以前、iRiverのAK100を使っていました。別サイトの体験モニターとしてレビューを書いて、そのまま頂いたものだったのですが、弟が気に入ってしまったので別に買っていたイヤホンごとそれを弟に売って、代わりに買ったのがこのNW-F806。

まあぶっちゃけそれまで音質ってこだわったことがなかったのですが、「耳が肥えるかな？」って動機でそのモニターに応募した甲斐もあってか耳が少し肥えてしまいました。すでにFLACの音源も買っていたし、スマホもタブレットも持ってなかったので、どれも中途半端ながらも色々と満たせるこれを買うことに。

ってことで、これがいかに中途半端かをレビューしたいと思います。

なおクマ氏、すでにウォークマンをクマ化した模様ʕ￫ᴥ￩ʔ

! クマの中途半端レビューʕ•ᴥ•ʔ

中途半端ポイント１：FLAC対応（※高音質とは言っていない）

この子、一応FLACが再生できます。ただ、あくまで再生できるだけです。ハイレゾではありません。音質は最高で【24bit/48kHz】です。ただ、少し肥えた程度のクマミミでは十分すぎるほど高音質。少なくともAK100よりも前に使っていたCreativeのZEN Mosaicよりは数倍ましでした。あれ、音割れとかしてたんよね……。

音マニアにはゴミ性能、でも素人にとってはハイレゾへの階段を上るための第一歩的な中途半端さ！入門編としては最適な気がします。

中途半端ポイント２：イヤホンは高性能（※ハイレゾ対応とは言っていない）

• 形式：密閉ダイナミック型
• ドライバーユニット：13.5mm
• 最大入力：30mW
• インピーダンス：16Ω
• 音圧感度：105dB/mW
• 再生周波数帯域：50-20,000Hz
• コード：約60cm（延長コード約50cm）
• 質量：約16g（延長コード含まず）

こんな性能。イヤホンはノイズキャンセリング対応の高性能なイヤホンです。以前深夜バスで東京に行ったときに、この機能はとてつもなく役立ちました。イヤーパッドの密封性もかなりいい感じで、静かになるというより周囲が気にならなくなります。

ただし、再生可能な周波数帯域は20,000Hzまでなので、ハイレゾ音源の再生を聞くのには向いていません。FLAC対応だけどホンモノのFLACは聞けない！中途半端！

中途半端ポイント３：Android端末で無線LANも使える（※ただしSIMスロットなし）

通信は無線LANで行います。また、Android端末なので、Google Playからアプリケーションを落として使うこともできます。

自分は内蔵されているx-アプリが嫌いなので、音楽再生に定評のあるGoneMAD Music Player（GMMP）を購入して使っています。音質が上がるという噂もありますが、他では聞いていないので比較はちょっとできません……が、ファイルのドラッグアンドドロップでいけるので楽に管理できます。Android対応だとこういうことができるので良いですね。

ただし、SIMスロットがありません。つまり、固有の端末番号がありません。そのため、SIMで認証しているいくつかのアプリがインストールすらできません。銀行管理系やオークション系は全滅です。もっとも、この問題はNexus7でフリーSIMを使っても解決しませんでしたけどね……ちゃんとしたキャリアのSIMを使わないとだめそうです。

また、Android端末なためバッテリーのもちが悪いのも気になります。そんなにバリバリに使わないので普段は電源落として収納しているのですが、うっかりスタンバイ状態のままにしてしまうと次使う時にはほぼ確実に電源０状態。

中途半端を通り越すことが１つ

ただ、これだけじゃありません。「充電減ってきたから、電源切って充電しとこー」と思って電源を切ることが多いと思います。

電源を切る

⇒収納ケースの中に入れる

⇒充電ケーブルを挿す

⇒朝まで充電

⇒ケーブル外してカバンに

こういう動きをする人、わりといると思います。これをすると何がおこるか。この端末、充電中に電源を切っても、充電ケーブルを挿すと勝手に再起動してくるのです！しかも勝手に再起動してくるからともう一度電源を落としても、また電源を勝手に入れてしまう！これは中途半端を通り越してもはや最悪な機能。

電源を切ってカバンに入れてたはずなのに、充電をしたせいで勝手に起動したあげくスタンバイモードになってしまい、そのままバッテリーを消費して結局からっぽになるとか最低すぎる。音楽再生専用端末なら上手にスタンバイするのに、この子は一応はAndroidだから……恐ろしい子！

ケースに入れてたら起動したかどうか気づかないし、裏返してても気付かないし、表にしててもスタンバイじゃ何も表示しないから1回電源ボタン押さないとスタンバイになってるかどうかもわからないし！充電ケーブルを挿しただけで起動する機能だけはほんとになんとかしてほしいです。ってかこれ、Androidの機能ってことなのかしら。迷惑このうえない。ただでさえバッテリー持たないのに。

! まとめ

機能がどれもこれも中途半端な感じです。とはいえ発売当時は「いいとこ全部どり！」みたいな端末として売りに出されていたみたいですし、実際MP3を聞く分には十分高音質で良いです。まあ変に時代を先取りしすぎた結果、ガラパゴス的に時代に取り残されたって感じなんでしょうな。文明の過渡期にはよくある現象……ʕ￫ᴥ￩ʔ

というわけで、これらの点に妥協できる人にとっては、いい具合に中途半端なんじゃないでしょうかね。新品～ほぼ新品のものならオークションで1.6万円しない程度で売られているので、flacなんて聞かないよ！上手にMP3再生できればいいよ！って方には特にお勧めしますʕ•ᴥ•ʔｂ