レビューメディア「ジグソー」

4.6GHzでも余裕?ゲームに最適なアンロックi5

Haswell Refresh世代のi5アンロックモデル。この4690Kは他のHaswell Refreshと異なり「Devil's Canyon」の名前を与えられている。まあよりOCに向いた調整が入り放熱面の弱点だったグリスが改善されているという。

同時に登場した上位モデルのi7 4790K、そして下位のPentiumG3258(こちらはHaswell Refresh扱いだが)という面白いアンロックモデルに挟まれて若干影は薄いものの強力なCPU。

 

色々構成の事情があって今更(2016年)に買う事になったのだが現在は新品は品薄かつ中古は高いというあまりいいタイミングではないのだがどうしても欲しくなって中古を購入。

 

クーラー付きというから箱もついているのかとおもったら本当にCPU本体とクーラーだけプチプチにくるまってきた。クーラーも使用感があるのでむしろ「リテールクーラーで回せる程度の使い方しかしていない」という希望的観測をしておこう。

更新: 2016/01/24

購入経緯

※ココは個人的な内容なのでベンチ結果等は次の項目まで飛ばせば見れます。

今回はゲーム専用PCへの組み込み。

このPC、2014年の段階ではCore i7 3770Kになんか不調だが性能と消費電力のバランスがいいRadeonHD7770のCFXを組んでいた。これでいい感じだった。だったのだが自分の不注意(放電せずにパーツを抜いてしまった)でマザーが故障。手元にCFXを組める1155マザーが無く一旦放置。

そして2015年アウトレットで超ド級Z87マザーを入手したことでコイツにCPUを挿せばCFXを復活できる…で手元にあったのがPentiumG3258だ。そりゃ3770Kに比べたら大きなスペックダウンだが、実クロックは3770Kを越える4.6GHzで動作可能、更に2スレッドしか使わないゲームも多かったし自分がやるゲームで一番重いTERAもクロック任せでぶん回せるだろうと思っていたし実際回ってると思っていた。

 

しかし今度はHD7770の不調が我慢できない領域になったので

 

中古のGTX680を買った。だが思ったほどTERAのフレームレートは上がらない。

 

あわせてBroadwell世代のクアッドコアXeon E3-1285L v3のレビューでGTX680を仮搭載したら余裕のフレームレート。PentiumGとE3のタスクマネージャを見ても負荷こそ低いもののTERAがオブジェクトの読み込み等で4スレッド以上使っているのは確実だった。

しかしこいつはBroadwellなのでZ87マザーに搭載不可能。手持ちのZ97はMicroATXなのでこのまま常用PCに回すつもりだったので我慢。

 

…我慢できるか!!!!

 

一度あのフレームレートを見てしまったらもう戻れない。

しかも勢いで出物のGTX680をもう1基追加しちまった。

 

あーこのPCにクアッドコア以上つけたいつけたいつけたい。Z97マザーを購入して急遽Xeonをゲーム用にするなり、余ってるX79マザーを復活させてSandyEを購入するなりの候補もあったが組み換えが難しいのと今の拡張カードの組み合わせがいい感じすぎるので却下。

…と、当時の新品クラスの値段で4690K買っちまったとさ。

更新: 2016/01/24
実用性

クアッドコアかつアンロックでゲームに強い

元々高性能なクアッドコアということでゲーム向きのスペック。上位の4790Kに搭載されるHTについては動画エンコードやクリエイティブな作業向き。ゲーム向けには一番おいしい位置にいる製品だ。

よりライトかつ古い設計のゲームなら、2コア2スレッドながらアンロックでクロックを上げられるPentiumG3258が更なるコスパを出せるが、最近のゲームはもちろんキャプチャしつつの配信や動画作成ならやはり実クアッドコアの恩恵はでかい。

 

TurboBoostを使ったOCなら例えば2コアまでの動作なら高クロック、4コアの動作なら安定性を重視した定格といった設定が可能。ただ手持ちのアンロックインテルCPUの場合、「同じ電圧でいける最高クロックは1コアだろうが全コアだろうがあまり差がない」パターンが多くこれもそのパターンだったのでOCはすべて全コア連動で行っている。

 

Z87 Extreme11/acと言えどOCに関する機能はExtreme6等と同等なので別に有利ってわけでもないのだが電圧1.2V設定で全コア4.6GHzを達成した。 キャッシュ倍率は40。

このマザー、どうも定格でも結構高めの電圧にするのであまり差がない。

 

この設定、定格+αで省電力系の設定も生きたままなので消費電力面では定格とあまり差がない状態ですごく扱いやすい。冷却面も不安があれば大型空冷への交換を考えていたが簡易水冷で間に合った。

 

4.7GHzも1.25V程度であっさり起動するが不安定でどのくらいまで電圧を盛ればいいのか不明。4.6GHz動作の電圧は他の人のレビューよりも低めなのでこのクロックまでを見れば中古ながら当たりの部類だ。PentiumG3258が1.35Vまで盛って4.6GHz動作だったのだからさすが上位モデル。

 

今回はクアッドコアにガンガン電圧を盛るには電源・冷却面に不安が残る構成なので4.6GHzでベンチやゲームをしてみる。搭載VGAはGTX680を2基のSLIでマザーはASRock X87 Extreme11/ac。こいつらのせいでCPU自体は定格とほとんど差のない消費電力なのにアイドルは160W、全力運転で700Wに迫り850W電源の危機だ。

 

まずはお決まりの3Dmark FireStrikeとFF14ベンチ最高画質。比較対象は同じクロックまで上げたPentiumG3258。

 

 

FireStrikeはさすがに定格でもG3258のOCを超える余裕のスコアだ。とはいえCPUのコア数が2倍のわりにあまりスコアに差がなく見えるのはあくまでGPUの比率が高いベンチという事。

 一方FF14ベンチはOC意味ない上にPentiumG結構つよいっすね。FF14ベンチはどうも2スレッドまでの動作なのでこんな状態に。たぶんこれi7でも大差ないんじゃないだろうか。

 

じゃあカタログスペックが正直に出る(体感速度とはまた別)なCPU-Zのベンチマーク機能を見てみよう。Xeon E3-1285L v4のレビュー時にとったスコアと並べてみる。

 

非常にわかりやすくシングルスレッドの性能は同クロックなら誤差範囲。

マルチスレッドはそのまま倍だ。定格でも結構高く前世代のi7 3770に匹敵。

4.6GHzOC時のスコアはHTを搭載した8スレッドCPUの定格をも上回った。

Xeon E3-1285L v4のレビューの時にコイツが居なくて本当によかった。

 

と、ゲーム系ベンチ2個ではあまりスコアに差が見られないというかこの傾向だとi7でもあまり差でねえんじゃねえのPentiumGつえーじゃんなのだが、最後に実践。というかこのために買ったんだ。

TERAだ。どうもコイツはフレームレートがPentiumGだと伸びにくい。恐らく4スレッドくらいガッツリ使ってくるタイプだ。

尚TERAはもともと81FPSで頭打ちになるのだが、今回はテスト用にドライバを調節してFPSの最大値をモニタ同期の120&SLIがききやすいように弄っている。あくまでテスト用の設定で、通常のTERAの動作と違う点に注意。

 

ドライバ設定を弄っている以外はXeonE3レビュー時とほぼ同じもの。

 

同条件を再現できるキャラクター選択画面のフレームレート(今回は特定地点から60秒間)、そして太陽の庭園のでかいゴリラ戦の60秒間フレームレート。計測はFraps。

ご覧のとおり着実にアップ。120fps対応モニタであることを考えてもMMOでは過剰FPSに見えるが、キャラクター選択画面並みの負荷が入ることもあるのでやはりこれくらい余裕があるとすごく楽しい。OCによる恩恵がベンチマーク以上に出ている事も面白い。結構CPUの比重が大きいのだろう。

特に戦闘画面の最低FPSが60を割らなかったのは大台突破だ。

 

先ほど書いた通りテスト用として性能のアップをわかりやすくするためにフレームレート上限を押し上げた状態だが、通常の80FPS制限でも最低FPSの底上げの恩恵は大きく滑らかさが上昇する。

 

尚予想外の効果としてTERAプレイ時の消費電力がG3258 OC時より4690K OCのほうが低下したこと。まず低電圧で同じクロックまで持って行けたのでCPU自体の負荷時消費電力があまり上がらなかったのと、性能亜アップでフレームレートが上限の80fpsに到達しGTX680の動作にリミットがかかったのが原因のようだ。

 

更新: 2016/01/24
コストパフォーマンス

元々コスパはいいのだが現在は割高感

発売当時は26000円、最安時は24000円程度で入手可能だったモデルで、i7との価格差は1万円以上。SandyやIvyの頃もそうだったが、i7はHTを利用した8スレッド動作が生かせる場面でないと価格差分のメリットが大きくない。ましてやアンロックモデルなら軽いオーバークロックでもi7相当となる。

 

最上位では無いもののゲーム用としてはクアッドコアかつ高クロックを狙える4690Kは魅力的。

動画エンコード用途やベンチマーク記録用途でもないかぎり価格差分をSSDやVGAのグレードアップに使ったほうが結果的には高性能なPCになるだろう。

 

…が、今あえて買うものかというと微妙になっている。後継のSkylakeが登場し、性能面ではそちらに期待したいし、片落ちとはいえ、為替等の影響で発売当事の新品価格より大きく値上がりしている(30000円程度)。中古品でも相場は27000円程度。これは他のHaswell世代i5にも言えることでスペック上は劣るはずの4670Kですらなぜか同じ値段だったりする。そして何より新品・中古ともに流通数が少ない。

 

今更当時より5000円以上値上がりした新品はもちろん、当時の新品より高い中古もなかなか買う気になれない。Z87/97マザーも少なくなってきたので今更1から組むものではない。

自分みたいに今のマザーが気に入っていて変えたくない人とかはどうぞ!!!!

いやーほんとすっごい強そう。まあ見た目はPentiumGの時から変わってないんだけどな!!

  • 購入金額

    25,000円

  • 購入日

    2016年01月20日

  • 購入場所

    sofmap

コメント (3)

  • Kvartさん

    2016/01/26

    あとは殻割りして、もっとぶん回すだけですね^^
  • araragiさん

    2016/01/26

    ゲームPC移行完了されたのですね。おめでとうございます。
    次はぜひこれ行ってほしいです。
    七彩虹(Colorful) iGame GTX680 九段
    中国の七彩虹(Colorful)と言うメーカーの製品ですが、超変態なGTX680です。
    このページの物は、メモリー4G版みたいですが、2G版もあるみたいですよ。
  • 下小川さん

    2016/01/27

    殻割りしてみたいけどそれ以上にこわいよう!

    そのGTX680、なんか面白いのないかと検索してたときに出てきて爆笑した記憶がありますw
    絶対普通のルートじゃ国内に入ってこない製品だろうなあ…

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