの容量があれば、数百MBというファイルをいくつも持って歩くという用途を当然想定できると思うのですが、そのような使い方をしてしまうとかなり遅いと感じるでしょう。いくらランダムが比較的まともな速度だといっても、128GBに細々としたファイルを保存して持ち歩く必然性があまり感じられませんからね。
ただ、当のメーカーは意外とそう考えていないのかもしれません。というのも、この製品は出荷状態ではFAT32でフォーマットされているのです。
FAT32で標準のクラスタサイズということは、1つで2GBを超えるファイルに対応できないということですから、128GBあってもファイルサイズの大きいファイルはそもそも保存できないということになりますからね。互換性重視でFAT32を選択しているのだと思いますが、Windows XP世代でも追加モジュールを導入すればexFATには対応できるわけですから、出荷状態でexFATを選択しておく方が正解のような気がします。
はっきり言ってしまえば、この製品の長所は容量の割に安いという1点しかありません。しかし、それが何よりも大事というユーザーもおそらく一定割合はいらっしゃるでしょう。その意味では存在意義を見出すことは出来ますが、個人的にはあまり広くお薦めできるものではないと思います。
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購入金額
2,780円
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購入日
2016年03月24日
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購入場所
NTT-Xストア
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