IvyBridgeの発売を期にメインPCをPentium4から切り替えることにしました。
購入したのは低消費電力モデル3770Tです。
定格/ターボ 2.50/3.70GHz
コア/スレッド数 4/8
GPU HD 4000
TDP 45W
インテル ターボ・ブースト・テクノロジー・モニターで ターボブーストの効き具合を確認しました。
「省電機能」という表示が出ている時はクロック下限の1.6GHzで動作してます。
ネットを見ている程度の使い方では、ほとんどの時間この1.6GHzで動作していることがわかります。
ターボブーストが最大限にかかった時です。 Windows起動時などに一瞬だけ3.7GHzに達します。
ターボ倍率はCPUの仕様で決まっています。倍率はUEFIで確認できます。
アクティブなコアが1コアの場合最大37倍、4コアの場合最大31倍まで動作します。
3770Tの内蔵GPUのHD4000の性能を確認してみました。
まずはWindows エクスペリエンス インデックスのスコアです。
グラフィックスの6.5というスコアは、エントリークラスの外付けGPUの
GeForce GT430やGT620の性能に匹敵します。
内蔵GPUでこのスコアは非常に健闘しているといえます。
次にファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版に付属する
ベンチマーク(以下PSO2ベンチ)で テストしました。
初期設定(簡易設定3 1280x720 ウインドウモード)のスコア
簡易設定1 簡易設定3 簡易設定5
1280x720 ウインドウモード 13966 1371 669
1920x1080 フルスクリーン 4373 471 254
スコアが5000を超えればPSO2の快適な動作が期待でき, 逆に2000を割るような場合は
グラフィックス設定を下げるなどの 対策が必要になるとのことです。
私の場合簡易設定3のフルスクリーンでいつもプレイしてます。
スコアは471でとても低いですが特にプレイには支障は出ていません。
内蔵GPUだけでもネトゲを快適にプレイできるのは大変すばらしいです。
HD4000などの一部の内蔵GPUでPSO2をプレイする時に
詳細モデル表示数が5人に固定される問題(いわゆる表示数バグ)が発生してます。
詳細モデル以外は灰色の簡易モデル(いわゆる泥人形)で表示されるため
ロビーなどで人が多い場所では一面泥人形だらけになってました。
その解決方法が怠けblogさんに書いてありましたのでご紹介します。
UEFI設定で内蔵グラフィックスのメモリサイズを初期設定の64MBから増やします。
GIGABYTE GA-Z77MX-D3Hの場合、1024MBまで増やすことが可能です。
メインメモリに余裕があるのなら、数値を最大限に増やしても問題はないでしょう。
内蔵グラフィックスのメモリサイズを変更した場合の詳細モデル表示数
簡易設定3 簡易設定5
64MB 5人 5人
128MB 5人 5人
256MB 5~10人 5人
512MB 5~60人 5~40人
1024MB 5~100人 5~100人
※8/8のアップデートによりこの問題は解消されました。UEFI設定をいじらなくても詳細モデル表示数を変更することが可能となりました。
グラフィックスインターフェースはPCI Express 3.0に対応してます。
規格上の最大転送速度はPCI Express 2.0と比較して約2倍で、
32GB/秒での高速のデータ転送が可能です。
PSO2ベンチとOCCTを使って発熱と消費電力のテストをしました。
・テスト機材
CPU INTEL Core i7 3770T
CPUクーラー DEEPCOOL GAMMAXX 200
マザーボード GIGABYTE GA-Z77MX-D3H
メモリ CFD W3U1600HQ-4G x2(合計8GB)
SSD PLEXTOR PX-128M3 128GB
DVDドライブ LG GH24NS90
電源 Cooler Master GX450W
ケース SilverStone SST-PS07B
OS Windows7 Professional 64bit
・使用ソフトウェア
測定 HWMonitor 1.19.0 (温度はCPU Core Package)
負荷テスト PSO2ベンチ、OCCT 4.2.0
・測定条件
室温 24度
アイドル時の温度回転数 OCCT負荷テスト停止から10分以内での最低数値
PSO2ベンチの温度回転数 PSO2ベンチを1回実施した時の最高数値
OCCTの温度回転数 OCCT負荷テスト開始から20分以内での最高数値
ファンの回転数はマザーボードでのAUTOでのコントロール。
消費電力はシステム全体についてワットモニターで計測。
CPU温度 ファン回転数 消費電力
アイドル 32 ℃ 1054 RPM 26W
PSO2ベンチ 47 ℃ 1544 RPM 67W
OCCT 57 ℃ 1819 RPM 75W
「グリス問題」で発熱が心配されるIvy Bridgeですが 3770Tに関しては
発熱は全く問題のないレベルだといえます。
今まで私が使ってきたPentium4と比べると、アイドル時で消費電力が
3分の1以下になりました。これで電気の節約に貢献できそうです。
下記はドスパラでIvy Bridgeの消費電力のベンチマークをした結果です。
負荷時にはTDPの差がはっきり出ています。ただしこれは4コア8スレッド全てを
CPU使用率100%で動かすという極めて特殊条件下でのデータです。
アイドル時はほとんど差がありません。
アイドル時 負荷時
3770K 44W 146W
3770 44W 143W
3770S 43W 118W
3770T 43W 103W
数値はシステム全体での消費電力
ドスパラでの価格は6月30日現在下記のとおりです。
3770K(BOX) 28470円
3770(BOX) 25740円
3770S(BOX) 25570円
3770T(バルク) 26780円(他のパーツとの同時購入が条件)
性能が低い3770Tが3770無印より価格が高いです。
3770Tは現状、流通量が少なく入手方法が限られているのが 価格が高い原因と思われます。
3770無印でも3770Tでもアイドル時の消費電力はほとんど変わりません。
またネットで動画を見る程度の使い方では、省電力機能によりどちらのCPUも
クロック下限の1.6GHzで動くため消費電力の差はでません。
余程のヘビーゲーマーでもなければ3770Tではなく無印でも
日常的に低消費電力の恩恵を十分に受けることができます。
なので性能が低いのに実売価格では無印よりも高い3770Tを
積極的に選ぶ理由はあまりないでしょう。
あえて3770Tを選ぶとしたら下記のような理由があると思います。
1.ベンチマークにおける3770Tの低消費電力の数値を見て満足したい。
2.電源の容量に余裕が無いので不安がある。
3.ケース内の廃熱がしずらいスリムタイプのPCケース。
私の場合は3770Tの低消費電力を期待しての購入だったのですが、
私の用途では無印でもよかったかなと思ってます。
3770Sは性能的にも消費電力的にも中途半端な存在な気がします。
オーバークロックするならもちろん3770Kの一択です。
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購入金額
25,480円
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購入日
2012年05月27日
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購入場所
ツクモパソコン本店
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