現在使っているプリメインアンプ、SANSUI AU-α707DRですが、実は以前真剣に買い換えを検討していたことがありました。何度か書いている通り、スイッチやボリューム類の劣化がひどく、それなりに金をかけてきちんとメンテナンスしなければいけない状態となっているためです。
しかし、実際に販売店に足を運んでいろいろなアンプを眺めていると、重大な問題があることに気付きました。それは、デッキ類がほぼ使われなくなった現在では、録音用の出力端子が大抵1系統しか用意されていないということです。一昔前は少なくとも2系統持っているアンプが多かったのですが…。
現在使っているAU-α707DRにはデッキ用の入出力が3系統あり、それぞれカセットデッキのEXCELIA XK-009、DATのVictor XD-Z909、そしてPC用オーディオインターフェースのMOTU 1296が接続されています。まあ、XK-009は修理中で現在外されていますが…。
この問題があるため、一応使おうと思えば使えるアンプが用意されているのですが、ずるずるとAU-α707DRを使い続けているという状況です。
そこで、ポストAU-α707DRを見据えて考えたのが、今時のアンプに用意されている1系統の出力に、複数系統を持つセレクターを挟んで録音機器を接続するという方法です。安価なセレクターであれば1,000円前後から買えるのですが、さすがに最低限のクオリティは担保されていて欲しいということで選んだのが、老舗オーディオメーカーLUXMANから発売されている、このAS-4IIIでした。
恐らくテープメディアへの録音なら気にならない程度の劣化で済む
この製品は安価なセレクターとは異なり、基板+スイッチという構造ではなく、直接ディスクリート配線されているという特徴があります。
また、メーカー公式で並列出力(当然入力時には厳禁)のサポートを謳っているのも面白いところです。
オーディオの販売店などでは見かけることもある、お馴染みのデザインです。シリーズモデルに5系統の切り替えに対応するAS-5IIIもありますが、録音出力の選択であれば4系統ですら多いくらいでしょう。
この天板側のプッシュスイッチを押している端子が導通するというシンプルな構造です。
面白いのはアース用のGND端子を備えているということです。ハムが乗る場合などにここにアース線を接続するように指示していますので、シャシーに落としているだけだとは思いますが、一応ある程度は使えるように設計されているのでしょう。
底面の脚はごく普通のゴムパッドです。これをある程度きちんとした脚にすることで音質的に改善するのではないかと思いますが、まあ多分しないと思います。
ちなみに以前KOJO製仮想アース装置Crystal Eのレビューを公開した後、光城精工の方から直接メッセージをいただいたのですが、仮想アースの脚を替えるだけでも結構音質は改善するので、試してみて欲しいとのことでした。まだ手頃なものを用意できておらず、実際に試せてはいませんが…。
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購入金額
3,300円
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購入日
2021年05月09日
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購入場所
ノジマ オーディオスクエア
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