レビューメディア「ジグソー」

萌酒、本気で醸してます。

所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。酒を味わうときに、ストーリーがあれば、より旨く感じられることがあります。酒に付属していたCDでストーリーが解り、より酒が堪能できた...そんな音源をご紹介します。

 

萌酒。一般的にはラベルを換えただけでも萌酒と呼ばれるし、そういった趣向のものも少なくない。

しかし、「萌え」をキーワードにそのキャラクターに合った酒を企画したり、他に売られない規格の酒が萌えキャラを組み合わせて売られたりもする。

 

そんな「萌酒への取り組み」の本気度もバラバラな中で、ガチに萌酒造りにいそしんでいるのが、会津若松の花春酒蔵。実は創業者の先祖が戦国武将らしくそのつながりなのか、幕末に女性ながら会津藩で砲術を指南して活躍した山本八重の名を冠した「さくら八重」シリーズを世に出している。これは花春酒蔵の他のラインアップとは独立したお酒として醸されている。

 

今回PLUM LIVE SHOPで購入したのはその一つ。

 

「さくら八重」はシリーズ化されており(さくらんぼリキュールにごり酒ゆずにごり酒うめ酒純米吟醸原酒吟醸大吟醸純米大吟醸特別純米酒)、いくつかは数量限定だが、いくつかは通常ラインアップとして売られているようだ。

 

一部ラベルは絵師さんが異なるが、基本TVアニメにもなった4コマ漫画「未確認で進行形」の荒井チェリー先生がラベルを描くそのシリーズは、享保三年(1718)から酒造業を営む老舗花春酒蔵が本気モードで醸す酒。今回購入したのは「さくら八重 純米吟醸原酒」。「幕末のジャンヌダルク」の異名を持つ砲術師範、山本八重が実にかわいらしいメイド看護婦さん姿でラベルに登場する萌~なお酒。

一見、メイド風だけれど、赤十字の腕章と、手に持つ救急箱で看護婦さんだと分かる。
一見、メイド風だけれど、赤十字の腕章と、手に持つ救急箱で看護婦さんだと分かる。

 

「原酒」の名の通り、やや濃いめでとろっとしている口当たりのよい酒で、「近代看護を世に広めた、という明治時代の八重の内なる美と優しさをコシヒカリ100%の純米吟醸で表現」した酒とのこと。

 

【さくら八重 純米吟醸原酒】

 原材料名:米(国産「会津産コシヒカリ」)・米麹(国産米)
 アルコール分:17度以上18度未満
 精米歩合:60%
 日本酒度:+3.0
 容量:500mL

 

うすーーーーーく黄色に色づいたお酒はとても呑みやすい味。
うすーーーーーく黄色に色づいたお酒はとても呑みやすい味。

 

その締まっていながらふくよかで、淡泊な和食にも合いつつ肉料理でも負けない濃さを持つ酒は、たぶんもうじき「もっていたモノ」になってしまうので、そのオマケの方。

 

会津に居を構える花春酒蔵が、その地所縁の「彼岸獅子の入城」をボイスドラマ化した。

 

「彼岸獅子の入城」とは、幕末、新政府軍により鶴ヶ城(いわゆる会津若松城)が包囲される中を、若くして若年寄職にまで抜擢された智将山川大蔵が、城内に合流する際にとった奇策。地元に伝わる彼岸獅子を舞いながら、混成部隊の政府軍に「他藩の奏楽隊」と思わせておいて、その音の意味するところに気づいた城内と連携し、見事無血入城するというできごと。その際彼岸獅子を踊ったのはほとんどが少年であったが、彼等も忠義に燃えていた..という感動のお話しが1枚目にドラマCDとして収められる。

このドラマでは出番少ないけれど、山本八重もいる(左から2番目)
このドラマでは出番少ないけれど、「さくら八重」の山本八重もいる(左から2番目)

 

配役は

 山川大蔵 役:保志総一朗(機動戦士ガンダムSEEDのキラ・ヤマト ほか)
 山本八重 役:佐倉綾音(艦隊これくしょん -艦これ-の川内や那珂、球磨、多摩、島風など)
 松平容保 役:大原崇(イナズマイレブンGOの剣城京介 ほか)
 竹村幸之進 役:渡辺英雄(戦国BASARAシリーズナレーション)
 小出鐵之助 役:吉山博海(臓物擬人化!?癒し系アイドル「mo2(もつ)」のスズキの中の人)
 水島弁治 役:真宮立佳(臓物擬人化!?癒し系アイドル「mo2(もつ)」の皇賢人の中の人)
 角田秀松 役:押川チカ(臓物擬人化!?癒し系アイドル「mo2(もつ)」の血液アカネの中の人)

 若嶌久三郎 役:林理幹(魔法少女リリカルなのはStrikerSの評議長ほか)
 庄田保鐵 役:大原崇(二役)ほか..

といった豪華キャストで、50分弱のドラマが綴られる。

 

2枚目は、花春酒造株式会社テーマソングw「花春花咲け」と山本八重イメージソング「soldier†maiden−乙女戦士−」の2曲に加えて、山川大蔵と山本八重(のCVの保志総一朗と佐倉綾音)が「会津のよさは酒の良さ」と題して、会津の酒造りの話や花春酒蔵の歴史や逸話、彼岸獅子のいわれなどを説明・紹介しているものが収められる。

1枚目(青)がドラマ、2枚目(ピンク)に歌が入る。
1枚目(青)がドラマ、2枚目(ピンク)に歌が入る。

 

「花春花咲け」は会社のテーマソングだけあって、♪花春/花咲け/美しい桜の下せーので乾杯!/花春/花咲け/今宵の宴は続く高く掲げよう!♪と言うある意味ベタな歌詞なのだが、これが意外にいい。ちょうど戦隊ものの主題歌のような8分音符でベタで鳴らされるベースの上で、かけ声が元気にかけられる歌は超ノリノリで、日本酒の醸造元のテーマソングとしては結構ブッ飛んでる。

 

ラストの「soldier†maiden−乙女戦士−」も同系統の曲だが、よりガールズポップの色が強くなる。こちらもバンドサウンドでノリがいい。ももクロをさらにハードにしたような感じの楽曲でキャッチ―。

 

2曲とも作詞作曲(とギター)は、ニコ動で【弾いてみた】動画を投稿している女性ギタリスト「のあち」ことNoah。HPによると、本作の作成にあたって「人生で一番歴史を勉強しました。」ってw

 

cybercatもこのレビューを書くにあたって戊辰戦争のことを勉強しましたw

 

お酒によって世界が広がるって..イイネ!←ソコカイ...

 

【収録内容】

<Disc1>
幕末会津ボイスドラマ「彼岸獅子の入城」

<Disc2>
1. 花春花咲け
2. 会津紹介れでぃお「会津のよさは酒の良さ」
3. soldier✝maiden-乙女戦争-

 

*下記「先行PV」はキャラクター(とその担当CV)紹介のみで、ドラマも曲も含まれません

 

更新: 2015/01/12
ストーリー

事実は小説よりも奇なり

幕末の史実に基づいて作られたドラマ。敵を欺くため、獅子舞の一つ会津彼岸獅子を舞いながら敵中突破し、籠城中の主君と合流を果たした智将、山川大蔵の実話を元にしている。この山川大蔵(後の山川浩)は、反政府軍(幕軍)ながら戊辰戦争時の戦績を元にのちに取り立てられ、最終的には陸軍少将にまでなったという。

  • 購入金額

    1,760円

  • 購入日

    2015年01月04日

  • 購入場所

    PLUM LIVE SHOP

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