レビューメディア「ジグソー」

歳を経て、でも挑戦する心は忘れない。

所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。人間歳を重ねると丸くなる。多くの人はアグレッシヴで攻撃的だった性格も、野心的な取り組みも、丸く穏やかになっていくものですが、これを破ろうとする人がいます。ベテランと呼ばれる位置まで来た現在も常に挑戦をつづけるアーティストの最新作をご紹介します。

Candy Dulfer。

すでにリーダーアルバムを出してからでも20年以上、芸歴は30年以上にも及ぶベテランサキソフォニスト。彼女は常に変化している。ポップ⇔ファンキー⇔ジャジィ⇔ブルージー⇔テクノ....つぎのアルバムが前作を引っぱったことはひょっとしたらなかったかも、というほど変化/進化/脱皮してきた。

そんな彼女の2年半ぶりの新作。所属レーベルを移籍し、挑戦的なまなざしでこちらを見つめるモノクロ写真をピンクと黄色が彩る装丁の新作。今回は、また爆発的に変わったw

「Crazy」。プログラムされたリズムで、オフビートを効かせた8ビート⇔機械的な16ビートを行ったり来たり。バックはまるでリミックスみたい。ボーカルとサックスが絡み合うハイパーチューン。ちょっとおやじさん(DulferことHans Dulfer)っぽいな。

「Flame」は打ち込みのリズムとファットなシンセのコードワークに乗せてCandyの少しテンションがかかったメロディラインが淡々と続く。間奏でちょっとクロめのラップというかアフリカンボイス?がはさまれるが、それ以外は、初期フュージョンのようなCOOLさだ。

「No End」はミドルテンポの打ち込みバックだが、彼女のエモーショナルなプレイとノイジィな音色の泣きのギターソロがきける曲。旧来路線か。

ただ「Electric Blue」のような、ラップとサックスとトイピアノのサウンドコラージュ?のような実験的な曲や「In Or Out」みたいなベースとサックスのアンサンブルのようなイントロを持つボーカル曲もあり、なんか探ってるのかなぁ、という感じ。彼女の持ち味のポップで明解なメロディラインが、ちょっと薄れているのが残念。公私にわたるパートナー、Ulco Bedは相変わらず協力している(共作含め5曲を提供)が、それを倍する10曲を書いたのがPrintz Boardという今回初の組み合わせのパートナー。

恋多きCandyの今の刺激はPrintzなのかな?次はどこまで行くのだろう?そんな心配を抱かせる、イケナイオンナ、です。
相変わらず、スタイルはバツグンだなぁ...
相変わらず、スタイルはバツグンだなぁ...
【収録曲】
1. Stop All That Noise
2. Crazy
3. Hey Now
4. Flame
5. Good Music
6. Complic8ed Lives
7. Calling Next Door
8. Electric Blue
9. In Or Out
10. I Do
11. Rocket, Rocket
12. No End
13. Open Up
14. Please Don't Stop
15. Too Close
16. Indian Dream - Lucien Foort feat. Candy Dulfer & Earl S.

「Crazy」

  • 購入金額

    2,625円

  • 購入日

    2012年01月頃

  • 購入場所

15人がこのレビューをCOOLしました!

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