レビューメディア「ジグソー」

UM Proシリーズの最上機!!(旧モデル)

Westone社のUM Proシリーズのフラッグシップモデル「UM Pro50」!!

 

以下、W40のレビューとも一部重複します。

 

 

 

<Westone社とは>

 

Westoneはアメリカに本社を置く、プロのミュージシャンも多く用いるハイエンドを軸とするメーカーです。

 

また、もともとは、Shure社の「E1」と「E5」を共同で開発し、また、Ultimate EarsのカスタムIMEもかつて製造していました。したがって、ShureやUltimateEars(JH Audioの前身でもある)といった超有名ブランドと提携しており、非常に幅広いノウハウを備えた会社です。

 

このページをご覧の皆様のおそらくほとんどは、本機の音質にご関心をお持ちでしょうから、以下、余計な文章は省き、音質に傾注して記載させていただきます。

 

2018年1月現在において、Weston社はユニバーサルシリーズ(カスタムIMEなどを除く)として、以下のように展開しています。

 

UMPro 10  20  30  50

W      10  20  30  40  50(生産終了)  60  80

AMPro 10  20  30

 

各シリーズの特徴としましては

UMPro →主にプロミュージシャン向け。最もモニター寄り。

W   →主にリスニング用にチューニングを施したもの。

AMPro →ミュージシャンがステージ上において、観客の声などを聞き取れるようにしたもの。

 

ざっくりと以上のようになります。

では、我々一般的な利用を目的とする場合はWシリーズ一択なのかといえばそうではありません。というのも、例えば、より原音に忠実な音を楽しみたいのであればUMProシリーズを楽しむことができるし、AMProシリーズは観客の声を聞き取れるよう外部の音を聞き取れるので、アーティストはもちろん、作業中など外部の音も確認しながら使用したい場合などには最良の選択といえるからです。

 

<モデルチェンジについて>

 

次に、「UMPro50」についてレビューさせて頂きます。

本機は、2017年にモデルチェンジが行われています。

旧モデルとの違いは、公式ホームページ「https://www.tekwind.co.jp/products/WST/entry_13510.php」

によると、

「2017年にリデザインされ、より耐久性が高くなりました。MMCX Audio™コネクタを採用。よりコンパクトになったボディで快適なフィット感をお届けします。」

としており、

①外見が透明になりかつ耐久性が向上した

②本体が小さくなった

としています。

音質については、変化があるとするレビューも他サイトで一部見られますが、公式メーカーが一切触れてないことから、モデル間で違いは設けられていないものと一応考えられます。

 

さらに、新旧の違いとして

①の変更の結果、MMCXコネクタの接続口に構造上スペースが生まれているころから、

③旧モデルでは物理的に挿すことができなかったケーブルを挿すことが出来るようになったことも挙

 げられます。

 

 

<音質について>

 

本機の音を一言で表すとすれば「超高解像度で低音も十分に鳴らす音と」と表現することができます。RADWIMPS等の邦ロックが特に本機と相性が良く、解像度の高さから、頭の中のあちこちからジャキジャキと音が飛んできます。

 

低音域について

少し古いですが、B'zの「愛のバクダン」を聴いてみます。

まずは、出だしのギターの音の生々しさに感動します。UMProシリーズのコンセプトである、プロミュージシャン向けのモニター寄りで原音に忠実な音作り故に、変なエフェクトがかけられていないことから、非常にリアルな音が鳴ります。文字で表現するのは難しいのですが、ギターの弦を弾く指の映像が頭の中に浮かんでくる感じです。

 

次にサビの部分ですが、モニターイヤホンとは思えない鳴りをします。一般的にモニターを自称するイヤホンは、低音に弱く端的に言えばスカスカな鳴りをすることが多いです。そうすることで全ての音をひろうことができ、ミュージシャンにとっては曲作りなどにおいてもメリットとなるのですが、逆に一般的な利用者からみれば物足りなさを感じるのが通常です。確かに、UMPro30はそのような鳴りをするため、通常の使用においては、低音に少し物足りなさを感じます。

しかし、本機はそのようなことはなく、かなり激しい音が鳴ります。具体的には、Weston社の特徴である超高解像度故に、低音をうならせることで起こる音の籠りがありません。加えて、モニター寄り故に音の分離が強く、各音をハッキリと聞き取ることができます。

イメージとしては、「ボンボン」といった鳴り方ではなく、「ジャキジャキ」といった鳴り方をします。

モニター寄りのイヤホンを迷われている方は、低音の物足りなさを気にされることが多いと思うのですが、本機はそのような物足りなさを感じることはありません。しかし、記載の通り「ボンボン」といった鳴り方ではありませんので、腹の底から震えるような音が好みの方には、物足りなさが感じられることと思います。

 

中音域について

映画のテーマソングとして話題になった、RADWIMPSの「前前前世」を聴いてみます。第一印象としては、やはり解像度の高さが感じられます。音の分離が良いため、非常に多くの音が、頭の中の色々な方向から鳴っているのが感じられます。そのため、音に溺れるような、情報量の多さに圧倒されます。Wシリーズのリスニング用にまとまった音と比べると、慣れるまでは聴き疲れを感じるかもしれません。恐らくいままで聴き漏らしていた音の存在に気づくこともできるでしょう。一度でも聴いて頂ければすぐに本機の凄さが感じられるほどに、高い実力を有していることが感じられる。

 

高音域について

まず、絢香の「三日月」を聴いてみます。Westonらしく、スッキリとした鳴り方をします。声は綺麗に表現され、原音に忠実な鳴り方をするため、ボーカルの息遣いがとても生々しく感じることができます。イメージとしては、本物のアーティストが自分の耳元で歌っているかのように、非常にリアルに聞き取ることができ、鳥肌が立つほどです。。

次に、AKB48「恋するフォーチュンクッキー」を聴いてみると、とてもノリが良く、楽しく聴くことができます。UMPro30と比べると、ドライバー数が多い分、よりしっかりと音を鳴らすことができるために、モニター寄りにありがちな味気無さを感じることはありません。また、Westone社の特徴である、解像度の高さ故に、彼女たちの声がバックミュージックに被ったり、こもって聴こえにくくなったりといったことが無く、しっかりとボーカルを楽しくことができます。

 

なお、上記は、ロスレスのflac音源にて、アンプ「DA-300USB」を通して聴いています。また、同じ曲にてW40もレビューしてますので、購入を迷われている方等はご参考にしていただければ幸いです。

 

 

<付属品など>

 

その他の付属品について、

本品はケーブルが2本付属します。

一方は編み込みタイプなので、より耳にフィットし、タッチノイズをほぼ全てカットすることができます。

他方は音量スイッチがついており、混雑した電車内などで重宝します。

 

また、多数のイヤーピースが同梱されており、最適なイヤーピースを用いることで遮音性を高められ、より音質を向上させて聴くことができます。

なお、本機は、shure製と同様、ステム(イヤーピースを取り付ける部分)外径が小さいため、社外性のイヤーピースを用いる際には注意が必要です。

イヤーピース注意
イヤーピース注意

 

<購入を迷われている方へ>

 

本機の購入を迷われている方は、おそらくほとんどUMProシリーズか、一つ下のW30、ないしはshure社の各モデルと迷われていると思います。そこで、これらとの比較を踏まえて、本機の音の特徴に再度触れようと思います。

 

まず、shure 535(ltdも含む)や846とは、メーカーが異なるため、音に大きく違いがあります。従って、ますは、どっちのメーカーにするのかお決めになられるのが良いと思います。

 

両メーカー違いを端的に示すと、Shureはドンシャリな鳴りで、これはフラッグシップの846でも同じです。shureはネット上ではよく高解像度とされており、他のメーカーと比較すると解像度は高めといえると思いますが、ことWestoneと比べるとどうしても低く感じられ、明らかにこもって聴こえます。

特に、ドライバー数が増えれば解像度が高まることから、もともと解像度が高い上にさらに5基積んでいるw50やumpro50と4基のse846では、大きな差となって現れます。

 

そこで、多少歪んだりもやっとしたとしても、ボーカルの声を多く(手前で)聴きたい場合や、そこそこの解像度を保ちつつズンズンとした低音を感じたいのであれば、shureを選択されると良いと思います。なお、shure535と535ltdですが、ナンバーは同じもののかなり鳴り方が違っていて、535ltdの方解像度高めで、535の方がドンシャリ寄りでした。

 

 

<Wシリーズとの違いについて>

 

次に、w50とumpro50についてですが、これらに大きな差はありませんでした。

小さいものの両者の違いは、音域にあります。

つまり、高音帯を重視するならWシリーズ、低音帯を重視するならumproシリーズということになります。言い換えれば、高音域の女性ボーカルを聴き、より手前で、細い鳴り方で感じたければW、楽器のノリの良さをより感じたければumproが良いと思います。

 

一方が完全上位互換という訳ではないので、どちらがお薦めとは即断できず、私自身も店頭で悩み、何回も聴き比べました。

 

具体的に聴いてみると、Wシリーズは、高い声やトランペットやフルートなどがより線が細く響くように聴こえ、umproシリーズは、ギターやベースやドラムなどがよりズンズン鳴り響きます。このことから、高音のボーカルがメインのグループはW、ボーカルだけでなくバンドもしっかりしているグループはumproが良いと思います。

 

したがって、AKBやももクロといったアイドル系がWシリーズと最も相性が良く、洋ロックや邦ロック(RADWIMPSなどのロックも含む)がumproシリーズと最も相性が良いです。

それ以外の、例えばスピッツやいきものがかりなどのグループは好みになると思います。

 

ボーカルの声をより感じ、歌詞に思いを馳せながら聴きたいならW、ベースやドラムも感じてノリノリで聴きたいならumproが良いといったイメージです。Wは「シャンシャン」と鳴り、umproは「ジャキジャキ」といったイメージです。

 

 

<総括>

 

私は、多ジャンルを聴くものの、高解像度で全方向から鳴る感じが好きで、また、ズンズン聴きたい曲は設定(clear audio+等やイコライザ)で対応可能だからWestoneを選択し、次に、ベースなどの楽器隊も含めてノリ良くテンションを上げて聴きたいと思ったのでumproを選びました。

 

以上、W40のレビューでした!!

高額な商品ゆえに、当方も相当悩み、何度も視聴に行っているので、同じく本機の購入を迷われている方がいれば、恐らく大抵の疑問にはアドレスさせて頂けると思いますので、是非ともコメントして頂ければと思います。<(_ _)>

 

  • 購入金額

    68,000円

  • 購入日

    2016年08月頃

  • 購入場所

    Amazon

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