所持する音楽データに対する私利私欲...イヤ私情私見あふれるコメント、音楽の杜。こういった分野のものは「好み」ですし、優劣を付けるのもそぐわない気がしますので、満足度の☆はあくまで私的な思い入れです。時代の終焉。長く活動したグループにもいつか最後はあります。メジャーからインディーズに移り、それでも我を貫く人達、ある時点をもってキッパリと終止符を打つグループ、自然消滅的に分解していくグループ...一昔前の大御所グループが最後まで新しい方向にチャレンジし、そして消えていった...そんな残り香のような作品をご紹介します。
ROSE ROYCEは、1970年代末~1980年代前半に活躍したソウルファンクグループ。特徴的なのはリードの取れるヴォーカリストが複数いて、その一人が女性(Gwen Dickey)であったこと。映画主題歌が入った1stの大ヒットの余勢を駆って、3rdまで3枚続けてプラチナディスクを獲得、ソウルフルで色気があるファンクグループだった。
そんな彼らが、1990年に出したラストアルバム。このときは存在感があった女性ヴォーカルGwenが抜け、後任にLisa Taylorが入る。あと二人いたヴォーカリストのうち、Kenny Copelandは残っていたけれど、他メンバーも半分くらいは違う。
10年時代が違って、看板ヴォーカリストが変わり、半数がメンバーチェンジしたら....変わるわな。
当時流行の硬質なブラックソウルではあるけれど、彼ら独特の熱くてセクシーな感じは薄らいだ(ジャケットはセクシーだけどw)。
「Perfect Lover」。ソリッドな打ち込みのリズムに、Lisaのリズミカルでセクシーなヴォーカルが乗る。シンセブラスの音の立ち上がり方のヴァリエーション、ピアノのグリスが左右chに飛ばされる等細部まで気が届いていて、実際のスピードよりもスピード感を感じるスリリングなアレンジ。
「Wish I Could Love You Back」。ささやくように入るサビでのタイトル名のコーラスが、なんともブラコンソウル。Aメロの出だしの明るさから、自然にサビの切ないコード進行に移るのはさすがだ。
エレピのコード進行が美しいバラード、「I Want You」。Bメロが長調進行であることや、サビでリズムが2拍目のスネアを喰うアレンジが、あまたあるブラコンバラードとは一線を画している。Ron Kerberのサックスソロに絡む、Lisaのフェイクもイイネ!
単品で聴くと当時のトレンドを取り入れた良質のブラコンソウルなんだけど、過去のイメージを持って聴くとアレ??
ムリしてROSE ROYCE名義で出す必要があったんだろうか...
【収録曲】
1. Perfect Lover
2. Living In Your World
3. Wish I Could Love You Back
4. All I Want To Do
5. I Want You
6. Green Light
7. You Turn Me On
8. When You Get Right Down To It
「I Want You」
ROSE ROYCEと言う名が逆に邪魔したか...?
いや、決して「悪く」はないンだけれども....
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購入金額
1,800円
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購入日
1990年頃
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購入場所
Tower Records
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