佐野元春。1980年代から活躍するシンガーソングライター。ジャンル的にはロックンロールとかロカビリーのようなやや古きよきアメリカ的な音楽をベースとしながら、ニューウエイヴ、パンク、ラップとさまざまな音楽を取り入れ、日本に紹介してきたアーティスト。その機関銃のような早口と歯切れの良い発音で世の中をあっといわせた「アンジェリーナ」
でデビューし、ポップ色を増し音が分厚い3rdアルバム“SOMEDAY”でオリコンチャートシングルまで登る。その後NY色を入れてソリッド化した“VISITORS”やUKムーブメントを取り入れた“Café Bohemia”へと発展していくが、所謂初期三部作と呼ばれるうちの2枚目、つまり2nd。
ただ、cybercat的には大瀧詠一/吉野金次ラインのナイアガラサウンド明確な“SOMEDAY”は他の2作と異なり、元春の「初期」というと1stと本作。音楽的にはナイアガラ系の音響処理ではなく、もっとバンド風。曲作りもややレトロな感じのモノが多いが、詩人佐野元春の本領が発揮されたような切々としたナンバーも見られるこの最初の2枚が特に好きだ。
「ガラスのジェネレーション」。オンビートのスネアが、そして意外に音量が大きいベースが歯切れよいリズムを形作っている。♪ガラスのジェネレーション/さよならレーボリューション♪、♪恋をしようぜ/Baby/きれいな恋を/Maybe♪と尾韻を踏んだ歌詞が英詩的でポップ。2ndシングル。
「悲しきRADIO」。「アンジェリーナ」の路線を継ぐ、ハイスピードで飛ばすバックに機関銃のようなヴォーカル。西本明のピアノが印象的な前のめりナンバー。伊藤銀次との共作となるこの曲は、岸卓巳の乾いたチョーキングの音が印象的だ。
アルバムタイトル曲の「HEART BEAT(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド)」は7分超の大曲。ストリングスアンサンブルで導入され、アコースティックなバックに半歌半朗読(つぶやき?)のような風情で元春が歌う。途中でリズムインした後は壮大なバラードに。♪ゆるやかに続く/このハイウェーの果てで/ ビブラートする朝日も今は/彼女の吐息の中/小さなカサノバ/ひとりで/そっと起きあがって/彼女の夢を/いつまでも/ながめていたあと/訳もなく/にじんでくる/涙をぬぐい/車のエンジン・キーに/ゆっくり/手をのばしたのさ♪「吐息の中」..「夢を眺める」....詩人元春全開!
♪つまらない大人にはなりたくない♪と歌った彼はその通り、イカしたオヤジになったけれど、それを聴いてたオレたちはどうなんだろう..?過ぎた青春を思い出す作品です。
【収録曲】
1. ガラスのジェネレーション
2. NIGHT LIFE
3. バルセロナの夜
4. IT'S ALRIGHT
5. 彼女
6. 悲しきRADIO
7. GOOD VIBRATION
8. 君をさがしている(朝が来るまで)
9. INTERLUDE
10. HEART BEAT(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド)
「ガラスのジェネレーション」
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購入金額
2,520円
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購入日
2005年頃
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購入場所
supatinさん
2015/04/13
(*・ω・)*_ _)ペコリ
元春サウンドでバッチリ目が覚めました
引っ込み思案なヲタのくせにLive(コンサート?)
だけは何度も足を運びました。
車のドアに肘を掛けて口ずさみながらルーズに流す
そんな気分のナンバーが多かったように記憶しています。
(*´ω`*)
cybercatさん
2015/04/13
>だけは何度も足を運びました。
わぉ!イイデスネー。
元春は高校の先輩が「アンジェリーナ」をカバーしていて識ったんですが、その後もいい曲は多いものの、この最初期の2枚はやはり特別ですね。
>車のドアに肘を掛けて口ずさみながらルーズに流す
その車はオールディーズなアメ車だったりね(オープンカーだとベスト)。
そんな「古き良きアメリカ」への憧憬が感じられて、何とも胸キュン←死語 でした。
supatinさん
2015/04/13
アメ車じゃないんですが昔親しい知人がベック550スパイダー(ポルシェのレプリカ)
を持っていて時々運転させてもらったり(口ずさみながらw)
シャシー足回りは旧ビートルでエンジンだけはミッドマウント
でも軽いから良く走るし良く曲がるです。
楽しかった頃を思い出して胸キュンキュン(死後)ですw
(*´ω`*)
cybercatさん
2015/04/13
わお!!
でもそういう雰囲気の曲たちですよね。