レビューメディア「ジグソー」

リコーコンパクトカメラ、マクロ撮影の最終進化

ZIGSOWのレビューデビューしてからしばらくは写真のほとんどない文のみのレビューが続いたが、そのうち説明の補助と「持っていることの証明」を兼ねて写真を使うことが多くなった。

 

当初は妻の古いPowerShot

を使っていたんだけれど、「寄れない」カメラだったので、小さい部品を撮ることが多いレビューでは不便で、比較的寄れるコンデジを入手した。

 

それがLUMIXブランドのコンデジ、FH5(DMC-FH5)。

しかし、軽く(本体121g)、小さい(同幅 94.3 × 高さ53.5 × 奥行き18.8 mm) わりに明るいレンズ(F3.1(ワイド端)~F6.5(テレ端))で普通にコンパクトカメラとして使いやすかったので、もともとレビュー用に買ったのだが、よく外出時に持っていくようになり...そのうち子供たちの方がよく使うように(簡単に言えば奪われたw)。

 

そのため、もう一度「レビュー用カメラ」を買うことにした。

 

この時のポイントはやっぱり「寄れる」こと。画素数は10メガピクセル程度あればそれ以上はコンデジクラスではレンズの方が先に性能頭打ちになっちゃうし....ということで、いたずらにカタログ性能を追うのではなく、定評があるものを入手しようと。...となるとその時点(2013年半ば)で「マクロ撮影」に関して一番評判が良かったのがリコー(RICOH)。

 

特にコンデジのCXシリーズは安い割に画質が良く、極限まで寄れるとか。2011年末発表のCX6が当時の最新機種。...そして現在においても。

 

というのは2011年リコーはペンタックス(PENTAX)を買収したので、機種整理・ブランド別担当分野の整理が行われたが、この「CX」相当のものは現在まで空席となっているからだ。

 

この時の整理で、PENTAXブランドが一眼レフを中心とする高級機、RICOHブランドが普及価格帯や特殊用途用と棲み分けされたが、コンデジに関しては単焦点で画質に定評があったGRシリーズのみが継続され、ズーム式レンズのCX(とやや大型のGX)は整理された。他のRICOHブランドのデジタルカメラは耐振動・防水のへヴィデューティWGシリーズと業務用防水機のG800しか残っておらず、「ズーム付きのコンパクトデジカメ」という一番「普通」のモデルがなくなった格好。

 

まぁこのあたりは各社一番「量」が出るところで、ということは一番価格競争が激しいところ。また最近ではスマホのカメラ機能の性能向上が激しく、喰い合いで高く売るのが難しいクラスなので、経営資源の集中ということで撤退カテゴリーとなったのかもしれないが、マクロ撮影の分野では高い評価を得ていたため惜しいところ。

 

購入時点ですでに発売後1年半たっており、足が速いこの分野としてはほぼ在庫がなくなっていた。底値としては量販店では購入価の半値くらいで購入できていたが、最後はプレミアがついて新品は初値(約4万)以上まで高騰していた。

ソフトケースや保護フィルムも含んだフルセット
ソフトケースや保護フィルムも含んだフルセット

 

そこで付属品完備でさらにオプション(ソフトケースと液晶保護フィルム)付き、まだ購入店保証も残っていた中古をヤフオクでみつけたので落とした。以来cybercatのレビュー写真は基本コレ(今回の本体写真は「自分で自分は撮れない」のでiPhoneだが)。

フラッシュは飛び出ないので使うときには持ち方注意
フラッシュは飛び出ないので使うときには持ち方注意

 

元々電源スイッチの部分はややスレていたが他のところもはげてきた..この部分の耐久性は低い
元々電源スイッチの部分はややスレていたが他のところもはげてきた..この天板?の耐久性は低い

 

タッチパネルでないのは時代を考えてもやや訴求性に乏しいが、ボディ裏にあるシャッターボタンとは別の動画録画用ボタンとジョイスティック形状の操作性は良く、ストレスはない。

このジョイスティックのせいで結構操作が楽
このジョイスティックのせいで結構操作が楽

 

落ち着いたやや暗めの画質で、室内撮影ではほとんどガンマ値明るめ補正をかける必要があるという点がチョイいまいちだが、屋外撮影では隅々までピンが来て美しい。

屋外で細かい絵柄を撮ってみた
屋外で細かい絵柄を撮ってみた

 

少し明るめ補正したが黒シボに黒光沢の文字もはっきり
少し明るめ補正したが黒シボに黒光沢の文字もはっきり

 

で、マクロ。これは素晴らしい。iPhone5の裏のIDのようにダークグレー地に光沢黒文字といった読み取りづらいのもばっちり。

あの細かい文字もはっきり読める
あの細かい文字もはっきり読める

 

実はこれ、ここまで寄ってる。これ以上寄るともはや照明に苦労する感じ。

照明をする隙間がないほど「寄れる」
照明をする隙間がないほど「寄れる」

 

現在手元に前任のFH5がないので直接比較できないため、そのレビュー

コメント欄で撮ったのと同じイヤホンを撮影してみた。文字の部分の浮き上がりどころか、六角にへこんだ造作の円形の掘り込みやバリの具合まで撮れる

このマクロの表現力は素晴らしい...
このマクロの表現力は素晴らしい...

 

さすがに発売後4年近く経つと、フィルタやズーム機能ではこれを凌駕するコンデジも多いが、マクロ撮影には今でも最強コンデジの一つ。当面「レビュー用スペシャル」の位置は安泰?

当面レビューはコレで。
当面レビューはコレでw

 

【仕様】

●カメラ部有効画素数:約1000万画素
●撮像素子:1/2.3型CMOS (総画素数 約1060万画素)
●レンズ
・焦点距離:f=4.9~52.5mm(焦点距離の35mm換算値で28~300mm。ステップズーム設定時、28mm,35mm,50mm,85mm,105mm,135mm,200mm,300mmの8段階に固定可能)
・F値:撮影F3.5(広角)~F5.6(望遠)
・撮影距離範囲/
 通常撮影:約30cm~∞(広角)、約1.5m~∞(望遠)(レンズ先端から)
 マクロ撮影:約1cm~∞(広角)、約28cm~∞(望遠)、約1cm~∞(ズームマクロ) (レンズ先端から)
・レンズ構成:7群10枚(非球面レンズ5面4枚)
●ズーム倍率
・光学ズーム:10.7倍(焦点距離の35mm換算値で28~300mm)、
・超解像ズーム:2.0倍 光学ズーム併用 最大21.4倍(600mm相当)、
・デジタルズーム:4.8倍 光学ズーム、超解像ズーム併用 最大103倍(2880mm相当)、
・オートリサイズズーム:5.7倍、光学ズーム併用 最大61.0倍(1710mm相当)
●フォーカスモード
マルチAF/スポットAF/顔優先マルチAF(コントラストAF方式、AF補助光あり)、被写体追尾AF/マルチターゲットAF(コントラストAF方式)、マニュアルフォーカス/スナップ/∞(固定ピント方式)
●ブレ補正機能
イメージセンサーシフト方式ブレ補正機能
●シャッタースピード
・静止画:8秒、4秒、2秒、1~1/2000秒
・動画:1/30~1/2000秒
●連写
・連写速度:約5コマ/秒(10M、4:3F撮影時、12枚以降の連写速度は約3コマ/秒)
・連写可能枚数:999枚
●露出制御
・測光モード:マルチ(256分割)/中央重点測光/スポット測光  
・露出制御モード:プログラムAE/絞り優先AE/シャッタースピード優先AE
・露出補正:マニュアル補正(-2.0~+2.0EV 1/3EVステップ)、オートブラケット機能(-0.5EV、±0、+0.5EV)
●ISO感度(標準出力感度)
AUTO/ISO100/ISO200/ISO400/ISO800/ISO1600/ISO3200
●ホワイトバランスモード
オート/マルチパターンAUTO/屋外/曇天/白熱灯1/白熱灯2/蛍光灯/手動設定、ホワイトバランスブラケット機能
●フラッシュ
・フラッシュモード:AUTO /赤目軽減/強制発光/スローシンクロ/発光禁止
・調光範囲:約20cm~4.0m(広角)  約28cm~3.0m(望遠) (ISO AUTO/ISO AUTO 上限設定1600、レンズ先端から)
・調光補正:±2.0EV 1/3EVステップ
●画像モニター
3.0型 透過型液晶 約123万ドット
●撮影モード
・ 静止画撮影:オート撮影モード/マイセッティングモード/絞り/シャッタースピード優先モード/連写モード/クリエイティブ撮影モード(ダイナミックレン ジダブルショット/ミニチュアライズ/ブリーチバイパス/ハイコントラスト白黒/ソフトフォーカス/クロスプロセス/トイカメラ)/シーンモード(ポート レート/遠景/マナー/夜景ポートレート/夜景マルチショット/打ち上げ花火/料理/スポーツ/ペット/ゴルフ連写/ズームマクロ/斜め補正/文字)/ シーンオートモード
・動画撮影:動画/スナップ動画
●画質モード
F(Fine)/N(Normal)
●記録画素数
・ 静止画/マルチピクチャー:3648 x 2736、3648 x 2432、2736 x 2736、3648 x 2048、2592 x 1944、2048 x 1536、1728 x 1296(マルチピクチャーのみ)、1280 x 960、640 x 480
・文字:3648 x 2736、2048 x 1536
・動画:1280 x 720、640 x 480
●記録媒体
SDメモリーカード、SDHCメモリーカード(32GBまで)、内蔵メモリー(約40MB)、Eye-Fiカード(X2シリーズ)使用可能
●画像ファイル形式
・静止画:JPEG(Exif ver.2.3)
・マルチピクチャー:CIPA DC-007-2009 マルチピクチャフォーマット
・動画:AVI(Open DML Motion JPEGフォーマット準拠)
・圧縮方式:JPEGベースライン方式準拠(静止画、動画)
●その他主要撮影機能
・静止画、マルチピクチャー、文字:連写、セルフタイマー(作動時間:約10秒/約2秒/カスタムセルフ)、インターバルタイマー(撮影間隔:5秒~1時間、5秒単位)、カラーブラケット、フォーカスブラケット
・動画:光学ズーム対応、ステレオ音声、分割撮影(最大10箇所)
・表示:AE/AFターゲット移動、ヒストグラム表示、グリッドガイド表示、ズームアシスト表示、電子水準器
●その他主要再生機能
・静止画、マルチピクチャー、文字:一覧表示、拡大表示(拡大倍率最大16倍)、画像サイズ変更、レベル補正、ホワイトバランス補正、斜め補正、トリミング、画像
クリップ(再生順の指定可能)、スライドショー、DPOF設定
・動画:動画分割、画像クリップ(再生順の指定可能)
●外部インターフェース
USB・AV OUT 兼用端子:USB2.0(High-Speed USB)、マスストレージ対応/HDMIマイクロ出力端子:Type D
NTSC、PAL切り替え
●電源
リチャージャブルバッテリー(DB-100)x1、ACアダプター(AC-5bオプション)
●電池寿命
CIPA規格準拠 DB-100使用時 : 約260枚([スリープ]が[OFF]のとき)
●外径寸法
103.9mm(幅)x58.9mm(高さ)x 28.5mm(奥行き) (最薄部23.1mm(奥行き))
●質量
約201g(付属電池およびSDメモリーカードを含む) 約180g(本体のみ)
●使用温度範囲
0°C~40°C

更新: 2015/09/27
画質

超絶接写が命

つか他の使い方はあまり極めていない。レビュー用スペシャル

  • 購入金額

    29,800円

  • 購入日

    2013年06月26日

  • 購入場所

    ヤフオク!

28人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • cybercatさん

    2015/09/30

    マクロはさすがですよね。コンデジでコレですから。
  • とっぷりんさん

    2015/09/30

    ムーブカスタムでしょうか?
    EF-VEエンジン搭載のエンジンルームを久しぶりに拝見しました。
    綺麗ですね!
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