表面的な違いを見れば、emi 2/6が2in/6outという端子構成となっているのに対して、emi 6/2mの方は6in/2outという構成で、かつ同軸デジタル入出力と排他仕様となるもののMIDIインターフェース機能を持っていること、emi 6/2mの方にだけUSBハブ機能(USB1.1×2)が用意されていること程度で、一見しただけではそれほど大きな差は見られません。
しかし内部を見ると、emi 6/2mはCirrusLogic製のOPAMP内蔵DACを採用しているのに対して、このemi 2/6の方はAKM製AK4527という、2in/6out構成のCodecチップを採用しているという違いがあります。
オーディオ的に見れば当然単体型のD/Aコンバーターと比較すればCodecチップの方が性能は落ちるわけですが、実際に出てくる音はD/Aコンバーターの実力よりもむしろ、その後に控えるアナログ段の回路が決定づけるものです。emi 6/2mと比べると若干の傾向差はあるものの、むしろ共通するemagicトーンともいうべき音質傾向を持ちます。
今時1~2万円クラスの気の利いたサウンドカードであれば、この製品のCodecチップよりも上質なD/Aコンバーターを搭載していることも少なくはありません。ただ、それでもそれらの製品がこの製品の音質を上回っているのかといえば、決してそのようなことはないわけです。
未だに使い勝手も音質も十分に満足している製品ではあるのですが、泣き所はドライバーサポートです。emagicがAppleに吸収されてしまった後は、ドライバーの新規開発などは全て打ち切られ、その時点で提供されていたドライバー類がAppleのサイトからダウンロード提供されるだけとなってしまっているのです。当然サポートされているのは、emagicが存続していた時点で最新であった、Windows XPまでとなってしまいます。
実は一度Windows 2000 / XPでこの製品のドライバーを読み込んでおいて、そこから再起動してWindows Vista / 7を起動すればVista / 7でも使うことは出来るのですが、さすがにこの製品を使うためだけにOSをデュアルブートにする人もなかなかいないでしょう。
したがって、あくまでWindows XP以前の環境で使うという条件が付いてしまいますが、それでも今なお十分な魅力を持った製品ということが出来ます。
-
購入金額
9,800円
-
購入日
2005年08月21日
-
購入場所
ZIGSOWにログインするとコメントやこのアイテムを持っているユーザー全員に質問できます。