レビューメディア「ジグソー」

docomoがばらまいた結果、ミッドレンジ機並みの値段で白ロムが出回った"小さい"XPERIA Z3。MVNO運用にも最適!

まさかSIM刺しメイン運用機が最新のXPERIAになる日が来るとは夢にも思わなかった

2014年9月にIFA プレスカンファレンスにてXPERIA Z3、SmartWatch3 SWR50などとともに発表された4.6インチスマートフォン「XPERIA Z3 Compact」です。日本でも同月30日に”XPERIA Z3 Compact SO-02G”としてドコモの2014~2015年冬モデルとして投入することが発表され、2014年11月より実際に販売開始となりました。

現在でもカタログモデルとして販売が継続されており、2015年春モデルとして登場した”XPERIA A4”が本機のマイナーチェンジモデルそのものなので現在でもドコモの新規契約で購入できるモデルですが、Z3 Compactに関しては発売直後からドコモや各種携帯ショップが異様ともいえるばらまき(MNP一括0円)を行った結果、発売直後にも関わらず白ロムも溢れその価格も35000円程度と異様に安くなってしまったモデルです。自分が買ったZ3 Compactに至ってはほぼ未使用…というわけではなさそうですがそれに近いコンディションであるにもかかわらず29800円とSnapDragon 400搭載のZenfone5並みの値段で購入できてしまいました。性能面に関してはミッドレンジではなくハイエンド機そのものなのでMVNO運用にも適している一台だと思います。

ただし2015年春モデルとして登場した現行機XPERIA Z4にCompactモデルが存在しなかったことやZ4自体がQualcommの最新オクタコアSoC”SnapDragon 810”の発熱問題で評価を下げてしまっていること、本機の直接的な後継機がZ3cそのもので本体がZ3cよりも分厚くなってしまった上にZ3cと比べて安いわけではないXPERIA A4だったのもあって中古市場価格は今月あたりからZ3も含め値上がりつつあります。場所によっては本機の2世代前のXPERIA Z1 fですら27800円に設定されていたりするので…

もし安い個体があったら今のうちに購入しておいたほうがいいかもしれません。

GL07Sを契約してスマートフォンをSIM刺し運用して2年。当時から白ロムではXPERIA acro、acro HD、VL、ULを所有してきましたし、昨年3月ごろにはau版XPERIA Z Ultra SOL24のアンバサダーレビューにも参加させていただきましたがまさかSIM刺し運用で現行XPERIAをメイン機として運用する日が来るとは夢にも思っていませんでした。

更新: 2015/07/19
機能性

小型になっても性能面はZ3そのもの。まさに"Z3”をそのままコンパクトにしたモデル

 

本体サイズは4.6インチでちょうどXPERIA VLやワイモバイル時代最後のメイン機Huawei STREAM S 302HW(Ascend P6 s)と同じクラスのサイズになりますが、実際に並べてみるとこれらの機種よりももう一回り小さかったりします。感覚的にはかつてのXPERIA acroとほぼ同じような感じ。

個人的に現在の5~6インチ”ファブレット”よりも4.6~4.7の小型なスマートフォンのほうが好みだったりするのでZ3c/A4の存在はかなり貴重です。かつてはこれより小さいXPERIA rayやSony Ericsson mini(イーモバイルブランドで唯一登場したXPERIAです。日本版はXPERIA名義じゃなかったけど)なんて子もいましたが。

小型だったAscend PシリーズもP7以降現在の流れに沿って5インチサイズに変更され、現行P8 Liteも5インチサイズですし、現在は予備機に入れ替わってしまったZenfone5ですら大きく感じてしまうので本当に個人的にはこのサイズがちょうどいいと思います。もうちょっと4.6サイズという選択肢が増えてもいいと思うんですけどね。iPhoneも含め。

本体の小型化に伴いベースになっているZ3と比べると液晶解像度が1920x1080 FHDから1280x720 HDに、RAMは3GBから2GBに変更されてしまっていますが、それ以外のスペックに関してはXPERIA Z3そのものでまったくもって妥協はありません。そもそもミッドレンジ機は日本未投入ですがXPERIA E3(SnapDragon 400搭載)が投入されてましたしこの機種は最初から”コンパクトなフラッグシップモデルZ3”として開発された端末です。

Antutuのスコアは4万台と好スコアをただき出しています。Galaxy S6/S6 Edgeは5万台ですしSnapDragon 820を搭載しているらしいHuaweiの次期Nexusらしき端末が8万台をただき出したという情報も出ていますが正直現在のスマートフォンのSoCの高性能化は”これ以上意味があるの?”とも思えるくらいですし(特にSnapDragon 800以降)通常のWEBブラウズであればむしろミッドレンジのSnapDragon 400ですが十分と思えるくらいですのでこのスペックなら2年間十分メインとしてやっていけるスペックなんじゃないかと思います。

GPUはAdreno 330。こちらも3DMark IceStormベンチのスコアが高く高解像度のゲームもぬるぬる動くと思います。

バッテリーの容量は2600mAh。これだけ高性能な端末なのでバッテリーは半日しか持たないかな…と思ったのですがバッテリー持ちに関しても本機は優秀で一回の充電で1日は余裕で持ちます。さすがに自分の使い方(ほぼ1日スマートフォンを使っている)だとカタログスペック通り3日持つ…ということはありませんが、大体朝充電しておけば仕事上がりである午後11時ごろにAnker Astro E4で充電してやれば十分位の持ちです。通常の状態で満足するくらい持つので試していませんがスタミナモードなどを利用すればさらに稼働時間を増やすこともできます。

本機のバッテリー管理はかなり優秀な印象です

OSは本機のマイナーチェンジモデルA4にはAndroid 5.0.2”Lolipop”が先行搭載されていますが、本機は現状ではAndroid Kitkatの最終アップデートである4.4.4が搭載されています。ただし本機もAndroid 5.0.2 Lolipopへのアップデートが確定しており、近い将来A4と同等の内容に更新される予定になっています。

ランチャーは従来通りXPERIAホームとガラケーからの移行ユーザー向けのシンプルホームが搭載されています。Z3世代からだいぶ見た目がGoogle Nowランチャー準拠のものに変わっていますが、機能的にはXPERIA Z以降のそれに準拠した内容になっています。docomo Live UX?そんなもんウチは最初から無効化してるよ…

カメラは2013年に登場した”Honami”ことXPERIA Z1以降と変わらず2070万画素の”Gレンズ+画像処理エンジンBIONZ Mobile+Exmor RS”を採用した高性能カメラですが、Z3/Z3 CompactではISO感度12800に対応したのもあって暗所でも明るい写真が撮れるようになりました。撮影した写真はクリアな感じで本当に満足できるんじゃないかと思います。プレミアムお任せモードで面倒な設定も不要で最適な写真が撮れるのも重宝します。

また同じくXPERIA Z1から対応したARエフェクトや昨年のXPERIA Z Ultraリリース時に実装されたものの、貸し出しのタイミングの都合上残念ながら試すことができなかった背景ぼかしといったエフェクトにも当然対応。このような楽しい写真も簡単に撮影可能です。エフェクトはGoogle Play Storeから追加可能。

現状ミュージックプレイヤーとしては白ロムiPhone 5をtouch代わりにしているのもあって使っていませんが、同社のミュージックプレイヤー”Walkman”譲りの機能が搭載された”ミュージック”アプリが搭載。Android Wear機にプレイリストを転送し、Android Wear機単体で再生できるほかZ2/ZL2以降では高音質なハイレゾ音源の再生もサポート。さらに既存のAAC/MP3などの圧縮音源をハイレゾ音源相当にアップコンバートする”DSEE HX”にも対応するなど本機さえあればミュージックプレイヤーもデジカメもすべてこれ一台で賄えるような性能になっています。

そのほかPlayStation 4のリモートプレイにも対応。コンパニオンアプリもプリインストールされているのでトロフィーやフレンドの確認、最新ゲーム情報のチェックなども可能です。LifelogやSmartConnect、Readerなどは当然最初からプリインストール済み。

 

更新: 2015/07/19
総評

下手なミッドレンジ機を買うならZ3 Compactを買ったほうが良い

時期的に端末価格が値上がり始めてしまっている時期なのでこの結論でまとめてしまうのはちょっとアレな気もするのですが、中古白ロム価格29800~35800までで購入するのであれば正直下手なミッドレンジ気を買うよりもあらゆる意味で満足できる性能となっているのでdocomoのMVNO回線を利用する端末としては本機が一番”ベストバイ”なんじゃないかと思います。もちろん普通にdocomo契約であっても現在では一括0円で相変わらずばらまきが続いているので本機のマイナーチェンジで別に本機より安いわけではないA4を買うより本機をチョイスするのがベターだと思います。

4.6インチと小型ながらその性能はハイエンド機そのもので機能も充実しており、バッテリーの持ちも優秀で長期的にメイン端末として使っていける良端末となっています。まだホットモックも展示されていますしA4触っても本機がどんなものなのかはわかると思うので気になったらまずはdocomoショップや家電量販店においてあるZ3c/A4のホットモックを一通り触ってみるといいと思います。

あと中古白ロムが安価な店があったら早めに確保しておいたほうがいいと思います。本当に値上がりが始まっており平均価格が38800~になりつつあるので…

  • 購入金額

    29,800円

  • 購入日

    2015年07月14日

  • 購入場所

    ブックオフ 練馬市役所前店

13人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (4)

  • jive9821さん

    2015/07/19

    最近Z3もZ3 Compactも中古価格が上がってきていますよね。4万を超えているのを見てちょっと驚きました。

    今回の価格であれば文句なしにお買い得だと思います。Z1を修理に出さないでZ3 Compactを買ってもよかったかも…。
  • クドフィリアやってるガジェ獣かのあゆさん

    2015/07/19

    >>Jive9821さん
    元々Zenfone5のバックアップ機として購入するはずが結局立場が入れ替わっちゃいました。
    28800円は本当安いですよね。Z4A4が微妙なことになってるのもあってZ3系はみんな値上がりが始まっちゃいましたから本当ギリギリのタイミングだったかもしれません。
  • パッチコさん

    2015/07/19

    壁紙が素敵。
    私はZL2ユーザなのですが、これはかなり小さいイメージです。
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