Number Nineといえば、そもそも社名を含めてThe Beatlesのフレーズをちりばめるという演出を好んだ会社ですが、このRevolution IV 16MB SDRAM AGPの場合はVGA BIOSの初期メッセージが「a little help from your friends」(元ネタは「With A Little Help From My Friends」)、ボード上の透かしが「Bang, Bang ... ... Your Silver Hammer」(元ネタは「Maxwell's Silver Hammer」)といったメッセージが使われています。
Revolution IVは当時高性能モデルとして発売された製品なのですが、T2R4チップ上にはクーラーどころかヒートシンクすらなく、完全にむき出しとなっています。チップはそれなりに熱を持ちますが、formac製のPCI版は長らくサーバーとして使っていたPCで使っていても全く故障しませんでしたので、熱設計には十分余裕があったということでしょう。
当時他社製品のライバルとしてはMatrox G200などがありましたが、Revolution IVの画質はその中でもやはり群を抜いていました。それほど派手な画が出てくるというわけではないのですが、とにかく色にくすみや滲みが出ません。高品位のCRTと組み合わせたときには絶品といえるバランスでした。もっとも、CRTが並の画質では単に地味な画でしかありませんでしたが。
速度については、2Dは十分に高速だったものの、セールスポイントだったはずの3D性能はそれほどでもなく、Voodoo BansheeやRIVA TNTといったライバルの中では目立ちませんでした。さらに当初からWindows 9xよりもWindows NT系に最適化されていたという設計も仇となり、大きなシェアを獲得することなく終わってしまいました。歴代高額だったNumber Nineの製品としては、他社並みの価格というかなり安価な水準に抑えていただけに、思ったほどのヒットにつながらなかったことが致命傷となったのでしょう。この後はS3製のSavage4 Proチップを搭載したSR9を発売するものの、それが最後の製品となってしまいました。
他社がDirectX性能の追求にひた走る中、独自の価値観を追求し続けたメーカーであっただけに、この後の製品を見てみたかったという思いが強くなる製品、そしてメーカーでした。
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購入金額
0円
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購入日
不明
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購入場所
けんこうさんさん
2012/06/23
Number NineはRevolution 3Dまでしか購入してないので
いつかはコレクションに加えたいなぁ~ ^^
jive9821さん
2012/06/23
レア度からいえば初代Imagine128辺りかと思ったのですが、何処に置いてあるのか覚えていなかったため、無難なRevolution IVにしてみました。一応この後Revolution 3Dも掲載の予定ですので、よろしければご覧下さい。