AMBIENT SELECTIONS

John Beltran

前から欲しかったJohn Beltranのアンビエント・コンピレーションアルバムを
iTunesで購入しました。

さっさとアルバムを購入しないものだから、並行輸入品は枯渇状態。
デトロイトテクノ系列のアルバムはすぐに絶版化してしまうことを忘れていました＾＾；

彼自身は元々デトロイトテクノ出身で、デトロイトテクノ創世に強く影響を及ぼしたオリジネーターの一人CARL CRAIGが運営していた伝説のレーベル[Retroactive]から、Placid Angles名義でデビューしています。デトロイト・テクノをベースにしながらも、アンビエント、ジャズ、ラテンなどの要素を取り入れ、彼独自のテクノ空間を表現し、デリックメイなどの重要人物からも強い期待を持って迎えられたりしたのですが、様々な曲作りをしていくなかでその後はジャズやラテンなどの有機的な音楽に力を入れていくことになります。

しかし、一転して2000年代から原点回帰なのか、再びデトロイトテクノやアンビエントという音楽ジャンルに力を注ぐようになります。

そしてその集大成とも言えるコンピレーションが此方「AMBIENT SELECTIONS」。

ハッキリ言って、John Beltranの曲目に外れ無しです。
日本人ならきっと好きになれるはず。

いまどきのPOPSのような、派手さや煌びやかさは無いけれど、
夢想的な色合いの澄み切った空を眺めるかのような空間表現と、
一粒一粒の音の波が広がっていく様子は、宇宙的でも有り、
寺院に穿つ雨音の様子のようにも感じられます。

なんとなーーく、だらっとしたいときに聴いていると、
力が自然に抜けていくのが分りますね・・・。

アコギの爪弾きがやさしく響く雄大なサウンドスケープ“Collage Of Dreams”。
メロウ・チューン“Sweet Soul”、遠くでこだまする子どもの話し声とノスタルジックなギターが印象的な“Everything Under The Sun”など、捨て曲一切無しの完全無欠の傑作アルバム。

ジャンル問わず音楽好きな方であれば、一聴の価値あり。