電子機器は他の機器の保護や通信妨害を防ぐためと、他の機器や電源などからのノイズによって動作が不安定にならないようにする目的でさまざまなノイズ対策を行ってます。
ここで取り上げるファインメットビーズはノイズの反射および吸収(熱への変換)を行うもので、従来使用されている酸化鉄系のフェライトビーズと比べて
・より高い飽和磁束密度→パルス性ノイズに飽和しにくい
・良好な温度特性 (強磁性体が常磁性体として振る舞うようになるキューリー温度が 570度とフェライトより2倍以上高い)
・高い比透磁率 → コンパクト化できる
という特徴をもっているファインメットシートをビーズ状に成形、熱処理したもので
ダイオードやスイッチング素子によるノイズ対策にも使えるようです。
http://www.hitachi-metals.co.jp/product/finemet/fp03.htm
http://www.hitachi-metals.co.jp/product/finemet/fp08.htm
http://www.hitachi-metals.co.jp/products/elec/tel/pdf/hl-fm9-e.pdf
オーディオ機器への応用としては、電源系ノイズの除去、D級アンプ出力のスイッチングノイズフィルターなどが考えられますが、まずはLittle Susieと組み合わせてみました。
コモンモードフィルタのLとキャパシタとファインメットビーズで、
--L--+---L--
C
--L--+---L--
とつながるので3素子ローパスフィルタになります。(実際には本体のデカップリングもあるので 4素子かな)
実際には直流重畳による素子への影響、LおよびCの周波数特性などもありもっとややこしい等価回路になってると思われます。
ファインメットの有無での違いはIrBerryDACで先に導入したときに、高音の透明感に差が感じられましたので、LXA-OT3にも投入しました。
LXA-OT3改で直結と Little Susic + ファインメットビーズありを比較試聴してみましたが、flac/waveフォーマットのものでは高音がよりクリアに、さらにボーカルに艶が増す感じです。
MP3 (128Kbps)では少な目でした。
もう少しいろいろ評価してみたいところです。
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購入金額
150円
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購入日
2014年05月14日
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購入場所
ファインメットワールド
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