レビューメディア「ジグソー」

広く流通したVoodoo3

VoodooBansheeの後継製品として発表されたのがVoodoo3。3D描画専用だったVoodoo Graphics/Voodoo2とは異なり、ごく普通の2D/3D兼用でした。

発売当初はコアクロック・メモリクロックが166MHzのVoodoo3 3000 AGP/PCI、コアクロック・メモリクロック143MHzのVoodoo3 2000 AGP/PCIが用意され、いずれもビデオメモリとして16MBのSDRAMを搭載していました。外観上は、チップより遙かに大きい大型の銀色ヒートシンクが付いているのがVoodoo3 3000シリーズ、チップより一回り大きい程度のヒートシンク(主に黒)だけなのがVoodoo3 2000シリーズとなります。少し後にはコアクロック・メモリクロックを183MHzとして、TVチューナー・キャプチャ機能を追加したシリーズ最上位のVoodoo3 3500 TVがAGP版のみ提供されたほか、モデル末期にはVoodoo3 1000というモデルも登場しますが、この辺りの詳細は別の機会に解説しようと思います。

製造を3dfxが買収したボードベンダであるSTBが担当していますが、基板レイアウトなどもSTBらしいもので、あまり綺麗なものとはいえません。Voodoo3チップ自体の画質は決して悪いものではなかったのですが、このボードの出来の悪さで実際に得られた画質はお世辞にも良いものではありませんでした。

当時PentiumIII辺りと組み合わせて使う限りでは、Voodoo Bansheeよりもワンランク上のスピードは発揮していたのですが、より非力な環境で使っている限りでは、GA-VDB16/PCIと比べてそれほど優れた製品に見えなかったのも事実です。発売当初のライバルがRIVA TNT辺りであったことを考えれば十分な性能でしたが、Voodooシリーズはモデルチェンジのないまま後継シリーズのRIVA TNT2シリーズと対抗することになり、モデル末期には性能面でかなりの苦戦を強いられてしまいます。

私自身は、Voodoo4 4500 PCIより後にこの製品を入手していて、この完成度では厳しいだろうなと感じてしまったという印象しかありません。特にこの製品で気になるのは画質の悪さで、同じく画質の悪さが有名だったGeForce2 MXを思い出してしまいます。もう少し完成度が上がっていて、しかも後継製品を数ヶ月でも早く投入できていれば印象も大きく変わっていたと思われる、残念な結果に終わってしまった製品です。
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