レビューメディア「ジグソー」

故障知らずのタフなコンパクトカメラでした。

 仕事(主に現調用)で使っていた35mm銀塩フィルム用カメラで、38mm F2.8 レンズを搭載した全自動コンパクトカメラです。


細かい傷はあるものの破損等は全くありません。


 もともとは勤務先の経費で購入したものですが、当時の同僚と使い回していて最終的に私の手元に残っているもので、すでに引退してかなりの年月が経っています。

 電池切れのままなので、今でも動くか分かりませんが、記憶では一度も不具合や故障もなく、絶好調のままデジカメに移行したのだと思います。

 さらに記憶を遡ると、オートボーイ3を購入する前は初代オートボーイを使っていて、それが故障したタイミングで購入したもので、1986年に発売された機種ですが、職場の近くにあった写真店にあった展示品を1990年頃に安く売ってもらったものだったと記憶しています。

 



■本体デザイン
 初代オートボーイは角張っていてゴツゴツした頑丈そうなスタイルだったのに対して、オートボーイ3は曲線を多用したデザインが特徴で、グリップ部にかけてグワーン曲がっているスタイリングが当時としては斬新で人気があったと思います。


グリップ部にかけて大きく湾曲したデザイン


 ただし、ヘビーデューティな感じが無くなったので、元祖オートボーイや2をこよなく愛する人には物足りないカタチだったかも知れません^_^;

 パッと見はプラスチッキーですが、設計が良いのか成型の精度が高いのか、何にしても今の安売りカメラにありがちな安っぽさは全く感じられず、さすがキヤノン製と呼べるクオリティに仕上がっています。(裏にJAPANと書いてあるので日本製かな?)


背面側、クオーツデートなので裏フタにも液晶画面が付いています。


 黒に赤のアクセントと言えばニコンF3をデザインしたジウジアーロを連想しますが、本製品は何の関係も無いようで、たまたまなのか、或いはニコンのカメラに影響されたのかは不明ですが、この頃から急激にデザインが変わったような気がします。


赤のアクセントがスポーティな感じでもありますね


 実際、オートボイ3はグッドデザイン賞やユーロッパのカメラ・オブ・ザ・イヤーなどを受賞していたようです。(知らなかった^_^;)

 



■使い勝手
ストロボがOFFにしづらい
 フィルムをセットしたら、あとはシャッターを押すだけという、普段撮りなら本当に気軽に扱えるカメラでしたが、内蔵ストロボをオフにしようとすると、底部にあるボタンを爪など押しながらシャッターを押すといった無理を強いられるという使いにくい部分もありました。


ここを爪で押しながらシャッターを押さないといけません。。。


 せめて、一回押したらシャッターを切るまで有効とかにして欲しかったと思います^_^;

使う事が無かった機能
 本製品には底部に怪しいパーツが埋め込まれています。


楕円形のグレーパーツ、手前は三脚用のネジ穴です。


 このパーツをグルリと回すと、そのパーツが飛び出す仕組みになっているのですが、これは三脚などが無い状況で、テーブルなどにカメラを置いて撮影する際に高さを調整するための機能です。


180度回転させたらこうなりました。


 しかしながら、この機能は一度も使った記憶がなく、今回改めて取扱説明書を見るまで使い方を理解していませんでしたw


素の状態、スコヤで角度を確認


確かに少し上に向きます。出具合で高さを調整できそうです。


この電池交換方法はいただけない
 電池は「2CR5」というリチウム電池をしていて、普通に撮影している分には、確かに交換頻度は低かったものの、交換するのに2ヶ所のネジを外す必要があるので、ネジを外すために小さなプラスドライバーが必要になります。


ミニドライバー(+)でネジを2ヶ外します。


フタにネックストラップが付いているというのが不安要素ではありますね...


 作業がどうのというより出先などで都合良く小さなドライバーを持っているとも限らない(当時は100円ショップなどが少なかった)し、いつも携帯するのも面倒なので、この辺りはちょっと不満でした。

 



■写りなど
 写りはコンパクトカメラなりでごく普通だったと思います。
特に発色が良いとか、ピントがシャープだとかといった印象はありませんが、機械的にすごく安定していたので大体思った通りに無難に撮れているという感じでした。


レンズ横のボタンを押すとレンズカバーが開きます。
下のレバーでフタが閉まります。

 一応AFですが、この頃のカメラには手ブレ防止の機能が無いので、油断しているとブレブレの写真になります。大きさ・重さ的にも片手で撮るより両手でしっかり持った方が間違いありません。


赤いシャッターボタンを押すだけです。


 コンパクトカメラに内蔵しているストロボはあまり好きじゃないのですが、先に述べたようにストロボをオフにするのが大変なので、できるだけストロボが発光しないようにASA(ISO)200~400の感度のカラーネガフィルムを使用していました。

 



■仕様


型式:35mmレンズシャッター式オートフォーカス全自動カメラ
画面サイズ:24×36mm
AF方式:近赤外光投射による三角測量方式、プリフォーカス可能
レンズ:38mm F2.8(4群4枚構成)
シャッター:絞り兼用電磁駆動電子制御プログラム式、
       EV6(1/8秒、F2.8)~17(1/500秒、F16)、
       セルフタイマー内蔵(電子制御式)
ファインダー:ブライトフレーム付き逆ガリレオ式、
       視野内にオートフォーカス用フレーム、
       測量完了/近距離警告ランプ、
       スピードライトの充電完了兼手振れ警告マーク、
       近距離補正マーク、
       倍率0.45倍
EE機構:SPC素子使用、完全自動プログラム式EE、
       測光連動範囲=EV6~17(ISO100)、
       フィルム感度使用域=ISO50~1600(DXコード)
内蔵スピードライト:ガイドナンバー8(ISO100・m)、
       低輝度/逆光時自動検知自動発光
使用電源:6Vのリチウム電池2CR5型1個
フィルム装填・給送:フィルム位置合わせ、
       裏蓋閉じで自動セットされるオートローディング、
       内蔵モーターによる自動巻き上げ
フィルムカウンター:裏蓋開放連動して自動復帰する順算式
フィルム巻き戻し:内蔵モーターによる完全自動式(途中巻き戻し可能)
大きさと質量:132×71×50mm、315g(電池含む)


純正のケースは結構高級感があって○


ストラップに付いているパーツ、この突起で凹んだボタンを押します。


取扱説明書もありました。


説明イラストがなかなかw

 


構え方はこうです。目が合ってドキっw

 



■まとめ
写りは普通でしたが、何だかんだで扱いやすく頑丈で信頼のおけるコンパクトカメラでした。

  • 購入金額

    0円

  • 購入日

    2014年10月09日

  • 購入場所

    近所の写真店

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