以前から同じSK Hynix製のSSD Canvas SC300シリーズはコストパフォーマンスが素晴らしいと高く評価していました。
しかしSC300シリーズは既に生産完了で流通在庫を残すのみという情報があります。そしてSC300シリーズに代わり、より安価な製品としてSL300シリーズが市場に投入されました。
公称速度では下位にあたるSL300シリーズがSC300シリーズを若干上回るのですが、SL300シリーズはNANDがTLCとなり、製品保証も3年(SC300シリーズは5年)となってしまい、明らかにグレードが下がっていることが伺えます。
そう考えると普通なら敢えてSL300シリーズを選ぶ理由は無いのですが、このシリーズの実売価格は異常なほどに安いのです。ごく普通の新品が250GBモデルでも7,980円で買えてしまうのですから…。
私も値段に釣られて1台買ってみました。Windows10検証機で使う程度であれば、耐久性もそれほどには要求されることはないだろうという考えもあるわけです。
外箱のデザインはSC300とほぼ同じです。型番に関する文字を除けば、裏面の保証期間が「3YEARS」となっているくらいしか、はっきりとした違いはありません。
外装デザインも基本は同じなのですが、ボディーの質感はこちらの方がむしろ高そうに見えます。
シーケンシャルライトでは明らかに上回るが…
それではいつも通りのベンチマークです。今回は機材の都合上、ASRock Z97 Extreme3のオンボードSATAポートに接続しています。要はプレミアムレビューのついでに計測したわけです…。
▲Crystal Disk Mark Nano Pico Edition
なかなか優秀な数字が並びますが、SC300と比較すると
・シーケンシャルリードはほぼ互角
・シーケンシャルライトはSL300が上回る
・ランダムは全般的にSC300が上回る
という傾向が見て取れます。実はこの製品のとあるレビューで「上位のSC300を超える速度」という記述を見たのですが、ランダムでは明らかに1ランク劣っていて、シーケンシャルの速度以外見ていないのかと疑問に思ったものです。体感速度に影響が大きいのはむしろランダムの方なのですが…。
SL300はランダム時の速度で明らかに劣っていて、NANDもTLCになることで耐久性の不安がある(保証期間に差がある以上メーカーとしてもそう認識しているはずです)など、やはりSC300よりははっきりと下位のモデルであると認識するのが正解でしょう。
その上で、ローエンドクラスに近い実売価格だったSC300よりもさらに安いという部分に何処まで魅力を感じられるかどうかです。
私自身はメイン機クラスで使おうという気分にはなりませんが、テスト機などの用途であれば速度は充分に優秀で価格も安いことから、積極的に選ぶ価値はあると考えています。
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購入金額
7,980円
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購入日
2015年12月02日
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購入場所
NTT-Xストア
jakeさん
2015/12/16
Win10はセットアップが速いし、重要な作業データはOneDriveとかDropboxでほぼリアルタイムにバックアップできるし。
jive9821さん
2015/12/16
常用するには何かと不安を感じるのですが、検証環境など短期間で潰すような環境をとりあえず構築しておくには手頃で良いのではないかと思います。SC300をもう少し買っておけば良かったのですが、気付いたら在庫が(最も売値が高かったTSUKUMOを除き)無いんですよね…。
下小川さん
2015/12/16
jive9821さん
2015/12/16
このモデルですが、今なら最初の1台については「5千円以上の商品購入時に500円OFFクーポン」が使えるので、実質7,480円(税・送料込み)で買えてしまいます。その意味では最強のコストパフォーマンスかも知れません。
本当はお薦めできるのはSC300の方なのですが、既に入手が難しくなりつつありますし、コスト面ではSL300系の方が有利ですので、1台入手されても面白いかも知れませんよ。