真空管に6418を2本、オペアンプにNJM4580MD×2を使用したハイブリッドタイプ。
電源は、006Pタイプの9V電池を2本使用する。
同価格帯には、FIIO E12 Mont blancや、同じ6418真空管を使用したEKのTU-HP01があるが、それらは何回試聴しても買う気にならなかったのに、AXELは、一度聴いて気に入り、購入してしまった。
購入後は鳴らし続けて約100時間が経過した。
電池は、最初から充電式のニッケル水素電池(TOSHIBA IMPULSE 006P 8.4V 200mAh)を使用している。連続での使用可能時間は、実測で13時間程度だが、2個の電池は、均等に減らない。
フロントパネルにLEDが2個ついており、どちらの電池が無くなったかは、それで識別ができる。
iPod Classic 160GBにつないで聴いている。DOCKコネクタ経由でつないだ場合、iPodからの出力がmaxで固定なため、インピーダンスの低いイヤホンをつなぐとAXELのボリュームが回せない。
ところが、ボリュームが9時よりも下では、低音の下の方がばっさり抜け落ちる。
そこで、イヤホンジャックからラインアウトして入力し、AXEL側のボリュームを12時くらいまで上げられるようにiPodのボリュームを調節すると非常に具合が良くなる。
無音時のノイズは全く感じない。これは優秀。一方、ジャックを差し込んだ時の振動で、ヒヨヨヨ~んという真空管特有のマイクロフォニックノイズが発生するが、5~10秒程度で消える。このノイズは。慣れればそれも味と言う程度。普段はケースに入れてベルトで腰につけているが、歩行時にマイクロフォニックノイズを感じたことはない。AXELのケースを開けると、いくつかマイクロフォニックノイズ対策が取られていることが分かり、これが十分に効果を上げているようだ。
音質は、低中高音のどこかが強調されている感じはない。強いて言えば、中音部が若干強いかもしれない。
全体として分類するなら、暖色系とかウォームとか言われるのだろうが、中低音にその傾向が強く、高音部は決して暖色とは言えない。かといって、分離が良くエッジを感じるようなクールな音でもない。
程よく角のない中間的な高音と温かみを感じる中低音の組み合わせになっていて、ほんのり温かいが緩くはない。
AXELで非常に気に入ったのは、音の広がり方に特長があること。カナル型のイヤホンで聴いていても、音が外側に向かって広がっていくような感覚がある。音場自体は、多少広いかくらいにしか感じないが、広がり方が違うせいか、聴いていて非常に解放感があり、見晴らしが良い。
また、音に余韻があり、つながりが密に聞こえる。ずっと聴いていて気持ちがいい。
当然、開放型のヘッドホンをつなぐと、さらに気持ちよくなる。
iOS7にアップデートしたiPhone4からCCKを介してxDuoo XD-01にデジタル出力し、そのラインアウトジャックからつなぐと、上記の特長を残したまま音の分離が良くなり解像度が上がる。体感的には、非常にクリアになったように感じる。持ち運べるなら、これ一択になりそうなレベル。惜しむらくは、3段重ねになってしまうので、私の「ポータブル」の許容範囲から外れてしまうこと。
気になる点はいくつかある。
・電池の出し入れが面倒 筐体を開けるのにドライバーが必要で、かつ使われているネジが非常に小さい。また006P電池のスナップに慣れていないと力の入れ加減が分からない。特に斜めに押し入れるのにコツが要る。
・スイッチを入れる時のポップアップノイズが強烈 これは二度と聴きたくないレベル
・街中で電波のノイズを拾いやすい 当然回線接続されたiPhoneと重ねて使うのも無理
外観やその他に価格なりのもの足りなさもあるが、音だけは価格を超えている。私の常用アンプローテーションの一角を確実に占めるだろう。
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購入金額
19,800円
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購入日
2013年10月31日
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購入場所
アンディクスオーディオ
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