松原正樹。1970年代末から活躍する今も現役のギタリスト。親交も広く、人望も厚く、先にご紹介した名うてのギタリストが集ったコンピレーションアルバム“TIME MACHINE”
でも精神的支柱の役割を果たしている。
彼は1980年代初頭、今剛とのツインギター、リズム隊には名手ドラムス林立夫とパーカッション斎藤ノブらを擁する伝説のバンド“PARACHUTE”で頭角を顕し、その後日本音楽界になくてはならない名プレイヤーとなった。多くのニューミュージック～アイドル系の曲のスタジオミュージシャンとして活動し、フレットが鳴いているような中高域に独特のカリッとしたピークがある音と独特の粘りのあるプレイで1980～1990年代、彼のプレイを聴かない日はなかったというほどの売れっ子に。
そんな彼が“PARACHUTE”解散後立て続けに出したソロアルバムの2作目が本作。松原正樹のソロ活動と言えば本作に先立つ“SNIPER”
とその表題曲が有名だが、本作だって負けていない。
「NIGHT SCANNERS」。これは「SNIPER」路線のある意味王道ギターインスト曲。覚えやすく琴線に触れるマイナーな泣きのメロディに、切なく歌心のある松原のギターが対応し、さらに「SNIPER」よりリズム的仕掛けがあってスリリング、楽しめる。SHOGUN
でも活躍したミッチー長岡こと長岡道夫のベースがステディでいいなぁ。
「SHINING STAR」はEVEのコーラスとブラスセクションのオブリが光るライトフュージョン。ちょっとルパンⅢ世
的な粋な感じもある。松原のギターはオーバードライブとコンプレッサーがよく効いた歌うギタープレイ。
「PAINTED WOMAN」はモロAOR、まるでMichael McDonaldがいた頃のThe Doobie Brothers
を彷彿とさせる曲。コード進行はちょっとDonald Fagenの“The Nightfly”っぽい。ボーカルを取るのはLee Ritenourの名盤“RIT”で歌っていたEric Tagg！まさに「ザ・AOR」だ。歌モノバックでもキラリと光るプレイをする彼がエンディングあたりでいい泣きのオブリを入れてる。
この後松原は1980年代に2作ソロを出すが、なぜか1990年代は創作としては休眠期に入りほとんどソロ作品を残していない。21世紀になってからまた少しペースが回復したけれど、この1980年代のような前に出るプレイは少し顔を潜めている。
粋なジャケットだなｗ
【収録曲】
1. MAKE IT WITH ME
2. NIGHT SCANNERS
3. SHINING STAR
4. SILLY CRUSH
5. TEQUILA TOAST
6. S.O.S.(Society Of Soul)
7. PAINTED WOMAN
8. SUNSET LULLABY
9. PACIFIC COAST HIGHWAY
10. SKY HIGH
iTunes “PAINTED WOMAN”
「NIGHT SCANNERS」
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購入金額
3,200円
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購入日
1985年頃
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購入場所
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