公式にはDSPの仕様などは明らかになっておらず、コントローラー上には「MAYA」と書かれたシールが貼られていてチップ名を見せないようになっています。このシールを剥がしてみても、チップの型番は印刷されていないという徹底ぶりで入手当時には驚かされたものです。
一応当時の公式情報では、20bit D/Aコンバーター・18bit A/Dコンバーター採用、対応サンプリング周波数32/44.1/48KHzという辺りは明らかになっています。
2000年頃に発売されている製品だけに、当初はWindows 9x/Me系のみのサポートでした。後にWindows 2000/XPの対応ドライバーがリリースされていて、私自身もWindows XP環境で試聴しました。
音質的にはパワー感を重視したタイプで、全域にわたって硬質で低域方向はかなり力強く出てきます。ただ、超低域や高域方向の伸びはなく、狭いレンジの中を充実させたという傾向のものです。空間表現力はさほどなく、二次元的な狭い空間が形成されます。しなやかさや透明感という要素は期待出来ず、とにかくパワーで押し切るタイプという印象でした。もっとも、この後の世代のEGOSYS/ESI/Audiotrak製品も本質的にはこの傾向は変わっておらず、どちらかというとこのメーカーが持つ個性というべきなのかもしれませんが。
ASIO2.0対応で、レイテンシ最小値6msなどという辺りはオーディオインターフェースらしいところなのですが、音質的には少し高めのサウンドカードと考えておいた方が良い水準のものです。
当時としては十分に高いコストパフォーマンスを持った製品だったのですが、現代的な水準に達しているとは言い難い製品です。私自身も入手後試聴以外には使っておらず、個人的な印象では以前掲載したemagic Audiowerk2の方がずっと好印象です。
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購入金額
4,980円
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購入日
不明
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購入場所
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