PRISM。ギタリスト和田アキラを中心とするインストルメンタルグループ(一部ヴォーカル入りの曲もある)。現在ではギター+ベース+ドラムスの3ピースでプログレ系インスト~トリオを核とした即興性の高い演奏をするバンドとして、いわゆる「ジャパニーズフュージョン」グループとは一線を画している彼らだが、デビュー当初はそこまで異彩を放っていたわけではなかった。
そんな彼らのデビューアルバムがこれ。このときのメンバーは和田に加えて、ヴォーカルも取り中期までバンドのカラーを担っていたベーシスト渡辺建、後にTHE SQUAREに参加するキーボーディスト久米大作、もう一人のキーボーディストに伊藤"CORKY"幸毅、デビュー前のCASIOPEAにいたドラマー鈴木"RIKA"徹に、もう一人ギタリストとして元四人囃子の森園勝敏が加わる、ツインギター、ツインキーボードにベース+ドラムスという大所帯。実は森園はプロデューサー判断で後から加わったため、全曲には参加しておらず、5人構成の曲とフルメンバーの曲が入り混じった状態。
どちらかと言うと森園が加わった曲の方がわかりやすく、5人構成の方が後のPRISMへ続く変t...特徴ある路線w
「MORNING LIGHT」。アルバム一曲目にはキャッチーでさわやか系なPRISMの代表曲。でもこの曲が1stアルバムの1曲目にあるために「代表曲」とされ、中期以降から遡ったファンは面食らう。ギターは複数本聴こえるが意外にも森園は参加していない。あまり歪んでいない音のギターとエレピを中心としたナチュラルな音だが、エンディングのギターソロの打って変わった歪んだブルージィなラインと、ベースの饒舌なフレーズが当時多かった他のクロスオーバー系バンドとは明らかに違う。
和田と森園の泣きのツインギターに“UNIDENTIFIED LADY”と名が伏せられた女声ヴォーカルがエロい「LOVE ME」。伊藤のオルガンが久米のエレピと絡んで切ない。斉藤ノヴのパーカッションが盛り上げる後半のギタープレイがアツイ!
これも森園抜きの「VIKING Ⅱ」。和田のギターと「シンセサイザー」と判る音のキーボードのツインでメロディがとられるハイスピードシャッフル。途中の久米のエレピソロのぶっ飛び方、ヘヴィな音の和田の速弾きソロ、時折挟まれる6連符のハイハット、チョッパーレスで攻める渡辺と、後のPRISMのカラーが強い曲。12小節以上の変態リズムの全楽器フルユニゾンが聴きどころ!
製作側の方向性か、かなりポップな面、ライトな面があり、後のブリティッシュロック系~プログレ系から遡るとアレ?←cybercatもそのクチ
でも「PRISM」という先入観をはずして聴くと....でもやっぱりごった煮w
バンドが、「自分たちのできることは何か」「自分たちがやりたいことは何か」を探っている形の作品です。【収録曲】
1. MORNING LIGHT
2. CYCLING
3. DANCING MOON
4. LOVE ME
5. VIKING Ⅱ
6. TORNADO
7. PRISM
iTunes該当アルバムページ
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購入金額
2,800円
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購入日
1991年頃
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購入場所
北のラブリエさん
2013/10/02
私の好みだと中期以降がかなりハマりそう。
探してみます。
cybercatさん
2013/10/02
>ふむう、美味しそうですね( ̄▽ ̄)
>私の好みだと中期以降がかなりハマりそう。
彼等は時代によってかなり風合いが異なりますので、試聴してからの購入をオススメします。