テキサスインスツルメンツ(旧ナショナルセミコンダクタ)のHi-Fiオーディオ用オペアンプです。DIPの2回路入りが入手できます。
音に色を付けにくい
24V駆動のcMoy回路について言えば、NJM4580より視界が良くなったようなサウンドです。OPA2134と比べると、より無色に近くなったように感じます。Hi-Fiオーディオオペアンプと謳うように、私の耳では特徴を感じづらいです。ただ、MUSES02
やTHS4631といったハイエンドオペアンプを聴き慣れていると、物足りなさも感じます。
過渡応答(A=11 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=10kΩ 位相補償なし 10:1プローブのみ接続 ガラエポユニバーサル基板)
(12/30追記)15Ω負荷(セメント抵抗)時の過渡波形を以下に掲載します。こうしてみると、Hi-Fiらしい波形ですね。
過渡応答(A=1 Vin=200mVp-p f=100kHz Rfb=0 位相補償なし Rl=15Ω ガラエポユニバーサル基板)
電源電圧44Vまで使える
DIPの2回路入りであり、オペアンプをとっかえひっかえするような用途でもすぐ使えます(その場合はソケットを2重にすると良いです)。また、耐電圧がLME49720よりも高く、±2.5Vから±22Vまで使用できます。流石に真空管アンプのバッファ用には使えないでしょうが(知っての通り真空管は迂闊に触ると感電するような電圧が必要なのです)、トランジスタアンプに使う分には十分です。
データシート上は位相余裕があるようなのでユニティゲインでも使えるはずですが、私は普通の(9V駆動の)cMoy回路で発振させたことがあります。はっきりとは覚えていませんが出力に1:1プローブを繋いでいたと思います。あるいは、15Ωのダミーロード(セメント抵抗)を繋いでいたからかもしれません。
良好といえる
Hi-Fiオーディオオペアンプとしては安価な部類に属します。NJM4580のような廉価品と比べれば確実に音が良くなります。
温かくなる
パッケージ表面温度を測ってみたところ、外気温30.2℃に対し39.5℃まで上がるようです。
電磁シールドなしでの使用は避けるべき
AD00031に使った場合、携帯電話やスマートフォンの電波妨害でかなり耳障りなノイズが入ります。オシロスコープで観察したところ、peak-to-peakで60mV程度出ていました。RMSではもう少し小さくなるはずですが、最近の感度の良いイヤホンを使っている場合はかなり耳障りですのでポタアンに使うときは対策が必要です。
【8/28追記】AD00031の基板をむき出しにした状態で追試したところ、40cm程度離れたところからでも電磁ノイズ(iPhone 5c)がまだかすかに聞こえます。他のオペアンプならすぐ減衰するのでこの辺りまで離すと影響しないはずですが……
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購入金額
432円
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購入日
2015年頃
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購入場所
デジット
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