押入れの個人棚卸によって、見つけた懐かしき名作。
ドルアーガの塔を舞台にしたゲームブック三部作の最終巻となります。
こちらも、ネタバレが(以下略
行間が空白だと芸がないので、各巻の裏表紙を。
上から「悪魔に魅せられし者」「魔宮の勇者たち」「魔界の滅亡」ですね。
これを見ると、一巻がファミコン&アーケード版のファン向けを意識している事がよく分かりますね。
そして、二巻、三巻と進むと、おやおや、主人公を差し置いてメスロンさんが載っていますよw
当時の人気ぶりが分かりますね。
40階までと同じ展開かな?という予想を裏切る構成に脱帽。
何だか、小見出しが同じような文章になってしまっているのですが。
それもむべなるかな。
FC&AC版ドルアーガの塔を再現した「悪魔に魅せられし者」
ゲームブックならではの謎解きや世界観を融合させた「魔宮の勇者たち」
ゲームブックらしさを全開にした状態なので、これ以上の変化(進化?)は予想できないのが普通。
しかし、鈴木直人氏はそこを敢えて、三巻とも別のアイデアが満ちた本にする、という技を見せてくれました。
この「魔界の滅亡」では、複数のフロアに跨った立体迷路や、倉庫番ともペンゴとも言えるパズルなど、塔の階層は一つずつ踏破する、という常識を超えたギミックが登場します。
アイテムだけではなく、パラグラフに印をつける()があって進行が変わったり。
と、色々なアイデアがあって、楽しめました。
また、三部作といいつつも一冊ずつ楽しめるようにはなっています。
しかし、一巻でドルアーガに切りつけると体力が減っているとか、二巻のラストでのアイテムの有無でスタート地点が違ったり、と、全巻を遊ぶと特典があるのも(懐には厳しいけれども)面白いな、と感じた部分です。
このシリーズがデビュー作で、しかも、一巻はゲームブックの書き方を監修の古川尚美さんに教えられながら書いたというような後書きが信じられないくらいに素晴らしい出来だと思います。
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購入金額
680円
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購入日
不明
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購入場所
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