※本文はほぼ2013年4月の内容です。また、美星藍壁紙は付属しません。
変人な事がバレバレのネット上ではともかく、周囲・特に仕事関連ではパソコンやデジタル端末に詳しい人で通っている。でも携帯電話は従来型のS005。iOSはでっかいパソコンでしか触った事ないし、アンドロイドに至ってはまるで手付かず。人間ガラパゴスとはまさに私のこと。
しかしいい加減「小型タブレットを備品で置こうと思うけど使った事ない?」とか「携帯端末でも見やすいサイト作ってくれ」とか「スマートフォン買ったけどよくわからん、教えてくれ」とか「えーマジガラケーだけ?キモーイ!ガラケーだけが許されるのは50歳ry」とかなんか周囲の声がするので、とりあえず何かを買うことに。
…で、元々スマートフォンのように小さい端末は苦手だし、だからといって10インチタブレットは手持ちのネトブと同じサイズでかぶるし、その後釜として買うWindows機もきっと10インチクラスを維持するのでクラスが被るだろう(実際その後Surface Proを購入しているわけで)。狙うは7インチクラスのタブレット。
性能的には格安の「中華タブレット」で十分か?…と思ったが、それはそれで設定等を判っている人向けの感があるし、展示実物機を触るのも難しい。しかしNexus 7を買うほど予算に余裕はないし、人と同じものはつまらない(オイ
そこで見つけたのが自作PCでお世話になっているMSI製の7インチタブレット「ENJOY 71」。Google Play対応で、正式に日本語化されていて、MicorSDを使って容量の拡張もできる。何より青い本体が気に入った。小型機器は派手な色のが好きなんですよ。
という訳で店頭展示機をペタペタ触りまくって納得したのかそのままお買い上げ。店頭在庫ラス1だったよ。元々大した数入荷してないんだろうけど。ラスト1賞で美星藍とかついてこないですかね?
●本題
以下レビューっぽいことするんですが、私自身他のアンドロイドタブレットを使っていないので、相対的な評価ではなく印象というのはご了承下さい。
後ほど詳しく書くが、私が入手した個体は「日本語フォント導入版」。またシリアルナンバー71Y1301XXXXXX以降の後期型になる。
セット内容は解説書類にUSBケーブル2種、USB充電アダプタと必要なものは揃っている。また製品保護用のフィルムがそのままでもある程度使えるので、あう保護フィルムを購入するまで付けっぱなしでもいいだろう(私は実際2週間ほどそのまま使って、その後Nexus7用のフィルムをカットして貼った)。
展示機を触りたかった理由がタッチパネルの感度。私自身どうもタッチパネルの使い方が悪いのか軒並みタッチパネル端末に嫌われる傾向があった。
最近のタッチパネルが進化しているとはいえ実機を触って安心しないと買うに買えない。幸い周囲に展示してあった定番端末とタッチパネルの感度に差異は無かったのでOK。あとは慣れるだけだ。
また1024*600ピクセルのIPS液晶は小さいながら結構明るく視野角も広い。動画や画像を見るにはいい感じ。但し単色の画面を表示すると特定の箇所に色ムラがでる。ハズレ個体なのかもしれないが、少々キニナル。
背面は公式の写真を見るとハデなビビットブルーの金属部だが、実物はおとなしいネイビーブルーといった感じ。メーカーの写真とだいぶ色イメージが異なるので実物を確認するのが吉。いっそ派手なブルーだったら美星藍化してやろうとおもったのに。
また左右の明るい色の部分は滑り止め素材になっていて若干張り出している。もちろん持つ時のグリップになるわけだが、机にペタっと置いても安定するし、立てかけるようにしても大丈夫でこの滑り止め位置は素晴らしい。
公称299gとなっている重量だが、私の個体は300gを越えている。保護フィルム貼りっぱなしなのを考慮しても300gオーバーは言い訳できなさそう。
まあ軽い事には違いないし薄っぺらさはさすが。片手で長時間持っても許容範囲。やはりバッテリーは公称通りこの手のタブレットとしては短く、輝度を下げて使用しても6時間程度が目安。
OSは「Android 4.0 Ice Cream Sandwich」となっているが公式サイトからファームをダウンロードすることで「Android 4.1」へのアップグレードが可能。4.0で1ヶ月、4.1で1ヶ月ほど使用したが、特に重くなったとかは無く、むしろ4.0で一部のアプリが強制終了していた点が改善されたのでアップしてOKだろう。
但しアップデート作業で少々引っかかってしまったのでこれは後述。
CPUはDual Core AML8726-MX 1.5GHz となっており、クアッドコアが多い最近のアンドロイド端末の中では非力。但し動画再生関連は最適化されているのか、重たいフルHDのMP4動画なんかを突っ込んでもスムーズに再生できた。ネットブックだとカクカクになるのに!
ブラウジングや動画再生、電子書籍閲覧にはストレスを感じる事は無く、個人的には値段の割りにすげえなあと思ったのだが、他のAndoroid端末をほとんど触っていないのでなんともいえない。
USBは充電・機器接続兼用の1ポート。付属のケーブルを使えばUSBキーボードとかも使えるが、充電と排他になるので一時的にストレージを接続してのデータ移動とかが無難。
HDMIによる外部ディスプレイ出力も可能で、隣にはイヤフォン端子。また反対側にある2つの穴はスピーカーで、意外と音は悪くない。
特に机においてこのスピーカーの音が反響するようにすると(期待していなかったのもあるが)このサイズの端末としてはいい音だ。
そしてラバーグリップ部を外すとMicroSDカードスロットがこんにちわ。完全に内蔵される形になるので頻繁に抜き差しはできない分、普段は装着している事を気にしない内蔵ストレージとして扱える。使用中に誤って抜けたり、ぶつけて破損する心配オもない。
最大32GBまで対応しているので本体の8GBストレージは大した弱点とならない。USBケーブルをPCに繋げば普通にリムーバブルドライブとして認識されるので、挿したまま動画や音楽をポンポン放り込める。
カバーに見える青い透明窓はカメラ部分。このサイズと薄さで背面と画面側のデュアルカメラを搭載している。
一方Bluetooth非搭載というのが難点の一つ。充電ポートと排他のUSBにキーボードを繋ぐのは非現実的なので文字入力はタッチパネルに頼るしかないので、文字打ちには全く不向き。
試しにUSBキーボードを接続してみたが、Google日本語入力の予測変換に性能が追いついていないのか、タイピングで変換ラグが出てしまったので、もしBluetoothを搭載していてもあまり文字打ちには向かなかったと思われるが。
中華タブレット程安くはないし、主流機種程の性能は無いが、小型軽量で画面は見やすく、MicoroSDによる容量の拡張・データの入れ替えが可能。動画再生は十分OK…となれば、メディアプレーヤーや電子書籍用としての使い方に適した端末じゃないだろうか。
情報を「発信」するには全く向かないが「収集」する為なら程よいサイズの画面と、薄く軽量な本体を持っているので扱いやすい。Androidタブレットにどこまでの用途を求めるかによるだろうが、これで十分な場面も多いはずだ。
ただ安いとはいえ定番機種(Nexus7など)との価格差は少ないし、普通は定番機種を買った方が無難だろう。
●ファームウェア&Android4.1導入について
さて最後にファームアップと本体の微妙なバージョン違いについて。ぶっちゃけ購入時の4.0からアップされないだろうとあまり期待はしていなかったのだが、しっかりMSIさん4.1用アップデータを用意してくれました。
そもそもこの「ENJOY 71」、当初発売されたモデルは一部日本語フォントがおかしくなる中華タブレット寸前の代物だったらしく、2013年3月末に「モトヤフォント」インストール版が販売開始されている。
そして2013年6月現在公式サイトのアップデータは
シリアルナンバー 71Y1212000001 ~ 71Y1212002448 用
シリアルナンバー 71Y1301000001以降用
と判れており、何らかの仕様変更がされた模様。先述の日本語フォントインストールとの組み合わせは不明だが、私のものは71Y1301000001以降かつ日本語フォント導入済みの個体となる。
更にアップデータはそれぞれAndroid 4.0.4 と Android 4.1があるので4種類。
どれもアップデート方法は同一で、SDカードにファイルを展開しそのカードを装着、Android側からUpdateアプリを使用して再起動するだけ。
…が、何故か4.1にアップデートしたらSDカードが認識されなくなった。当てるアップデータを間違えてしまったのだろうか?いやあっている。出荷状態に戻すリセット操作してもだめ。ハードウェア的には認識されているようでPCに接続した際のUSBストレージとしては使える。
検索してみると、どうやら公開当初の古いアップデータだとその症状が出るらしいが、私が使ったアップデータだともう対策はされているはず。運悪く失敗したのか?とにかくもう一度アップデータを上書きしてみたいが肝心のSDカードがAndroid上で使えない。
で、Androidにはリカバリモードやセーフモードがあるとの事。まあたいていこういうのは「何かを押しながら電源ボタンをオン」って相場が決まっているので試してみる。ENJOY 71にあるボタンは電源ボタンと音量上げ下げのみだ。
これが大正解で、音量(上)ボタンを押しながら電源を入れるとセーフモード、音量(下)ボタンを押しながら電源を入れるとリカバリモードだ。
リカバリモードでならSDカードが認識されるので、アップデータを選択すればOK。念のためアップデータはダウンロードしなおしたものを使用してアップデートすると、無事SDカードの認識もする4.1に。最初の失敗はなんだったんだろうか。
アップデートさえクリアすれば4.0状態より4.1の方が安定しているように感じるし、先述の通り動作がもっさりするような事も無いので自己責任だが4.1にアップデートする方がいいだろう。
●Androidの壁紙
Enjoy71自体は本当にシンプルなソフト構成で、余計なものはほとんど入っていない。壁紙もMSIオリジナルと思われるものは僅かだ。
しかしMSIには美星藍というアレなキャラクターが居る。個人的には大好きなキャラだし、せっかっくの青い筐体、壁紙くらいは美星藍にしようと設定を試みた。既に紙袋をベースにPC用に作ったHD壁紙があるのでそれを使ってみると…ズレル!
Androidはホーム画面が横にスクロールするので、それを考慮しないとキャラクターがうまく画面に収まらなかったり、逆に切れてしまったりする。Androidが必要とする壁紙ピクセル数はどうやら、縦幅は画面サイズの同ピクセル、横幅は画面サイズの2倍のピクセル数だ。
で、更にややこしい事に、コイツをはじめとしたタブレットは縦横切り替えて使う事になる。その際壁紙も回転するのでコチラでの解像度も考慮しないといけない。
Enjoy71の画面解像度は横方向時で1024*600pxとネットブックレベルだが、実際壁紙として表示されるピクセル数は幅がになるので横画面時は2048*600px。縦方向時は600*1024pxの横が倍で1200*1024px。
双方1枚の画像で使用するので、縦横長い方を基準にすると2048*1024pxの画像を使ってやっと原寸表示が可能になる。判りにくいが青系が横方向時の使用部分、赤系が縦方向時の使用部分だ。
ご覧の通り実際四隅はつかわないのでこの色のついた部分に画像のメイン部分が入るようにして、なおかつ左右にスクロールした際に不自然がないように画像の周囲を埋めなければならない。
何が言いたいかって言うと、この美星藍壁紙の調整と足りない部分書き足しにすげえ手間がかかったんだよ!!!!
●後日談
ちなみに当初の予定通り、小型端末でのサイト確認用途に加えて、電子書籍アプリを突っ込んだり、写真を突っ込んだり、動画を突っ込んだり、使用時間はPCに比べると少ない。実用品というより「Androidってどんなんだろう、どんなことができるんだろう」という実験機としての扱いになってしまっている。
その理由はやはり自分自身がWindowsに慣れきってしまっている(使いやすい使い難いではない)せいだろう。ちょっとAndroidでできない事があると、そこで解決策を調べるのが筋なのだろうが、結局その辺にあるWindowsPCを使ってしまう訳だ。
とはいえSurface Pro購入にあたっては事前にこの7インチAndroidを触っていたからこそ、Surfaceのタブレットとしての面を相対的に見れたので個人的にはコイツの存在はありがたい。やっぱサフェプロは重いからPCの性格が強いよ。
あとやっぱり私は小型画面が苦手なようで、コレを買って数日間は肩こりと頭痛に悩まされた。Enjoy71自体の問題ではなく、PSPのゲームソフトを買ったり、ガラケーを新調した時にも起きた症状。10インチのSurfaceでさえその傾向があった。今はどれも慣れたのでいいのだが、これより小さい画面んで色々な事ができるスマートフォンに手を出す日はまだ遠そうだ。
ところでMSIのノベルティで貼り付けられるタイプの画面クリーナーを貰っていたのだが、まさにこれのためにあるような物体ですね。
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購入金額
15,700円
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購入日
2013年04月17日
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購入場所
PC DEPOT
カーリーさん
2013/09/04
下小川さん
2013/09/04
本体自体が青いタブレットって珍しいので、職場とかで結構ウケました。
MSIは自作やらない人には知名度無いから「???」ですが!