レビューメディア「ジグソー」

【モチモノ1100登録記念】その音に魅了されるフルチューンのSpecial Edition

デンマーク人は嘘をつかない”で有名(?)なDYNAUDIOのブックシェルフスピーカーの中でも,名機と言われるAudience 52SEのMaple仕様です(アイテム情報の写真はチェリー).

 

モチモノ1100個目の記念登録になります.


SEは,Special Editionの略で,外見はAudience 52のままですが,中身が上位機種のContourのユニットが使われています(まぁ,どちらも生産終了なので,あまり意味はありませんが). それから,キャビネットは外注のようです.


2007年に販売が終了して久しいAudienceですが,52SEの美品(ツイータにほこりが付いていない!)を中古で見つけてしまったので,記憶を失いました.
ほとんど展示している店舗がない中,昔,何処か(AKIBA?)で聴いて,欲しくても買えなかった52SE.最近のスピーカーにはないものを持っています.

 



スペックです. 残念ながら,ハイレゾ対応ではありません(ほとんど意味ありませんが).
Tweeter:28mm Soft Dome
Woofer:170mm Die Cast Chassis.75mm Al Wire Voice Coil
Sensitivity:86dB
Impedance:4Ω
Frequency:45-26kHz
Size:204(W)*256(D)*330(H)mm
Weight:7.2kG
Cabinet:Maple or Cherry Veneer,Front Baffle 25mm MDF

DYNAUDIO.jpのHPでの52SEの説明 
http://dynaudio.jp/?page_id=1496


 

ご覧のように,Audience 52SEは,A4サイズを一回り小さくした感じで,典型的なブックシェルフですが,そこから出てくる音は,桁違いです.
もちろん,大型スピーカーの迫力や拡がり,現代スピーカーのスピード感はありませんが,小型ならではの響きと艶はピカイチです. ボーカルにゾクゾクします.迫り来る威力はありませんが,しっかり低音まで出ています.そして,一つ一つの音の分離が非常にいいです.楽器の位置関係が手に取るようにわかります.


価格や型番的には,ブックシェルフ型の上位にフロア(タワー)型があります.ただ,本当の上位グレードでもない限り,同一価格帯ではフロア型よりブックシェルフのほうが,好みの音がします.フロア型は,低域に余裕が出ますが,ゆったりしすぎていたり,ぼやけた感じを受けます.セッティングが楽(要らない)のがフロア型の魅力でありますが.どちらを取るかですね.

 

6~8畳間くらいの一般的な部屋で,ボーカルを聴くには,ブックシェルフ型としてこれ以上適したスピーカーは無いかもしれません(ただし,10万円台に限る).
しかし,その反面,インピーダンス4Ω,感度86dBと,非常にアンプに負担がかかるスピーカーでもあります.ミニコンポのスピーカーを52SEに変えても,残念ながら真価は発揮され無いと思います(一部のデジタルアンプは例外ですが).

ブックシェルフスピーカーとしては,清水の舞台から飛び降りて購入したB&WのコンパクトモニターCM1があります.

このCM1は,52SEよりさらに小さく,どちらかと言えば新しい最近の音質で,スピード感があり,音に厚みがあります.独特の響きがあるため,決してモニタースピーカーとして使えるわけではありませんが,何でもこなす底力があります.それに,低域も出ていますが,このサイズにしてはという,但し書きがつきます.といっても,この価格で,この大きさで,非常に良くできたスピーカーであることには間違いありません.
そして,大きなリアバスレフポートのため,セッティングが非常に難しいのがCM1です.逆言えば,セッティングで,音が変わると言うことでもありますから,楽しめるスピーカーでもあります.

 



大きさ的には,CM1のほうが一回り小さいです(写真では同じくらいのサイズに見えますが,CM1はスパイク込みです).体積で,約3/4くらいです.52SEは,Mid/Wooferも,CM1の130mmに対して170mmと,余裕が出てきますが,小型ブックシェルフに変わりはありません.どちらも同じメープルですが,古い52SEのほうが色が濃いです.

また,52SEもリアバスレフですが,セッティングについては,52SEのほうが楽です.


そして,発売終了モデルのDYNAUDIOは,慣らしにくい面があります.大きな音で聴くようなスピーカーではありませんが,アンプに余裕がないと,4Ωで低感度のスピーカーは厳しいです.アンプ要求は,65W以上とありますが,W以上に電流駆動能力が必要になると思います.
加えて、音源の影響を受けやすいことと合わせて考えると、アンプの特性(影響)を大きく受けそうな予感。これは,危険な香りがします.

CM1には,CM1の良さが,52SEには52SEの良さがありますが,同じソースを並べて聞くと,CM1は52SEの前では霞んでしまいます.しかし,求める世界が違います.だから,沼・・・・・
ヘッドフォンで例えると,CM1はAKGのQ701,52SEはSennheiserのHD650といったところでしょうか(逆に分かり難いかも?).


Audience 52SEに合うのは,ボーカルや小編成管弦楽だと思います.ピアノも綺麗で,ジャズもいいです.録音が良いライブ盤なんか,そこにいる雰囲気を味わえます.
このAudience 52SEの実力を発揮させるのは,CM1以上に難しいかもしれませんが,その分,長く楽しめそうです.

デンマーク人は嘘をつかない
この言葉の意味を,改めて思い知らされました.


ちなみに,このスピーカー,2007年に販売終了しているのに,オーディオ専門店での買い取り上限価格が5万円台と,信じられないような話です.


更新: 2021/04/03
プチ贅沢度

贅沢気分に浸れます

このスピーカーでお気に入りの音樂を聴けば,どんな部屋でもプチ贅沢気分に浸れます.プッチ贅沢というより,本物の贅沢時間かもしれません.

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2015年10月頃

  • 購入場所

コメント (22)

  • mr_osaminさん

    2015/11/20

    とても興味をそそるレビューです。
    聴いてみたいですね。
  • harmankardonさん

    2015/11/20

    mr_osaminさん,コメントありがとうございます.

    もう,この辺のスピーカーを聴ける場所は無いと思います.
    DYNAUDIOも,もう少し駆動しやすく,現代的なスピーカーになりつつあります.

    機会があったら,ぜひDynaudioの音を聞いてみてください.
  • ちょもさん

    2015/11/21

    最近再びオーディオにはまりつつあり、比較的安価なブックシェルフは手軽でいいのでいろいろ目移り中。
    DYNAUDIOは前から興味があって一回聴いてみたいメーカーです。
    ただ、アンプ側にパワーがないとキツそうですね。
    といっても、アンプが真空管なのですが低能率で有名?なELACもそれなりに鳴っていたりするので、実際組み合わせてみないとなんとも解らないかな?
他19件のコメントを表示

ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。

YouTube の動画を挿入

YouTube の URL または動画の ID を入力してください

動画の ID が取得できません。ID もしくは URL を正しく入力してください。

ニコニコ動画の動画を挿入

ニコニコ動画の URL または動画の ID を入力してください

動画の ID が取得できません。ID もしくは URL を正しく入力してください。

ZIGSOWリンク挿入

検索対象とキーワードを入力してください

    外部リンクを挿入

    リンク先の URL とタイトルを入力してください

    URL を正しく入力してください。

    画像を挿入(最大サイズ6MB)

    画像を選択してください

    ファイルサイズが6MBを超えています

    別の画像を追加

    ZIGSOW にログイン

    ZIGSOW会員登録(無料)はこちらから