元々2万円弱という価格帯に投入されていたWindows Mobile端末であったDG-W10Mですが、2回の価格改定を経てついに税込みで4桁という価格にまで値下げされました。
ハードウェアとしてはローエンド帯ではあるのですが、最安値クラスの定番商品となっているFreetel KATANA 01よりも安い価格ながら、HD解像度の液晶を搭載するなどそれなりに魅力のある商品となっています。以下にスペックを紹介しておきましょう。
CPU:Qualcomm MSM8909(Snapdragon 210)
メモリ:1GB
液晶:5インチHD(1,280×720)
内蔵ストレージ:16GB eMMC
無線LAN:IEEE802.11b/g/n(2.4GHzのみ)
Bluetooth:Bluetooth 4.0
LTE対応バンド:Band1/3/5/19
仕様から見ても完全なローエンドモデルであることが判ります。現状ではWindows 10 MobileがQualcomm以外のSoCをサポートしていないため、ローエンドながら比較的高価なSnapdragon 210が搭載されているということでしょう。
箱のサイズはiPhone 6に近い程度でしょうか。Androidスマートフォンであれば標準的な寸法に見えます。
内容物です。本体・充電器・microUSBケーブル・液晶保護シート・着せ替え用背面カバー(白・ライトブルー)・バッテリーパックが同梱されています。液晶保護フィルムが同梱されているのは良心的ですが、あまり質の良いものでは無いようで埃をやけによんでしまい、気泡が結構出来てしまいました…。
さすがに1万円割れという金額は反響が大きかったようで、購入したドスパラで話を聞いたところ、昨日時点で一度売り切れていて、私が買う30分程度前に少し入荷があったので在庫があるとのことでした。電話等での引き合いも非常に多いそうです。特に在庫を豊富に持っていたはずの秋葉原で売り切れたのは、中の人達にとっても驚きだったそうで…。
性能は良くない。安さで我慢出来るかがポイント
今回は3枚持っているIIJ mio 高速モバイル/D ファミリーシェアプランのSIMで使ってみました。
初回のセットアップは、表示通りに進めれば良いだけですので特に難しいことは無いでしょう。強いていえばWindows 10系だけあり、デフォルト設定では無条件に全ての情報がMicrosoft(及びパートナー)に送信されるようになっていますので、出来ればカスタム設定で送信する情報は選択しておきましょう。
単にアプリケーションを立ち上げたりする分には、特に非力さは感じられません。しかしブラウザーのEdgeなどで情報量の多いページを表示したりしようとすると、かなりのもたつきが発生します。もちろんSnapdragon 210の非力さが大きいのですが、Edgeの描画の重さも気になるところです。試しにOpera miniを使ってみたところ、Edgeよりはスムーズに描画されますからね。Google ChromeやMozilla Firefoxが提供されるようになれば随分改善されるのではないでしょうか。もちろん、普段Snapdragon 80x搭載のAndroid端末を中心に使っていますので、快適さではそもそも勝負にならない程度の差は付きます。
これはzigsowのラウンジを表示させたものです。情報量としてはHD解像度に対応しているだけあり、必要充分という水準ではあると思います。
Windows 10 Mobileの最大の弱点となるのはサードパーティー製アプリケーションの少なさですが、一応普段割合よく使うtwitterクライアントやDropboxなどは用意されていますので、その辺りは入れておきました。個人的にtwitterが黒背景というのはしっくりこないのですが、とりあえず使えるので良しとしましょう。
一方でどうにもよくわからないのがこのホーム画面のタイルの並びです。出荷時点ではこのように並んでいるのですが、Microsoftは本当にこれが並んでいるのが使いやすいと思うのか、もう少し考えた方が良い気がします。デザインに関しては好き嫌いがあるため、あくまで私の個人的な感想ですが、iOSやAndroidの一般的なUIよりははっきりと格好悪いと思います。
Office Mobileが用意されているため、Officeのドキュメント等を利用する場合にはAndroidデバイスよりも親和性が高い分優位に働きそうですが、Windows RTについて書いた際にも指摘したエンターテインメント系の弱さが全く解消されていないあたりも気になります。
このDG-W10Mは価格的にはSIMフリースマートフォンの初心者向きと思われがちですが、この端末を初心者が活用するのは、Windows 10 MobileというOSの性質上なかなか難しいのではないかと思います。むしろガジェットに精通している人がWindows Mobileを試すために使うのが正解という気がする製品です。
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購入金額
9,980円
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購入日
2016年03月20日
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購入場所
ドスパラ千葉店
jakeさん
2016/03/21
アプリの少なさもネックですが、情報の少なさも不安要素でしょうか。
アンテナの感度に少し不安を訴えてるレビューも他所で見かけました。
まだ過渡期な部分があるのかもしれませんね。
jive9821さん
2016/03/21
この端末がWindows Mobileであり、ハードウェアもローエンドであるということをきちんと認識した上で買わないと、間違いなく後悔しそうな端末ですね。
恐らく殆どのスマートフォンユーザーが望む機能やアプリは、Androidのローエンドを選んだ方が無難に使えるはずです。
私も過去にIS12Tを持っていたり、AndroidやiOSは充分に持っているので遊びがてら使えますが、これをメインに据えて使うのは厳しいでしょう。
flatcaddyさん
2016/03/22
スマホとしてはメイン機にはならないでよね。
jive9821さん
2016/03/22
Windows 10 Mobile自体の出来もiOSやAndroidと比べて厳しいと思いますが、サードパーティのアプリが弱すぎますね。
スマートフォンの大前提は好きなアプリを選んで使えることですが、現状では好きなものを選べる段階までいっていませんので…。
ふっけんさん
2016/03/25
とりあえず、Windows10のスマホを試してみたいと言うには良さそうですね。メインで使うこ は無さそうですが(^^;)
jive9821さん
2016/03/25
千葉でもたまたま店に行ったタイミングで入荷が済んでいて買えましたが、かなりの反響で品薄なのは間違いないそうです。まあ、そのうち再入荷するとは言っていましたが…。
実際に使ってみると、PCのWindows 10以上に疑問の残る出来ですが、これが何処まで改良されるのか楽しみではあります。