レビューメディア「ジグソー」

完全自社純正

フラッシュメモリ最大手であるSumsungが手がけた、SATA3対応SSD。
コストパフォーマンスに優れ、実売は既に8000円を割っている。

ARM9ベースのトリプルコア・コントローラー"MCX"を採用し、ランダムアクセスの高速化を重視。
性能バランスも良好で、大手PCベンダへの採用実績も多い。

実はSATA3用SSDとしてはMarvel同様の古株だったりするが、PCベンダ向け出荷が優先されていたこと、日本国内に販売代理店が無かったことなどから、日本国内でのみ自作市場への販売数は限られていた。
最近になって代理店が決まり、大手PCショップなどで、m4シリーズと並ぶ「普及価格帯SSD」として目にする機会が一気に増えたが、未だ定番には成りきれてない模様。


今回購入したモデルは「ベーシック・エディション」という位置づけのもので、付属品は一切ない。
マウンタも付属しないので、デスクトップへの搭載を行う場合、3.5変換マウンタが別途必要。
ノートPCへの搭載でも、厚みが7ミリと薄手に作られているため、装着するPCのマウント手段によっては組み込みに苦戦する場合がある。



性能のほうは、NCQ効いた状態のランダムアクセスが優秀。
書き込み性能も128GBモデルの割に高速で安定しており、使い勝手はかなり良い。
同じ金額を出すなら、m4より高性能なのは確か。

今回、X79ChampionのSATA3コントローラーの速度チェック用に購入したが、品質と価格のバランスは現行製品の中でもトップクラスに入るだろう。


まあ、唯一の問題は製品の耐久性に関する情報が出揃っていないこと。
128GBと予備領域がギリギリの設計であるため、Trimが走らない環境(Linux等)では劣化が激しくなると予想され、それによる性能低下がどの程度か、そこに本製品の肝があると言える。

ちなみに、速度計測完了後は完全に空いちゃってる状態。
性能は良いのに使いどころが無いとか、なんか勿体ない気もするな。


なお、本製品に限らずだが、Samsung製SSDはツールがIntelと並んで優秀だ。
残念ながら原語が英語か韓国語に限られるが、出来る範囲はIntelSSDToolより多い。


ツールを起動したときに出る画面。各機能を直接呼び出せる。


システムインフォメーション画面。結構細かく項目が出る。


ベンチマーク機能。


ベンチ結果はグラフで出る。数値表示も欲しかった。


RAMドライブを計るとこうなる。600MB/sまでしか事実上計測不可。


OSが持つInterface補助機能のON/OFF機能。


ファームUP機能。適正なファームウェアをダウンロードする機能もある。
OSインストールしたドライブに適用する場合、ここでDLしたファームを元にISOを作成可能。


最新のファームが適用されている場合などに、誤って実行しないようになっている。
なかなか気が利いている。


Trimが使えない環境でもTrim相当の復旧が出来るオプティマイザ機能。
スケジュールを設定し、定期的に自動実行することが可能。


スケジュール機能を使う場合、こちらをクリックする必要あり。


Diskクローンは、別途NortonGhostをDLする方式。
ただ、DLサイトが非常に重くて遅いのが難点。


・・・で、いまプレミアムレビューのお題になっている、オーバー・プロビジョニングを実行する機能もある。
Linux環境で利用する場合や、予備領域をとって寿命を重視したい場合などには、そこそこ有効。



機能選択後、対象のドライブとボリュームをプルダウンで選びつつ、Analyzeを押下。
最後にShrinkを押すと・・・・


このように、指定したサイズ分を分離する。
適正容量は一割くらい。自動的に指定されたサイズをとれば問題ない。

オーバープロビジョニング後のCDM3計測結果。
・・・えーっと、全く差が無いんですが(汗)

このように、ツールについては機能が豊富で充実している。
性能も良いし、値段も安い。ツールは多機能。
個人的にはIntel520のレスポンスのほうがお気に入りだが、価格帯を考えると830の優秀性は際立っており、耐久性次第では定番商品になる可能性もあるだろう。

・・・ただ、こんだけ優秀なツールなのに、DLサイトが分かり難いのは減点。


http://www.samsung.com/us/support/owners/product/MZ-7PC06...

上記アドレスにアクセス後、番号順にクリックするとDLできる。
こちらも、DL速度は遅い。

とりあえず、製品自体に文句はないんだが、サイトの重さと判りにくさは要改善。
特に前者はFoxconnと良い勝負か、むしろ遅い部類でイライラする。
日本法人でDL先を用意するのもアリだと思う。
  • 購入金額

    7,800円

  • 購入日

    2012年07月頃

  • 購入場所

20人がこのレビューをCOOLしました!

コメント (6)

  • ヒロ妨さん

    2012/08/09

    私は、これでRAID0組んでますが、良いですよ。
  • はにゃさん

    2012/08/09

    うちもそうなりそうだったので、未使用のまま2個目を調達RAID0化します。
  • リンさん

    2012/08/10

    こちらのツールはIntel Tool Boxと同様に、

    SSDのOptimizerをスケジューリングする事が出来るのでしょうか?

    出来るとすれば知人への推薦に入れようかと思っています。

    下手するとIntel様より良いのかなぁ。
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