レビューメディア「ジグソー」

9000円の格安Windowsタブレット

【!】本来は海外向け製品で並行輸入品。国内での使用は自己責任なのでご注意を。

中国メーカーのWindows8.1タブレット。ATOM Z3735Gを搭載しているが、なんといっても特徴は値段。赤札市場の予約特価で税込み8980円というAndroidタブもビックリな値段で販売されていた。

 

とにかく価格勝負な製品で、公式サイトでは入門タブレット的な扱いをされている。しかしこの手の割り切りすぎたローコストモデルは結果的に癖が強い上級者向けになってしまい、これもその部類。

自分自身低スペックなWindows機がどんな風に動くかという興味で買ったので実用する気は無い。

 

実はご覧の通り「艦隊これくしょん-艦これ-」はZ3735Gでも十分動いてくれる。この動画を見ると一見ステキに見えるのだが…CPU以外がコストカットの影響をモロに受けているのだ。

 

まあ順番に見ていこう。

箱は意外と悪くないデザイン。

付属品はUSBケーブル1本だけなのでこのままでは充電すらできない。但し画面保護フィルムは「はがしてね」のフィルムの下にもう1枚貼られているので「保護フィルム貼り付け済み付属」という感じ。

 

本体もご覧の通りシンプル。白系でインテルロゴが目立つしPLOYERもどこのなんだかさっぱりわからないので傍から見れば格安品には見えないかもしれない。

筐体はプラスチック製で、放熱面では不利そうだが、その分軽く、サイズも薄い。

充電兼用のMicroUSB、イヤホンジャック、MiniHDMIを装備。USBは充電と排他になるが、Windowsなので有線LANアダプタ等のWindows向けUSB機器を装着可能。先程の動画でもハブやらマウスやらを繋いでいたが、充電と排他なので機器の分バッテリーの消耗は激しくなる。尚、Bluetoothも搭載している。

 

 側面にはMicroSDスロット。今回は16GBをとりあえず挿してみた。内部ストレージ容量がアレなので必需品。

尚、BIOS画面に行くのはESCキー。行くのにも操作するのにもUSBキーボードが必須になる。

更新: 2015/02/19
コストパフォーマンス

確かに安いがそれ以上に制限多し

CPUはIntel Z3735G を搭載。1.3GHz(MAX1.8GHz)のクアッドコアCPUで、小型Windowsタブレットの定番となったMiiX 2 8が搭載しているZ3740の後発下位モデルといったところ。

同じZ3735の数字を持つCPUはいくつかあり、クロックは同じでもサポートしているメモリ容量や帯域が異なり、Z3735Gは1GBのDDR3-Lをサポートしている。

 

そう、メモリが1GB。自分が使っていた末期ネットブックですら2GBつんでたのに。

そしてメインストレージの容量は16GBで実使用可能は10GB。もうAndroidタブもビックリだよ。

ストレージ速度のほうはReadがそれなり(TOSHIBAらしい)なので体感速度はまあまあだが、この容量の低さはどうにもこうにも。

回復パーティーション5GB弱が使われているのでそのままだと10GB程なのだが、コイツ回復パーティーションを消せない。無理やり外部ソフトで消すと起動不能になり初期化するはめになった。

回復パーティーションを消せば16GBのうちの8割くらい使えるだろうと購入前もくろんでいただけにここは誤算。もうキッツキツ。

 

まあ、元々低解像度の7インチということで複数アプリを同時操作するような場面も無く、速度の不要なソフトはSDカード側に待避するなどの対策をとればいいのだが、インストール先を指定できないUIアプリは絞るしかない。

 

更に大問題はその1024x600という素敵すぎる低解像度だ。

 

恐らく安さの秘密もこのショボいパネルなのだろうが、Windows8.1のUIアプリの要件を満たして折らず、要件を満たすために1280x768をダウンスケールして表示することで対応している。

文字がボケ気味になるのはまあいい。問題は微妙にアスペクト比が狂う点だ。そのままだと常時ビミョーにヨコに伸びた状態になってしまう。写真だと判り難いが本来正方形のはずのタイルが僅かに横長になっている。壁紙は画面にあわせて伸縮させているので正しい比率だが。

文字を見るならいいが、動画やゲーム、絵を鑑賞するには違和感が出る。

 

ドットバイドットの1024x600に指定すれば文字もクッキリアスペクト比も当然戻るのだがUIアプリが使用不能。UIアプリの要件が解像度1024x768以上なので起動すらさせてもらえない。タッチパネルを持つタブレットでこそ生きるUIアプリを捨てるか、アスペクト比を捨てるかのどうしょうもねえ二択を迫られる。

 

【追記】

どうもこのMOMO7W、1024x600のドットバイドット表示でも僅かに横に伸びている。パネル自体がアスペクト比狂ってるらしい。まあ3日目でやっと気づいた程度なのでさほどきになるものではないが、ただでさえ横に伸び気味のパネルでさらにダウンスケール表示したらそりゃめっちゃ横に伸びるわ。

【追記終了】

 

結局インターネットやブラウザゲームに用途を絞ることになり、Windowsの利点である「色々使える」点がスポイルされている。まともに使うなら32GB以上のストレージとUIアプリの要件を満たしたモデルのほうが例え倍以上の値段だろうがいいに決まってる。

 

というかAndroidタブレットでもいいようなことしかできないようん。実用的なメリットがあるとすればSDカード側にインストールしたWindowsデスクトップソフトを動かせる&Windowsの周辺機器が扱えるというくらい。

 

またバッテリーに関してはコンパクトさと引き換えで大した容量は無さそう。まだあまり使ってないので未知数。

USB充電なのだが、CPUがぶんぶん回る動作だとiPad用の2.1A充電でもギリギリでバッテリー容量が維持される程度(ヘタするとじんわり減る)。これはたぶん他のATOMタブでも同じだろう。

 

スピーカーに関してはまさに「音がなればいい」レベル。たぶん背面の穴から音がでているんだろうが、これモノラルじゃねえの?イヤフォンジャックは普通だけど。

同じ7インチタブでもMSIのEnjoy71とは偉い差の音。あっちは普通に動画とかみてられたからなあ。

タッチパネルの精度はまあまあ。Enjoy71と比べると画面端の精度は劣る。ましてやSurface Proと比べるのはかわいそう。ただ十分実用の範囲内だ。

 

 唯一手放しでほめられるのは軽さと薄さ。

公証280gでも十分軽いのだが、今回の実物はなんとMicroSD&最初から貼られている保護フィルム込みで266g!Windows端末としては最軽量の部類だろう。

更新: 2015/02/17
満足度

ギリギリ低性能を楽しめる人向け

このご時勢メモリ不足とストレージ不足に悩まされるWindowsマシンはある意味貴重。

メモリ不足もキツイっちゃキツイが、それ以上にこのMOMO7Wは解像度とストレージが致命傷なので、Z3735G搭載モデル全体がダメという訳ではない。DELLやAcerが出しているZ3735G搭載タブは当然解像度やストレージがしっかりしているので割り切って使うにはいけるんじゃないだろうか。

 

コイツは割り切ることすらハードルが高い。アスペクト比が狂うダウンスケールされたモニタはどうしょうもねえ上に標準だと解像度がロックされて詳細設定からいちいち開かないと変更できない。

 

正直どうすんだコレ状態だったのだが、解像度をワンタッチで変更できる「Fast Resolution Switcher」というソフトを使うと大幅にマシになる。というかこれがないとやってられない。

このソフトはショートカットに2つの解像度を記述して以降そのショートカットを選ぶだけで2つの解像度をいったりきたりするというソフト。なのでこのソフトのショートカットパスの後に「1280x768 1024x600」と記述してやればUIアプリ用のダウンスケールモードとデスクトップ用のドットバイドットモードの切り替えが非常にラクになる。そのショートカットをスタートメニューとタスクバーに貼り付けておけばカンペキだ。そんな手間するくらいならいいモデル買おうぜ。

 

艦これをするにはドットバイドット表示にデスクトップ版IEが個人的にはベストだが、アスペクト比が気にならないならダウンスケール表示でUI版IEだろう。

現状ドットバイドットによるデスクトップモードを良く使っているが、縦解像度がアレすぎるのでタスクバーを横に配置すると片手でショートカットも操作できるしいい感じ。そういう設定試行錯誤を楽しめるマゾ気質の人間じゃないと放り投げたくなる。

というかわりとWindowsMeノートや、Windows7搭載ネットブックで鍛えられていたつもりの自分ですら歯ごたえがあった。○○がしたいから買うのではなく、買ってから何ができるかを考える感じ。

 

ある意味Windowsタブレットとしては対極にある豪華仕様でなんでもできるSurfaceProがあるのでなんかもう同じジャンルの製品とは思えない。値段も別ものですが。これを使った後だとSurfaceが化け物に感じるが同時にでかくて重くも感じる。

 

ストレージ不足と画面解像度に悩まされるあたりは初代ネットブックことASUS EeePC 4G系を思い出す。というか解像度ネットブックと一緒じゃねえか。  

 

※最初初代EeePCと一緒だと書いちゃいましたがコメント頂いたとおり写真の初代EeePCは800*480で、1024*600が奢られたのは後継モデル以降でした。

更新: 2015/08/01
耐久性

やっぱり安さには勝てなかったよ…

ハイ、即落ち2コマの如く5月末…購入3ヶ月でぶっ壊れました。

 

症状はタッチパネルの認識異常。座標がイカレて左上以外タッチ位置がずれまくるわタッチできない部分も出るわ。それ以外は生きているので別途ポインティングデバイスを使えば動きますがそこまでして使うモノじゃないな!

 

テスト用として大して使ってなかったんでもし本格的に使ってたらもっと早く壊れていたかもしれない!10化とかやってみたかったんだけど!ありがとうMOMO7W、9000円分は遊んだよ!!

 

小型Winタブレット自体は気に入ったので懲りずに15000円タブレット買いました。ちゃんと国内向けだしメモリと解像度の違いで随分と実用度に差が…

更新: 2016/01/26

おまけ:裏蓋あけた

 

どうせぶっ壊れたし中身を見てみる。シンプルに裏蓋がツメで固定されているタイプなので周囲のラインに小型マイナスドライバーをぶっさしてやればいい。コスト重視の作りのせいでタブレットにしてはあっさりフタが開いたが、弱い画面に力がかかるので壊れてなくてもここで壊すし分解するメリットなんてまったくないからやめたほうがいい。

いやー基盤小さいっすね。この小ささもZ3735搭載タブや安くできた理由だろうけどそれにしたって8000円はすごい。別にハズレじゃなければ普通に使えてただろうし。

バッテリー容量が公称3500mAhなのに2500mAhなのはご愛嬌だが、むしろ2500mAhでそれなりにバッテリー動作できたZ3735Cやパネルに驚く。

中央左のチップは東芝とあるからeMMCかな?真ん中の黒い四角が電源をいれるとほのりあったまるのでここにZ3735が隠れているのだろう。この黒いシートが背面に接触して放熱するようだがプラ筺体なのであまり効果は期待できない。

そーっと元に戻したがあいかわらずタッチパネルが死んでるだけで動作はする。

最早使い道ないけどね。

  • 購入金額

    8,980円

  • 購入日

    2015年02月15日

  • 購入場所

    赤札市場

コメント (20)

  • daiyanさん

    2015/02/16

    この解像度…何に使うか…
  • 白輝望さん

    2015/02/16

    値段相応って感じでしょうか。
    バッテリーも期待できなそうですかね。
  • 下小川さん

    2015/02/16

    この性能…何に使うか…

    値段で買ったというより低すぎるスペックにつられて買ったようなもんなのでほんとこれから何に使うか考えます。
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