レビューメディア「ジグソー」

コンデンサの容量を見てみよう

 デジタルな世の中とは言えども、中を開けてみればまだまだアナログな世界です。

 修理する中でも多いのが電解コンデンサの故障。容量抜けなんて言ったりもしますね。

 読んで字のごとく、規定容量あるはずのものが容量が減っている(抜けている)ことを意味します。

 まぁ、回路ですから規定の動作がしなくなる=故障に繋がります。ただねぇ~、どのコンデンサがダメになっているのか分からないので基本全量交換なんですよ。

 どこが?だめだったのか?という部分では分からずじまいです。

 と、いうわけでコンデンサの容量測定のキット。その名もデジタル容量系キット06001を購入してみました。

 まともに買うと数千円~数万円もしたりする静電容量計ですが、秋月電子で販売しているキットなら950円!

 基板・LED・抵抗・IC・・・と電子工作しない人には「うわー!」となりますが、半田ごて握る人には入門レベルなキットじゃないでしょうか。

 ただ、説明書っぽい説明書はこのA4に印刷されたシートのみ!

 雑ですね~。良い意味で雑です。さぁ!このA4用紙を頼りに作っていきましょう!(・∀・)

更新: 2018/12/02

仕様

 仕様としては

  誤差:1%

  測定範囲:1pF ~ 500uF

  表示レンジ:自動

  入力電圧:8 ~ 16V

  入力電流:30mA以下

 です。

 

 測定範囲の上が小さいですが、まぁ950円で測定できるなら贅沢は言いません。

更新: 2018/12/02

作り方

 では作っていきましょうね。

 作り方はこの基板に書いてあるR1とかC1とかの部分に!

 このパーツリストを眺めながら一致するところに一致するものを半田付けしていくだけ。

 コツは背の低い部品から付けていくこと。と、いう事で一番背の低い抵抗。

 はい、同じ抵抗値1.5kΩ(R1~R8)を付けました。向きはありません。

 同じように残りの抵抗を全部付けていきます。R10、R17、R18は無いのでそのままでOKです。

 しかし・・・抵抗の色で判別しようにも色が曖昧で見えづらい。老眼がっていうのもありますが、テスター使った方が安全です(´Д`)

 続いてダイオード。こちら向きがあるので基盤と同じように線が書いてある方を下にして半田付け。

 水晶発振器12MHzです。背の低いものから半田付けするのは、ひっくり返して半田付けする際に部品が浮かないようにするためです。先に背の高い部品から付けてしまうと、裏返したとき部品がスルスル~っと抜けて半田付けの難易度が上がりますw

 セラミックコンデンサを付けましょう。

 このあたりと・・・

 この辺に。あ、半田ごてですが、電子部品だから熱がとか言ってワット数の低いもの使うと半田が溶けずに余計に部品に熱を加えてしまうことがあるので、ワット数は高めにササッと終わらせた方が良い感じになります。

 この時は手元に手ごろなコテがなかったので70Wのコテを使いました。(´・ω・`)ドコイッタ?

 電源用のスイッチを付けて~

 トランジスタに見えますがレギュレータです。78L05だけがIN-OUTが他の7805とは違うので困ったちゃんですね。

 レギュレータそばには電解コンデンサを配置します。ここで困ったことに、普通ならマイナス側が基板上で塗りつぶされているのですが、どっちがどっちだかわかりませんでした。

 基板を追おうにもパターンが表に無いため結構苦労しましたが、写真の通りで間違いないです。

 はい、ここでゼロ調整のためのスイッチが2種類入っていることに気づきました。

 スイッチとしての機能は同じなので、お好きなのをどうぞ!って事でしょうね。

  こっちにしました。本当に好みなので意見が分かれるところですが、悪くないと思います。

 測定用の6Pinソケット。左3つがプラス、右3つがマイナスとなってます。ん~、これは少し使いづらいかもしれない。後々使いやすいように交換しようと思います。

 あれ?これも2つあって選択式です。測定の心臓部になるICソケットです。

 このタイプのソケットは初めてだったので、こっちのソケットにしてみました。

 ソケット自体はどっちに付けても良いのですが、IC装着時に間違いのもとになるので切り欠きを基板と合わせておきましょう。

 その上にICを乗っけます。これは向きがあって、それぞれの金属端子(足)に意味を持つので間違っても反対に付けてはいけません。切り欠きのある方にICの切り欠きを合わせて差し込みます。

 表示部分のLEDを取り付けたら完成でーす♪7セグって言われる表示用LEDですが、これ付いただけでメカメカしくなります(・∀・)b

 

 部品点数はそんなにありませんが、やっぱり取り付け中に取り付け漏れがあったりすると探すのに苦労します。

 こういったキットの場合、コストを考えて完全体となるには部品を追加購入する必要があったりするので、オプション用のパターンはそのままになっている事が多いです。

 

 なので「あれ?ここはいるのかな?いらないのかな?」ってなると、パーツリストを端から探すことになるんですね。

 そうならないために私はこうしてます。

 終わったところへポターカラーペンでマーキング。色は派手なピンクで視認性を良くしてますね。

更新: 2018/12/02

測定してみよう

 これの電源なんですが、DCプラグ内径2.1Φの入力が必要ですがあいにく手持ちがありません。

 J1の部分から直接電源を入れることが出来るので・・・・とりあえず直結!(/ω\)

 そして、電源オーーーン!

 入力電源が幅広いので、今回は安定化電源13.8Vを入力しました。

 LEDには00.0Pの文字が出ました。ここでゼロ表示されていない場合は、左下のボタンをおしてゼロ調整して下さい。

 

 では早速、手持ちのコンデンサを測ってみたいと思います。

 日本ケミコンのKMG 22uFから測定してみたいと思います。ピンケーブル用意してなかったので、直接差して計測した結果。

 結果は23.2uF。適当な半田付けにしては誤差が少ない数値だと思います。と、いうかそもそも製品自体に誤差があるので妥当な十分すぎる正しい数値だと思います。

  続いてAmazonで仕入れた中華製セラミックコンデンサ。10pF。

 うーん、いいですね。問題なしです。なんだかコンデンサの数値が目に見えるって感動です。

 

 最後は怪しさ満点、中華製電解コンデンサ。1uF。

 セラミックコンデンサに比べて電解コンデンサは偽装問題もあったりして信用度にかけますがどうでしょうか?

 あれ?思ったよりいい数値でした。家電等の小規模な修理には良いかもしれません。

 メーカーが不明じゃなければ安心して使えるのに、もったいないな~このコンデンサ。

更新: 2018/12/02

総評

 校正された標準容量コンデンサを使って測定してみないと、製品の精度が分からないですが、出どころのハッキリしたメーカー品を測定した限りでは大きな誤差はなさそうです。

 

 950円という価格で測定結果が出るのは驚きです。もっと大きな容量のコンデンサを測定しようとすると製品として売られているテスターを購入することになりますが、趣味程度なら十分すぎる性能だと思いました。

  • 購入金額

    950円

  • 購入日

    2018年12月01日

  • 購入場所

    秋月電子

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