型番から判るようにVoodoo3 3000/2000の下位モデルですが、1999年春に発売されたこれらに対して、Voodoo3 1000 AGPが日本で発売されたのは2000年秋で、基板レイアウトが整理されていてSGRAMを搭載しているという、後期型Voodoo3のプリント基板をそのまま利用して製造されています。
コアクロック・メモリクロックは125MHzですが、写真の個体ではSGRAMのクロックは5.5nsで、メモリ自体は180MHz以上での常用に耐えられる高速なものでした。
Voodoo3チップ自体はヒートシンクすら用意されておらず、これがクロックを上げられない大きな原因となっていたのでしょう。恐らくここにチップクーラーを着けてやれば、Voodoo3 3000相当のクロックでも動作するのではないでしょうか。
なお、海外の一部ページやWikipediaなどで、Voodoo3 1000 AGPをビデオメモリ8MBと説明しているものありますが、このボードはSIEMENS製の16Mbit SGRAMであるHY839S16320TQ-5.5を8個搭載していますので、ビデオメモリは16MB搭載しているということになります。
なお、Voodoo3 1000はAGP版だけが存在していたようで、PCI版に関する情報や、現物は目にすることはありませんでした。
私自身はコレクションの一環でかなり後になって入手した製品で、殆ど使うことのなかった製品でしたが、当時新品で入手していれば改造して高クロック動作に挑戦してみるのも面白かったかと思います。
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購入金額
398円
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購入日
不明
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購入場所
けんこうさんさん
2012/05/13
クロックが低いVoodoo3 1000の方なんですね!
jive9821さん
2012/05/13
コメント有難うございます。私もVelocity200については以前調べていたのですが、どうやらPCB自体はVoodoo3 1000 AGPとVelocity200に差は無いようです。
Velocity200は少なくとも日本で市販されたという記録がなく、海外サイトでプロトタイプの写真を見ることが出来る程度ですが、それを見る限りVoodoo3 1000 AGPのグラフィックチップ上にヒートシンクを取り付けたものとしか見えません。
当初Velocity200として発売する予定だった製品を、クロックダウンしてVoodoo3 1000 AGPとして発売したと考えると辻褄が合うような気はします。