レビューメディア「ジグソー」

コンパクトな複合機

 今まで使用していたインクジェットプリンターの背面給紙が調子悪くなってしまったため、買い替える事にしました。

 

 別途、家で業務用のフルカラー複合機を使用しているので、インクジェットプリンターでは写真印刷やハガキ、封筒の印刷に利用しています。

 

 特にハガキの印刷を業務用の複合機で行なうとかなり反ってしまうため、背面給紙のプリンターは必須でした。

(最近の業務用複合機ではかなり反りは軽減されましたが、印刷した直後のハガキは熱を持っておりそのまま放っておくと反ってしまうので、平らにするにはすぐに重しを載せておくなど必要です。『使用機種:RICHO imagio MP C2800の場合』)

 

 ところがいざ大型量販店に買い物に行くと最近のインクジェットプリンターはほとんど背面給紙が無く、あっても本品がそうなのですが 1枚のみ給紙できるだけです。ブラザーやもっと安いモバイル用の機種には連続印刷出来るモノが少しあるのですが、写真印刷用途には向きません。

 

 店頭では CANONと EPSONの販売員から説明を受けましたが、背面給紙の有無と私の利用状況を聞いた販売員の方のお奨めにより昨年モデルの本品を購入する事にしました。

 

 

 今年の最新モデルである EP-808との違いは「NFC接続」未対応なのと、L版 1枚の印刷にかかる時間本品が約14秒に対して、EP-808が約13秒に速くなったくらいで、使用するインクは一緒です。

 

 これで値段は倍以上違いますので、上記に重きを置かない限り昨年モデルの方が断然お得ですね。

更新: 2015/11/13
デザイン性

複合機もだいぶ小さくなりました

内容物一式
内容物一式

 

 展示品を見た時にも今まで使っていたモノと比べて小さくなったと感じていましたが、家に帰ってきて箱から出して更にその大きさを実感しました。

 

 本品のサイズは、390 x 341 x 141mmで、今まで使用していた MG6130から幅が 80mm、奥行が 27mm、高さが 32mm小さくなりました。

 

 メーカーも違いデザインも違いますが、設置スペースが大分小さくなり、初めて購入したエプソンのインクジェット複合機 PM-A900の時から考えると雲泥の差です(^^

 

 小さくなった分、MG6130と比べると中がスカスカな感じはぬぐえませんが(^^;

 

 

 その分メンテナンス性は良く、背面ユニットが簡単に外れるようになっていたりして

 

 

 紙詰まりも怖くありません。

 

 ただ私の場合は有線LAN接続し設置場所も動かし辛い所に置いてしまうので、実際に背面ユニットを外すまでの詰まり方をしてしまうと、ちょっと面倒ですが。

 

 あと細かいところですが、電源ケーブルが取り外し可能なメガネケーブルなのも、ケーブルを狭い所を這わせて設置しているので、地味にありがたいところです。

 

本体右手奥側
本体右手奥側

 

 反対側に USBコネクタと LANコネクタがあります。

 


本体左手奥側

 

 同梱品にインクカートリッジが添付されていますが、セットアップ用で量が少ないようなので本体購入時には併せてインクカートリッジを購入しておくとよいでしょう。

 

 インクカートリッジは 80番と呼ばれるシリーズのモノを使用するのですが、容量が通常量のモノと末尾に”L”の付く増量版があります。

 

 販売員の方によると 70番のシリーズで価格の安い少なめの通常版を出したところ、すぐにインクが無くなってしまうと不評で増量版を出したそうですが、その悪いイメージが拭いきれず 70番シリーズは 2年で消え本品から新たに80番シリーズになったようです。

 

 その前の 60番シリーズは 5年間採用されていたようで、本 80番シリーズは今年 2年目ですがいつまで採用されるでしょうね。

 

 そして、インクカートリッジは容量に関わらず同じ形で中身が見えない様になっているのは昨今どこのメーカー純正品も同じですが、本当の容量はメーカーのみぞ知るみたいでイヤですね(^^;

 

上が増量版、下が添付のモノ
上が増量版、下が添付のモノ

 

 まぁ変色しない様にとか理由があるのでしょうが、クリーニングが頻繁に発生すると印刷できる枚数も少なくなり疑いたくなります(^^;;;

 

 MP960の時には EPSONも透明だったんで、入っている料や減り具合が分かり易かったんですけどねぇ。
(MG6130のコメントに MP960のインクカートリッジの画像を貼り付けています)

 

 とにかく欲しかった背面給紙ですが、一枚のみ給紙可能という事で、大分簡略化されています。

 

 

 MG6130の時には、背面のフタを開き給紙トレイを引き出して用紙はしっかり載っていましたが、本品はフタを開けたらものさしの様な用紙サポートバーを起こすだけです。

なんか寂しいですが、一枚しか載せないので確かに必要十分ではありました。

 

 私の用途では一枚だけ印刷という事も多いので、とにかく背面給紙はありがたいです。

 

 特に本品では、前面の用紙トレイに紙を補給する際に用紙の指定をしなくてはならないので、その手順が省かれる分もお手軽です。

 


用紙トレイを引き出すとパネルに上記(前回設定内容)が表示されます

 

 逆に言うと、前面の用紙トレイに用紙を補給するといちいち用紙の設定をしなくてはならず面倒なのですが、PC等から印刷を行う時に設定されている内容と違うと警告メッセージが出るので間違いは減るでしょう。

 

 ちょっと前のインクジェットプリンターを使っていた者にとっては大きなお世話感がはなはだしいのですが、業務用機の用紙トレイでは用紙が指定されているのは同様ですから正常進化なのかもしれません。

更新: 2015/11/13
難易度

初期設定

 電源ケーブルを繋ぎ、電源を入れると前面パネルが跳ね上がり初期設定画面が表示されます。

 

 

 パネルの開き具合は、上画像が初期位置で手動で水平にまで開く事が出来ます。

 そして位置は記憶され、次回起動時には前回開いていた位置にまで開くようになっています。

 

 初期起動時のタッチパネルにはインクカートリッジをセットするように促され、

 

 

 本体を開き、インクカートリッジをセットできたら「スタート」をタッチします。

 

 

 その後、カートリッジの確認、インクの充填が始まり 7分ほどで完了し、ホーム画面が表示されます。

 

 

 

 PCから使う場合、添付のソフトウェアディスク(CD)を利用する事で、上記の解説含め接続設定及び添付のアプリケーションをインストールしてくれます。

 

 ただし、接続に関しては無線LANで DHCP環境または USB接続が前提ですので、DHCP環境で無いまたは有線LAN接続の場合は、本体のパネルからから設定を行う必要がありそうです。

 

 というか、添付のインストーラーの解説が無いのでよく分からず、私は本体のパネルから固定IPアドレスの設定を行い、エプソンの製品ページからダウンロードしてきたインストーラーから設定を行いました。

 

 また、これも説明書きを見つけられなかったのですが、有線LANと無線LANは排他のようでどちらかしか使えないようです。

 有線・無線に個別IPアドレスを振ろうとしても一つしか設定できず、前面パネルのネットワークのアイコンはどちらかしか表示されません。

 

 通常時は有線LAN接続で、カメラやスマホからダイレクト印刷を目論んでいたのですが、出来ないようです。

 

 もっとも、どちらも Wi-Fiのアクセスポイント経由で出来るようでしたので、有線LANと無線LANの同時利用は意味が無い感じではありますが。

更新: 2015/11/13
総評

背面給紙のこだわりはもう必要ない?

 とにかく今回一番こだわっていた背面給紙は、以前よりハガキや封筒を印刷するのに前面トレイから行うとハガキが反ってしまったり、封筒が詰まり易いからでした。

 

 それこそ以前はハガキや封筒のあて名書きの為に背面給紙の出来るA4対応のレーザープリンターを別途使っていたのですが、レーザープリンターでまず背面給紙が無くなりインクジェットプリンターを利用していました。

 

 ところが今回購入時には、インクジェットプリンターでも背面給紙の連続印刷は出来なくなってしまいましたが、販売員の方が言うには普通ハガキより厚い写真用紙が反らないので大丈夫との事でしたが「ハガキとは紙質が違うしどうなの?」と思いましたが、とにかく印刷してみる事にしました。

 

 すると、前面トレイからの印刷にもかかわらずわずかな反りだけで、確かにこれなら続けてもう片面を印刷しても大丈夫です。

 

 まだ連続で大量印刷は行なっていませんが、前面トレイ二段分(上トレイ:20枚、下トレイ:40枚)は放っておいて大丈夫そうです。

 

 しかしながら、説明書には書かれていませんが、この枚数を超えて印刷する場合はちょっと面倒です。

 

 背面給紙ならばそのまま用紙を継ぎ足すだけですが、本品の場合はいちいち排紙トレイをひっこめる必要があります。

 

 

 下トレイならば排紙トレイを出したままでも注意して引き出せば補給出来ない事もありませんが、先に書いた通りトレイを引き出す度にパネルで補給した用紙の設定を行わなくてはなりません。

 同じ用紙なので決定をタップするだけですが、背面給紙と比べるとかなり手順が増えます。

 

 ちなみに排紙トレイは、タッチパネルに[排紙トレイ]のボタンがあるので、そこをタッチする事でトレイの排出/格納が出来ます。

 自動でトレイの排出/格納は見栄えが良いのですが、余計に時間がかかる要因にもなっています。
(実測でトレイ排出に約3.7秒、格納に約4.5秒かかります)

 

 封筒の印刷も行なってみましたが、対応しているというだけあり全くヨレ等も無く印刷出来ましたが、いくつか注意点があります。

 

 本品に限らずのり付きの封筒は使わない方が無難でしょう。どうしても使用したい場合は両面テープが貼ってあるタイプ(今回試したモノ)なら大丈夫かもしれません。
(説明書にはのり付の封筒に関しての記述はありませんので、自己責任で使用していきます)

 

 それと封筒は下トレイのみ対応で 10枚までしか入りません。

 ハガキの時同様、これを超える枚数の印刷時は補給が面倒そうですが仕方がありませんね。

 

 本当に使い物にならないようならば、現在ブラザーから出ているインクジェットプリンターは背面給紙が可能なので、宛名書き専用で買い足しかな。そこまでお金はかけたくないですし、置く場所も無いですが(^^;

 写真印刷用途もあるので、4色インクのブラザーに買い替えはうちではありえません。

 

 もう一点気になるところでは、DVDやCDのレーベル印刷用のトレイが、以前のエプソン機では内蔵されていたと記憶しているのですが、本品ではディスクトレイがプリンター底面に収納されており手動でセットするようになっています。そのディスクトレイが前面に飛び出しているためちょっとジャマです。

 また、ほぼ底面スレスレなためメタルラックの様な縁が出っ張っている場所に置く事が出来ず、うちではプリンターの下に本や木材を敷いて底上げして設置しています。

 

 まぁ、置く場所に関しては前面トレイが採用された時点でダメになっていたわけですが、前の出っ張りは折角前のプリンターより 3cm弱短くなっていたのに、ディスクトレイが出っ張っている分バックさせなくてはならず帳消しです(それでもまだ 10mmは短いですが)。

 レーベル印刷をしない人ならディスクトレイを抜き去ってしまった方がスッキリするでしょう。

 

 背面給紙(特にハガキ・封筒印刷)ばかりに焦点を当て書いてきましたが、その他の点に関してはコンパクトになり、有線・無線LAN対応、高画質な写真の印刷、スマホ連携等々、やはり前より進化して使い易くなっており、前面の用紙トレイに収まらない枚数の連続印刷以外はほぼ満足はしています。

  • 購入金額

    13,750円

  • 購入日

    2015年11月08日

  • 購入場所

    ヨドバシカメラ

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