レビューメディア「ジグソー」

Wi-Fiカードの評価は運用方法によりますね

2014.04.08 無線LANの手動起動方法を追記

2014.04.18 購入経緯加筆(インターネット同時接続機能について)

 


 

 

 撮影した画像(RAW画像含む)を特定の PCに流し込むだけの人にぜひ使ってみていただきたい。

 初期の FlashAirを知っている人なら何を言っているんだと思われるかもしれませんが、まずは購入経緯からお話しいたします。

 どうやるんだ?という事だけ興味がある方は、購入経緯は飛ばしていただいて結構です。


 購入経緯



 私の無線LAN搭載メモリカードの使い方は、別室で撮影した(している)画像を特定のパソコンに転送するという使い方をしています。いわゆるブツ撮りです。

 RAWで撮影しているので、RAW画像の転送に対応している必要があります。

 自分の経験&調べてみると、上記のような使い方だと Eye-Fiが一番向いているかと思われます。

 しかしながら、上記アイテムのレビューにも書きましたが突如宅内LANで DHCPの動作が不安定になり、Eye-Fiが使えなくなってしまいました。

 本品と Eye-Fiの大きな違いは、

 本品は自分自身がサーバになって端末からファイルにアクセスするようになっています。

 対して Eye-Fiは DHCPで毎回 IPアドレスを振ってもらい、特定の端末やサーバにプッシュするようになっています。

 元々宅内LANでは接続端末ほぼ全てに固定IPを振っていたので問題はなかったのですが、Eye-Fiはどうしようもありませんでした。
 (メーカーに確認したところ将来的にも固定IPを振れるようにする予定は無いとの事)

 そこで、現在の運用にすっかり慣れてしまっていた私は他の無線LAN搭載メモリカードの購入を検討し、本品と PQI Air Cardのどちらかに絞りました。

 本品は初版が出た時にも購入を検討し、アプリケーション周りが全然使いものにならなかったので購入に至らなかった経緯があります。

 しかし、本品も PCI製品も端末側から画像を取りにいかないといけないのでアプリケーション次第です。

 再度調べてみると、東芝製のアプリケーションは相変わらず機能の強化などされていないようでしたが、アプリ開発の支援をしておりサードパーティ製のアプリケーションが充実してきていました。

  ※FlashAir Developers - アプリショーケース

 Windows用のツールだけでも 3つのアプリケーションが登録されています。

 そして Class10のメモリカードにおいて、ファームウェア V2.00.02から「インターネット同時接続機能」が付加されました

 ただしこの機能は既存の SSID下にメモリカードが入る訳ではなく、あくまでメモリカードを経由して接続できるようにしているため、接続する端末はメモリカードの SSIDに接続する必要があります。

※製品ページより引用
※製品ページより引用


 通常使用している SSIDからメモリカードの SSIDに切り替えるというひと手間はありますが、画像をダウンロードしながらネットに接続出来るようになりました。

 

【追記】

 製品ページやマニュアルを読んでも、仕様としては上記の様に接続する端末は

FalshAirの SSIDに接続しなくてはならないはずなのですが、実際は[インター

ネット同時接続機能]で設定した SSIDと同一LAN上の端末からアクセスする事

が出来ます。

 後述する「FADL」ツールの説明で接続が出来たことを書いていますが、PCか

らブラウザ経由でも接続できる事を確認しました。

 ただし、Android端末からは接続できなかったので基本的には”出来ない”が正

しいようです。


 これらの情報を得て、本品の購入を決めました。

 それでは実際の設定方法を見ていきます。

 


メモリカードの設定



 初期設定は iOS、Android、Windows、Macから出来るようですが、今回は Windows環境にて行いました。

 まず、サポートサイトより設定ソフトウェア「FlashAir Tool」をダウンロードしてきて、初期設定に使う PCにインストールします。

 今回使用した PCは VivoTab Note 8で行いました。

 初期設定を行うにはメモリカードを PCに接続する必要があるため、microUSB接続のカードリーダを利用しました。


 メモリカードを接続した上で、「FlashAir Tool」を起動すると挿入したドライブを聞かれます。


 ドライブを指定すると、[ネットワーク設定画面]に切り替わります。


 ここで本品の SSIDとパスワードを設定するのですが、同画面にて[インターネット同時接続機能]の設定も行えます。

 [有効にする]にチェックを入れ、既存の SSID・パスワードを入力することで、本品に接続している時でもネットに接続する事が出来ます。

 入力を終え[適用]をクリックすると保存された旨表示されるので、画面左上にある[←]をクリックしてメインメニュー画面に移ります。

メインメニュー
メインメニュー

 メニューの一番上の「ネットワーク設定」が今行なったものになります。

 「無線LAN起動モード」はカメラを起動時、自動または手動でサーバを起動する設定になります。


 自動起動させた場合は、タイムアウトの設定が行えます。

 指定した時間アクセスが無いとサーバが停止しますので、再度アクセスしたい場合はカメラの電源を入れ直す必要があります。

 手動起動にした場合は、起動制御用の画像(FA000001.jpg)を画像保護をOFFにすると無線LANがONとなり、画像保護をONにすると無線LANがOFFとなります。

 

 この画像を消してしまった場合は無線LANを起動する事が出来なくなってしまうので、もし間違って消してしまった場合は「カードの初期化」を行う事で起動制御用の画像も復活します。

 「カードの初期化」時、「ネットワーク設定」で[カードをフォーマットしても、同じネットワーク設定を使用する。]にチェックを入れておく事で、ネットワークの設定も引き継がれます。

 

 


 以上でカードの設定は完了ですので、いよいよカメラに挿入し撮影開始です。

 


 Windows PCからの接続


 

 カメラを起動したら、「無線LAN起動モード」でタイムアウトを設定した時間内に端末よりメモリカードに設定した SSIDに接続します。

 この時、IPアドレスは DHCPにて割り振られるので Windowsから接続する時は DHCPで設定しておく必要があります。

 ちなみに「192.168.0.xx」と振られるようです。

 この状態でブラウザを起動すると自動的に初期画面に移動するようなのですが、私の所では移動せず自分で「http://flashair/」と入力する必要がありました。

初期画面
初期画面

 カメラによってフォルダの構成が多少違うかと思いますが、フォルダの先頭が表示されます。

 (今回使用しているカメラは EOS Mです)

 画像の階層を進む(フォルダを開いていく)事で、画像にたどり着きます。

 


対応している画像はプレビュー表示され、クリックする事で大きく表示する事が出来ます。


 RAW画像はプレビュー出来ていませんが、マウス右ボタンメニューにてファイルをダウンロードする事が出来ます。

 以上の操作が Windowsで用意されている標準の操作ですので、とてもじゃないですが使いたいとは思わなかったわけです。

 ここで、先にご紹介した「アプリショーケース」のツールを使います。

 


自動ダウンロード



 私が行いたいのは、とにかく撮影した画像を PCに放り込むという事ですので、「FADL」というツールが私の目的に合っていそうです。

 こちらは FlashAir内、DCIMフォルダ以下(サブディレクトリ含む)のファイルをすべてダウンロードしてきます。

 GUIではなくコマンドで操作するのですが、逆にバッチファイルにしておくことで Windows上よりワンクリックで動作させる事が出来ます。

 下記のコマンドを叩く事で、1秒毎にカードをチェックにいき保存フォルダにないファイルが見つかると全てダウンロードしてきます。

 > FADL [FlashAirカード名] [保存先ディレクトリ名] [フラグ]

 下記は「FADL」を置いたフォルダに移動し、OneDrive(SkyDrive)に保存させたバッチファイルを起動したところです。

 転送中はファイル名の次の行に何パーセント転送しているか数字が表示される様になっており、完了すると「...Success」の文字が表示されます。

 更にこのツールの凄いところは説明書きにも書いていなかったのですが、[インターネット同時接続機能]の設定を行っておけば、異なる SSIDのネットワークから接続する事が出来ました

 要するに、宅内の有線LANに接続された PCからカメラにアクセスする事が出来、今まで Eye-Fiで行っていた撮影した画像を任意のPCに送る(正確には引っ張ってくる)事と同じ事が出来るようになりました。

 上記で OneDriveを保存先に指定していたのも、通常本品に接続する PCは一旦 SSIDを切替えなくてはならないのでその様にしていたのですが、Wi-Fi接続させる端末が必要ないという素晴らしいモノでした!!

 今回私が紹介した方法は撮影した画像が転送時に見られず全然面白くないと思われる方が多いと思いますが、Windows 8限定ではありますが先の「アプリショーケース」に登録されているツールで画像の自動表示や写真の共有等を行えるモノがあります。

 ただしそのツールでは SSIDの壁を超える事が出来ないので、最初に書いた「撮影した画像(RAW画像含む)を特定の PCに流し込むだけ」という目的には「FADL」が最適です

 

 もちろん DHCPが普通に使える環境にあるならば Ey-Fiの方がお手軽に出来ますが、基本的にメーカーから提供されたツールしかありません。

 

 価格差も最近は僅かの差しかありませんが本品の方が安く、何を求めているかによって選択すると良いのではないでしょうか。

  • 購入金額

    3,480円

  • 購入日

    2014年04月06日

  • 購入場所

    ヨドバシカメラ

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