現在の水準から考えれば、1/2インチ200万画素CCDという撮影素子は考えられない値ではないかと思いますが、その程度の大きさの素子ではむしろこのぐらいが丁度良い画素数だったのではないでしょうか。
この機種以降は、各社より高画素化を進めていくことになるのですが、暗所撮影に極端に弱かったり、暗部にノイズが盛大に乗るなど、増えた画素数をもてあますカメラが多く見られるようになりました。その結果として各社とも画像処理エンジンを利用してこれを解決するという、ある意味本末転倒な現象がごく普通に見られるようになりました。
このカメラには当然そのような画像処理エンジンなど用意されてはいないのですが、ノイズ感も良好ですし、発色も活きの良いものなので、撮影した画像は何も処理しないでも十分そのまま使える水準のものとなるのです。
ちなみに上位機種にDSC-AZ3という同一ボディで400万画素CCDを搭載したモデルがありましたが、こちらは暗めの場所で撮影すると常にカラーノイズが乗っているような感覚で、やはり画素数をもてあましていたという印象です。このDSC-MZ3の画質はそこから判断すると、下位モデルならではの画素数による、ある意味偶然の産物であったのかもしれません。
写真をA4で拡大して印刷するような用途には厳しいかもしれませんが、サービス版サイズでの印刷やWeb掲載用の写真に使う限りでは、今でも十分通用する画質ではないかと思います。
強いていえば弱点となるのは、「コンパクト」デジカメというには厚みがあり重さも感じるボディだということでしょうか。私自身、このカメラは気に入ってはいますが、鞄に常に入れておく気にはなりませんでした。現在はSONY DSC-WX1を常に持ち歩いていますが、これはそうできるだけの大きさと重さであるということであり、この辺りが時代の差というものなのでしょう。
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購入金額
0円
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購入日
2003年頃
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購入場所
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