とても装着感の良い人工皮革製イヤパッドの中に、

液晶ポリマーフィルムのフルレンジ振動板が見えます。

ハウジングは、軽合金製で見た目、肌触り共にとても質感が良く、

販売価格を上回る高級感が得られます。

ヘッドバンドの長さ調整機能も、

クリックは無いのですがスムースでありながら希望の位置できちんと固定できます。

ヒンジも左右方向と上下方向を別々に配することで、おそらく全人類の頭蓋骨にフィットするはず。

私の外耳は大きく外に広がる形状ですが、なんなく収まり、一切の圧迫感を感じません。

副次的効果と言えましょうか、ハウジングを並列に納めることができまして、

キャリング時にとても便利で合理的です。

MicroUSB端子とミニプラグ端子が左側ハウジングに装備されており、

Bluetooth接続時に利用する内蔵デジタルアンプ等の為に充電します。

ミニプラグケーブルは細かい溝が刻まれたセレーションコードと呼ばれる良いものが使われており

収納時に絡みづらく、使用時のタッチノイズを軽減してくれます。

NFC機能搭載のスマートフォンや、おサイフケータイ対応Android搭載スマートフォンが親機なら

とても簡単に接続〜解除が可能ですが、

手持ちのiPod touchでは普通のBluetooth機器と同じ手順で接続します。

ヘッドセットとしても利用可能です。

約300gという重量ですが、イヤパッドの感触が良く、重量バランスに優れるため

家でくつろぎながら、電車や飛行機での移動中に利用する数時間は疲れずに使えます。

取り立てて高域方向への伸長を強調することなく、それでいて高い分解能を示す

SONYらしい温厚な音色・音調です。

これはスタジオユースモデルとして有名なMDR-CD900を彷彿とさせるもの。

2万円前後で買えるヘッドホンとして十二分な音質が確保されていると保証できます。

手持ちのiPod touchやCDデッキで使う限り、有線接続時とBluetooth接続時との比較で

ノイズが乗るとか、情報が失われるという印象は持ちませんでした。

ハイレゾ対応ということですが、

だから解像度が高い、高音がよく伸びているということでもないでしょう。

一般的にサウンドクオリティは価格に比例するようです。

スペックが高域まで伸びているから、それだけ高音部の再現性が良いというものでも無いでしょう。

もし高域まで伸ばすなら、それに見合うだけ低域も伸ばす必要があると思います。

その意味で、このヘッドホンは、フラットに両域まで伸びていて、

それでいて硬質な表現に陥ることがなく、音楽を楽しめるサウンドクオリティが提供されます。

モニターライクということもありません。　冷徹な音ではありません。

ICレコーダーでアナログ録音したラジオクラウドの音源も楽しく聞けます。

音が良いかどうか、それは音源の作り手が決めているような気がしました。

この製品を持っている上で、更に750を入手しているのですが、

改めて比較すると音質は圧倒的に1RBTが上回ります。

しかし稼働率は750の圧勝。　

理由は小さくて、軽くて、それでいて一定のレベルをクリアしているから。

特にアウトドアでの使い勝手で大差が付きます。

内蔵電池は連続使用で約30時間の持続力。　

満充電には空から6時間を要します。

使わなくても一月以内に電池は無くなります。

USBケーブルを取り出してポートをひとつ占領されているのは嫌だなと思うことがあります。

これひとつなら万能だと思えるかもしれませんが、良い音質の小型イヤホンを持つようになると

室内で音楽を心から楽しむ時に有線接続で使おう　というところに落ち着くのでは無いでしょうか。

2万円前後で買えるなら、万人にオススメできる素晴らしい製品です。

特に外観の格好良さ、質感、装着感はかなり目のこえた方でも満足なさると思います。