レビューメディア「ジグソー」

AsRockデビュー!


変わり種のマザーが多いメーカーとして一時期名を馳せていたAsRockですが、最近では、極めて正統派のマザーボードが発売されています。
今回初めてAsRockのマザーボードを使ってみることにしました。

今回は、micro ATXフォームファクターで、しっかりした電源構成で、Display Port搭載したマザーボードということで、選択しました。
また、私が知る限り、現時点(2013/08/02)で、Z87 Express C2リビジョン(USB 3.0のバグフィックス版)を搭載したマザーボードはこれだけだと思います。パッケージに、これ見よがしに、C2リビジョンのシールが貼られています。
パッケージ表
パッケージ表

パッケージ裏
パッケージ裏

HDMI Inというちょっと変わった機能があることにも興味はありますが、私が使用してるモニター(DELL U2711)のHDMI入力は、Full HD解像度までした対応していません。マザーボード自体は、HDMIでも4K対応で、モニターもWQHD(2,560x1,440pixel)対応でも、HDMI入力が非対応で、Full HD(1,920x1,080pixel)までしか表示できなので、結局、HDMIではなく、DisplayPortでの接続になってしまいます。
今回購入したのマザーボードの不満点は、Z87 ExpressのSATAポート以外のサードパーティー製SATAポートが登載されていないことと、PS2ポートが搭載されていることです。
もう1台のZ87 Express搭載マザーボード、GIGABYTE GA-Z87X-UD5HにもPS2ポートが登載されていて、それが原因かはわかりませんが、POST画面中に、USB切替機経由で接続したUSBキーボードの入力を受け付けない現象があり、BIOS画面を起動するためには、USB切替機経由ではなく、PC本体のUSBポートにダイレクトにUSBキーボードを刺さなければならず、不便な思いをしています。
幸い、BIOS画面起動時だけなので、利用頻度も少ないため、我慢して使っています。
PS/2ポートのない、ASUSTeKのマザーボード3種では、問題なく使えていただけに残念です。
そんな訳で、今回のマザーボードにもPS/2ポートが付いているので不安でしたが、結果、USB切替機に接続したUSBキーボードとマウスでBIOS設定に入ることができました。GIGABYTEだけの仕様のようです。

上位モデルの、EATXマザーボード、Z87 OC Formulaのような、絶縁保護コーティングはマザーボードに施されていませんが、ドライアイスや液体窒素を使ったオーバークロックを行う予定もないため問題ありません。
オーバークロックに関する機能は、電源周りを含め私の技量の無さを十分カバーしてくれると思います。




まず、マザーボードの機能ですが、一般的なZ87 Express搭載マザーボードと、大差はありません。
PCI Express は、3.0 x16が2つ。Z87 Express Chipsetなので、当然2つ同時使用では、x8の速度になってしまいます。
PCI Express X1が1つ。プライマリー PCI Express x16の直ぐ横なので、2スロット占有するビデオカードを刺すと、使えなくなります。
PCI Express x4が1つ。セカンダリー PCI Express x16の直ぐ横なので、2スロット占有するビデオカードを刺して、SLI接続を行うと、使えなくなります。
今回、このPCI Express x4には、ASUSTeK RAIDR Expressという SSDを刺しますので、このシステムでは、GPUのSLIはできないことになります。

今回は、暫くは、外付けGPUなしで、使ってみようと思います。
第一の理由は、CPU内蔵GPU HD4600を使った、Intel Quick Sync Videoの高速エンコードです。
前回の、Core i7 4770KのPremium Reviewで試したのですが、nVIDIA GeForce TITANを使ったエンコードより高速にエンコードすることができました。
2passエンコードが必要な場合は、Core i7 3970Xで行えばよいので、普段は、Intel Quick Sync Videoで、高速エンコードを行うために、HD4600を使おうと考えています。
第4世代Core i7 4770Kに搭載されたGPU インテル HDグラフィックス HD4600は、第3世代の HD4000に比較して、Open GL関連では、ほぼ倍のパフォーマンスがあったので、Adobe Photoshop CCや、Premiere CCでも、そこそこ使えるのではないかという思いもあり、最初は外付けGPUを付けるのは止めにします。
第2の理由は、今は夏だから!
普段使いのPCなので、暑い間は熱源は極力減らそうと思います。
PCを組んだ当初は、折角のOC Formulaなので、オーバークロックの設定でベンチマークを回しますが、静音(熱の発生を抑えて、ファンの回転数を下げたい)のためにも、暑い間は、オーバークロックは止めてデフォルトの設定で使います。

マザーボードに話を戻しますが、このマザーボードには、ハーフハイトのmini PCI Expressポートと、フルハイト対応のmSATA/mini PCI Expressポートが付いています。

Z87 ExpressのSATA 6ポートのうち、1つのポートとシェアされているので、このポートを使うと、6ポートあるSATAポートの一つを殺すことになります。
余っている、mSATA SSDを繋いで、インテル ラピッド ストレージテクノロジーで、HDDのキャッシュにするもよし、Wi-Fi/Bluetoorhコンボカードを挿すもよし、結構使えるのではないかと思います。
今回は、Z87 ExpressのSATA3ポートは、HDD4基と光学ドライブ1基なので、このmSATA/mini PCI ExpressとシェアされるSATAポートは空けておいて、いつでもこのmSATA/mini PCI Expressポートを使えるようにセットしたいと思います。
mSATA SSDや、Wi-Fi/Bluetoothカード,WiFiカードなど、現在使ってないものを持っていますが、先ずは何も挿さずにスタートです。
また、バックパネルについているeSATAポートも、別のZ87 ExoressのSATA3ポートとシェアされています。1m以内の、eSATAケーブルを使えば、SATA3ポートとして動作すると、マニュアルに記載されています。
外付けHDD(固定用)は、持っていないので、私には不要です。
ポータブルHDD/SSD(2.5inch)であれば、USB 3.0での接続なので、このポートは使わず、SATAポートにHDDを繋ぎます。
その他に、驚いたのが、付属品にサーマルグリスが入っていたことです。
CPUやCPUクーラーに付属しているのは理解できますが、オーバークロックをするなら、このグリスを使え!
ということだと思います。
スペックを調べてみると、8.5W/mKで、メタルフリーと記載されていますので、予備として機会があれば使ってみようと思います。
また、OCスタンドという名称で、マザーボードの固定用ねじ穴に刺す、プラスティック製の短い脚が10本入っていました。
俗にいう、まな板が無くても、この脚を付けると、マザーボード裏面の金属面が、設置する机等にコンタクトすることなく置いておけるので、極冷等で使ってね!みたいな感じだと思います。
へたな金属製まな板よりは、CPUソケットの背面にも簡単にアクセスできるので、極冷には向いているかもしれません。(外付けグラボは固定できないので注意が必要)

あと、開封した時に思ったのですが、このマザーボードは、ウレタンの緩衝剤にタイロックで固定されて梱包されています。更に、帯電防止用ビニール袋に入って、箱に入っているので、大事に扱われているようで、とても好感が持てました。
しかし、付属品は、まとまった袋に入っている訳でもなく、段ボールで仕切られた別のスペースに入っている訳でもなく、付属品全て(フレキシブル SLI ブリッジコネクタケーブルx1,マニュアル類x3,サポートディスクx1,I/Oシールドパネルx1,SATAフラットケーブル2本組x2,OC スタンドx10,GELID GC-Extreme サーマルグリスx1,WiFi モジュール用ねじx1,mSATA用ねじx1)がマザーボードの袋の上にバラバラと入っているのには驚きました。
ケルヒャー製高圧スチームクリーナー以来の驚きでした。日本人には馴染めない文化だと思います。

今回組んだシステムは、
(写真は、TITANをセットしたものですが、実運用では使っていません)
(写真は、TITANをセットしたものですが、実運用では使っていません)

CPU Intel Core i7 4770K
Mother Board AsRock Z87M OC Formuka
Memory G.Skill DDR3-2400 8GBx4
System Drive ASUSTeK RAIDR Express 120GBx2 PCI Express SSD
Capture Drive HGST 4TBx2(RAID-0) HDD
Data Drive HGST 2TBx2(RAID-0) HDD
Optical Drive Pioneer BDXL対応 BD Drive
Power Supply SilverStone 80 plus Silver 850W
Case Fractal Design micro ATX Case

次に、BIOS関連ですが、UEFIになって、各社独自のUIになってきたので、私のように、ASUS,GIGABYTE,ASRockと御三家のマザーボードを全部使っていると、各社の設定方法が異なるため、ちょっと戸惑います。
Main
Main

このページは、表示される内容は、どこも変わりません、搭載されているCPUとメモリの情報です。
OC Tweaker
OC Tweaker

OC Tweakerというタイトルのこのページが、いかにもOCを意識した設定画面です。
NickShih's Profileというオーバークロッカーの設定があらかじめプリセットされています。
NickShih's Profile
NickShih's Profile

設定リストを見ると、LN2(Liquid nitrogen:液体窒素)のオンパレード
唯一、空冷 Super Pi 32M Preset位しか使えそうにありません。
液体窒素でオーバークロックする場合は、ハードウェアを壊すリスクも高くなるので、液体窒素でのオーバークロックを初めてする場合には参考になる設定値だと思いますが、私には無関係です。
というか、こんなリストを見せられると、マザーボードの選択を間違ったのではないかとも思えます。
System Browser
System Browser

このマザーボードのUEFI設定には、システムブラウザーという機能が搭載されています。
マザーボードの様々なスロットや端子に、マウスのカーソルを合わせると、そこに接続されているものの詳細が、画面下にテキスト表示されます。
上記のスクリーンショットは、PCI Express x4に挿した、ASUS RAIDR EXPRESSなのですが、SSDに搭載されているチップセットが表示されました。
CPUソケットやメモリスロットにマウスのカーソルを合わせると、CPUの詳細/メモリの詳細が表示されます。
System Browser
System Browser

SATAポートをクリックすると、SATAポートが拡大表示され、何か繋がっていれば、三角のアイコンが表示され、そこにマウスのカーソルを合わせると、その詳細が表示されます。
System Browser
System Browser

SATAポートに繋いだHDDも、型式やシリアル番号まで表示されます。
System Browser
System Browser

バックプレートも同様に表示されます。
USBに何が接続されているかまでわかるので、確認するにはもってこいの機能です。
こんな便利な機能は、わざわざUEFI設定からではなく、Windows上からアクセスできるととても便利だと思います。

OC関連の設定も詳細な設定ができそうなので、時間を見つけていろいろ触ってみたいと思います。



ベンチマーク等、パフォーマンスに関しては、CPUのレビューに掲載しようと思います。
  • 購入金額

    25,980円

  • 購入日

    2013年08月02日

  • 購入場所

    BUY MORE 秋葉原本店

25人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (2)

  • cybercatさん

    2013/08/15

    >SATAポートに繋いだHDDも、型式やシリアル番号まで表示されます。
    これ、地味に便利ですね。

    やっぱり次もASRock先生かナァ...
  • Picardさん

    2013/08/15

    cybercat さん コメントありがとうございます。

    RAID構成だと、普通は、”Intel RAID Drive"みたいな表示になって、実際につながっているHDDの内容が分からないのですが、これだとちゃんとわかりますし、どのポートにつながっているかもわかるので、HDD交換時に便利だと思います。
    HDDを何度もRMAに出しているとこんな機能が便利ですよね!

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